2020年7月15日

アニメキャラや動物、恐竜など4千点

元浜町に海洋堂フィギュアミュージアムオープン

 長浜市街地で進められている元浜町13番街区市街地再開発事業の中核施設の一つ、海洋堂フィギュアミュージアム黒壁が15日、リニューアルオープンした。

 世界的フィギュアメーカーの海洋堂が40年以上にわたって制作したアニメキャラクターや動物、恐竜などのフィギュア4000点を展示している。展示総数はリニューアル前の約2000点から倍増させた。展示室の入口では人気漫画・アニメ「北斗の拳」に登場する等身大のキャラクターが入館者を出迎えている。

 また、人気アニメ映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開を記念した特別展として、作品の名シーンを躍動感とともに精巧に再現したジオラマ約80点も展示している。

 海洋堂創業者で同館の館長を務める宮脇修さん(92)は「ジオラマは動きや物語性がある展示となっている。世界中の人に見に来てもらいたい」と話し、同館支配人の岡本宏一郎さん(52)は「長浜という素晴らしい場所に、素晴らしい施設ができた。いろんな方に楽しんでいただきたい」としている。リニューアル前の倍にあたる年間10万人の入場客を目指す。

 1階がショップ、2階が展示室。入館料は高校生以上900円、小中学生500円。午前10時から午後5時まで。不定休。

2020年7月9日

飲食店支援 714万円集まる

CFで「未来の食事券」 348人が協力

 新型コロナウイルスの影響で苦境にあえぐ湖北地域の飲食店を支えようと、クラウドファンディング(CF)で「未来の食事券」の購入を呼び掛けるプロジェクトが終了。支援金の総額は714万6500円にのぼった。

 プロジェクトは「BUY  LOCAL  BIWAKO  Area  N  #滋賀湖北の食を応援しよう!」。地元でフリーペーパー「WATCH」を発行する江畑政明さん(50)らが飲食店に呼びかけ、5月8日から6月30日まで実施した。

 参加する飲食店の中から好きな店を選んで、支援金額を選択すると、8月1日以降に店で使える食事券が発行される仕組みで、食事券をもらわずに支援するコースもある。当初は300万円を目標としていたが、支援が続々と寄せられて1カ月を待たずに達成。このため、「少しでも多くの店に支援を」と目標を500万円に再設定し、それも大きく上回る結果となった。計348人(地元企業41社含む)が支援し、食事券をもらわずに20万円を寄付する男性もいた。

 支援金からCFの決済手数料10%を差し引いた金額がプロジェクトに参加した53店舗に分配され、支援者には7月下旬までに食事券を発送する。

 CFで飲食店への支援金を募る取り組みは大津や東近江などでも行われているが、湖北の700万円超は他地域に比べ突出した金額。江畑さんは「地域の飲食店を応援する市民や企業の温かい気持ちを感じた。プロジェクトを代表して感謝申し上げます。これからも『3密』を避けながら地域の飲食店に足を運んでほしい」と話している。

2020年7月7日

布勢町の休耕田でハス見ごろ

3㌶に30種 ピンクや白の大輪

 布勢町の山裾の休耕田でハスがピンクや白の大輪を咲かせ、見ごろを迎えている。

 NPO法人つどい(川村美津子理事長)が水はけの悪さや獣害などを理由に放棄されていた休耕田約3㌶を借り、3年前から栽培。「あいのたにロータスプロジェクト」と銘打って、収穫したハスの花や葉を使った商品開発に取り組んでいる。

 ピンクや白、黄、赤の花を付ける約30種類を栽培。今年も6月中旬から大輪を咲かせ、優美な花と瑞々しい葉の対比が観賞者やカメラ愛好家を楽しませている。

 ハスの花は早朝に開花し、午後には閉じ、4日間かけて花を完全に広げる。同法人では開花初日か2日目の花を収穫して料亭などに卸しており、料理の器などに利用されているという。現在、マスクに吹き付けて使うハスの香りの「フローラルウォーター」も開発中で、ハスを活用した地域おこしに奮闘している。

 なお、ハスの花は1輪200円で同法人の事務所(常喜町)で販売中。問い合わせは同法人℡090(6969)3764へ。

 

ハスの花が復活 早崎ビオトープ

 早崎内湖ビオトープでもハスの花が見ごろを迎えている。

 同所では4年前、原因不明でハスが消滅したことがあったが、その後、徐々に数を増やしていた。

 現在、咲いているのは丁野木川の北側のエリア。きれいなピンクの花をつけているが、ここ数日の大雨に打たれ、花びらが垂れ下がっているものも。つぼみも多く、ここしばらくは花が楽しめそう。

2020年7月4日

技術継承へ親子で作業

住茂登で鮒ずしの漬け込み

 創業130年の歴史を持ち、「鮒ずし」を看板料理にする郷土料理店「住茂登」(大宮町)で鮒ずしの漬け込みが行われた。親子が力を合わせての3日がかりの作業を通して、郷土料理の技術を継承している。

 住茂登は1893年(明治26)の創業。漁師でもあった初代の藤林元次郎さん直伝の漬け方を守ってきた。現在は3代目・茂さん(71)と4代目・空也さん(31)が中心になって、家族総出で漬け込み作業を行っている。

 今年は7月1日から3日までの3日間、店を閉めて作業に集中。漁師から仕入れた天然のニゴロブナ約600匹を塩洗いし、干して水分をある程度落とした後、木桶にご飯と一緒に漬けてゆく。ご飯は有機栽培のコシヒカリ。量は2俵(120㌔)になり、炊飯だけで8時間かけた。

 塩洗い、干し方、フナへのご飯の詰め方、塩加減などは、茂さんが中学生の頃から祖父の元次郎さんを手伝って教わった方法だ。「鮒ずしを漬けて50年になるが、まだまだ分からんことが多い」と語る茂さん。漬け込み作業の際は元次郎さんの遺影を飾って「これでええかな」と語りかける。

 3日がかりの作業を終え、茂さんは「1年に1度の本漬けが終わると、やっと終わったという気持ちになる。祖父から教わった技術をしっかり継承したい」と語る。空也さんは「店の看板商品なので、一つの大きな節目となる。今の段階では出来上がりが分からないが、漬け終わるとちょっと安心しますね」と話していた。

 住茂登の鮒ずしは来年2月ごろから食べごろを迎えるという。

2020年7月2日

「鯖そうめん」MV 動画を公開

作曲家や歌手、ダンサーら28人が協力

 長浜ゆかりの作曲家や歌手、ダンサーらが郷土料理「鯖そうめん」をPRするミュージックビデオ(MV)を作成し、1日から動画配信サイト「You Tube」で公開している。著作権の制限を設けず、個人や団体、営利、非営利を問わずに幅広く使用してもらいたい考えで「動画を通してみんなで一緒に長浜を盛り上げよう」と呼びかけている。

 新型コロナウイルスの感染拡大で閉塞感に包まれる中、湖北町石川の作曲家・坂本真一さん(33)が長浜を拠点に活動するクリエイターや歌手、ダンサーらに呼びかけて「さば太郎プロジェクト」を結成し、総勢28人が協力して作り上げた。

 「今っぽい」サウンドの「さばそうめんのバラッド」(下記QRコード)は坂本さんが作曲。「さば〜、さばそ〜うめん♪」と「鯖そうめん」を連呼し、思わず口ずさみたくなる曲調に仕上がっており、坂本さんは「イベントのオープニングなどでこの曲を流して、盛り上げてもらえれば」と話している。

 伝統民謡調の「長濱さばそうめん音頭」は岡田健太郎さんが作詞・作曲し、民謡歌手・塚田陵子さんが歌い上げている。子ども歌舞伎、小鮎、賤ヶ岳など郷土を連想させるワードをちりばめ、MVでは地元のよさこいチームのメンバーが振付を披露。坂本さんは「盆踊りの際に、そのまま使ってもらえれば」と話している。

DVD付き商品も 長浜萬商が販売

 インスタント鯖そうめんを製造・販売する長浜萬商(6月15日、セイキン商事から社名変更)は7月中旬からMVを収録したDVD付きの「長濱つるつる焼鯖そうめん」を販売。税込み1080円で、長濱ええもんショップセイキン、えきまちテラス長浜、ココイロギフトマーケットで販売予定。

2020年6月30日

長浜産の和紅茶 烏龍茶いかが?

地域おこし協力隊の中山さんが試飲会

 「風味の違いを確かめて」—長浜市地域おこし協力隊の中山恵梨子さん(31)=木之本町木之本=は7月26日午後1時半から、えきまちテラス長浜で、市内の在来茶葉を使った和紅茶・烏龍茶の試飲会を開く。

 中山さんは在来茶の利活用をテーマに昨年3月、隊員に着任。約1年をかけ、市内の製茶事情を調査し、地域の茶葉に適した製法を模索。その結果、今年5月、在来種ならではの個性的な香りが楽しめる地元産の和紅茶と烏龍茶を作ることに成功した。和紅茶、烏龍茶とも木之本町古橋産の茶葉を使用しており、両者は発酵度合いにより、違いが現れる。和紅茶はバラのような華やかな香りで、ほんのりスウィート。烏龍茶はホッと落ち着くような香りがし、口の中にさわやかな風味が残る。いずれも渋み、苦味とも少なく、高級感にあふれている。

 中山さんは一連の取り組みをほぼ1人で行ってきており、商品化などに向け、現在、その可能性を模索中。参加者に飲み比べてもらい、その成果を確かめてもらおうと、試飲会を企画した。

 中山さんは「思ったより可能性を秘めている。来年、ワークショップや地域を巻き込んだイベントを計画している。興味を持ち、一緒にこの取り組みを手伝ってくれる人がいれば」と話している。

 試飲会はでは湖北地域のお茶事情の解説とともに、長浜市産の和紅茶、烏龍茶をわっか農園(木之本町)の茶菓子と一緒に試飲する。定員20人。参加費は500円。問い合わせは中山さん℡070(1388)5418へ。

2020年6月26日

観音文化伝承会議が初会合

仏像調査や拝観、資金調達など協議

 長浜市内に残る観音像をはじめとする仏像の保存・伝承と、市外から拝観者を受け入れる体制づくりを確立するため、市内の観音像や仏像の所有者らで組織する「観音の里・祈りとくらしの文化伝承会議」が25日、初めて役員会を開き、今年度の事業計画などを決めた。

 市内では古くから暮らしの中で観音像などの仏像を守る文化が継承されてきたが、高齢化・過疎化による後継者不足、観音像の老朽化など、その文化の継承が課題となっている。

 伝承会議は観音像、仏像、神像を所有する社寺の住職や代表、世話方、自治会の代表者、関係事業者に呼びかけ、今年4月に設立された。観音像などの仏像と、観音堂や仏堂の実情を調査し、破損状況や、防災・防犯、保存・伝承する体制などを把握。今後の課題を洗い直す。

 また、市が過去に東京芸術大学美術館で実施した「東京観音展」や、東京・上野に開設中の「びわ湖長浜観音ハウス」を通じて「観音の里・長浜」の周知を図れたとして、今後は市外からの拝観者の受け入れ体制を整備する方針。

 この日の役員会(座長=大塚敬一郎長浜商議所会頭、26人)では、仏像の実態調査を実施する「観音の里コーディーネーター」として活動する對馬佳菜子さんと、拝観の受け入れ窓口となる「観音の里コンシェルジュ」の米田(まいた)頌子さんが現状などを報告した。

 對馬さんは各観音堂で拝観の受け入れ状況や防犯・防火対策の調査を行っており、市民と世話方の交流会や勉強会を開いて観音文化ファンのコミュニティづくりや、高校生や大学生の受け入れなどを提案していた。米田さんは拝観の受け入れやメディアの取材対応、既存のサイトの情報修正などに取り組んでいることを報告した。

 伝承会議の活動資金を市の負担金だけでなく、各種助成金制度やふるさと納税、クラウドファンディングを活用して調達を模索することも提案された。

 また、9月27日には「仏像の盗難被害」をテーマにした講演会を開く。

2020年6月24日

アマビエでコロナ乗り越えよう

かまぼこ製造「カネ上」が給食に無償提供

 平方町のかまぼこ製造会社「カネ上」(樋口豪一社長)が、疫病を鎮めたとの伝承が残る妖怪「アマビエ」をデザインしたかまぼこを開発・製造し、「一緒にコロナを乗り越えよう」との思いを込めて、長浜市内の学校や園の給食に無償提供している。

 同社では業務用のかまぼこを製造し、学校給食にも食材を収めている。新型コロナの影響で生産量が落ち込む中、総務部長の上田仁さん(49)が「かまぼこ屋なので薬もマスクも作れないが、かまぼこなら」と、アマビエをデザインしたかまぼこの開発を提案。生産部の有留英介さん(44)がデザインや金型製作を担当した。

 アマビエは長い髪とくちばし、うろこで覆われた体を持つ妖怪。江戸時代に肥後国(熊本県)の海から現れ、疫病が流行した際には自身の姿を描いた絵を見せると疫病が鎮まるとの予言を残したとの伝承があり、新型コロナの沈静化を願って一躍注目を浴びている。

 アマビエは江戸時代後期に刷られた瓦版に横顔が描かれているが、有留さんは正面から見た顔を想像し、つぶらな瞳とくちばしでアマビエの特徴を表現。「子ども達に食べてもらいたいので可愛くなるようデザインし、髪型は妖怪っぽくなるようにギザギザにしました」と語っている。

 長浜市内の保育園、認定こども園、小中学校、養護学校の子ども達約1万2500人分のかまぼこを作り、順次、届けている。22日には認定子ども園などの給食で牛丼と一緒に提供された。六荘認定こども園では、職員が「みんなが元気に過ごせるようにアマビエ様のかまぼこを作ってくれました」などと紹介すると、子どもたちは大喜びで口に入れ、練り物が苦手な園児も頑張って食べていたという。

 24日には長浜南部学校給食センターがかまぼこ入りの親子丼を作って24校園の給食で提供された。上田さんは「子ども達が喜んで食べていると聞いて従業員の励みになり、こちらが元気をもらった気分です」と話していた。

2020年6月23日

地酒プロジェクト始動

米原の新特産品「花乃伊吹」醸造へ

 「米原らしい伊吹ゆかりの酒を」—米原市商工会は新たな特産品作りを目指し、今年から地酒づくりを開始。22日には市内で日本酒の原料となる酒米の田植えが行われた。

 米原は米処で「日本の名水百選」に2カ所(居醒の清水、泉神社湧水)が選ばれるほど名水の地。伊吹山の湧き水は硬水で酒造りに適しているとされ、市によると、かつて市内には16軒ほどの造り酒屋があったが、2004年ごろを最後に、日本酒を醸造しているところは無くなってしまった。

 商工会では運営するインターネットショッピングサイト「オリテ米原」を中心に、農商工連携事業の一環として地域資源を生かした地酒づくりに挑戦。ブランド化することにより、市の魅力発信と地域経済の活性化を図るプロジェクトを立ち上げた。

 プロジェクトは分業化しており、酒米は同市加勢野の中川薫さん(68)が約31㌃の水田で吟醸米「吟吹雪」を栽培。仕込みは銘酒「湖濱」などを手がける佐藤酒造(長浜市榎木町)が、伊吹山の伏流水を利用し、純米吟醸720㍉㍑、1400本を製造する。

 名前は公募で「花乃伊吹」に決定しており、現在、ラベルのデザインなどを検討している。

 酒米は10月上旬に収穫され、21年1月から醸造。来年4月、新酒が完成する予定で、新庁舎のオープン(5月6日)とともに本格的に売り出してゆく考え。

 商工会の日向寛会長は「米原にこだわった酒にしたい。オリテ米原の商品がひとつでも増えたら」と話している。

2020年6月22日

ボディビルの経験生かし開発

もっちのからあげやさん

 移動販売車「もっちのパンやさん」を妻の真紀子さん(48)と二人三脚で営んでいる中村孝信さん(49)=南小足町=はボディビルダーとしての経験を生かし、脂質が少ないヘルシーな唐揚げを2年かけ、開発。21日から販売を開始した。

 中村さんは20年以上前からボディビルを始め、昨年10月の金沢大会、40歳以上の部で優勝するなどし、ボディビルダーとして毎日、トレーニングをしている。

 常に体調には気をつけており、中でも大会前には体脂肪を5〜8%以内に抑えなくてはならず、食事は筋肉を増強しながら、減量するメニュー、鶏の胸肉やサラダなどに限定し、ボディメイクしている。

 しかし、毎日、同じメニューだと飽きるため「ヘルシーかつ、栄養がとれるメニューを」とオリジナルの唐揚げを作ろう、と考えた。

 「筋肉を増強しながら、減量を」と逆転の発想から生まれた唐揚げは油を吸う「ころも」をつけないほぼ素揚げの状態だが、「企業秘密」の手法で下味を付けており、あっさりした風味が楽しめる。「もっちのからあげやさん」として、デビュー初日、会場の「道の駅・浅井三姉妹の郷」前のテントには長蛇の列ができ、2時間ほどで完売した。

 中村さんは「新型コロナの影響もあり、体調管理がこれまで以上に重要視される。厳しい夏を唐揚げでバックアップしたい」と話している。

 次回、販売は28日午前11時から、道の駅・浅井三姉妹の郷で。カリカリジューシーな唐揚げも新発売。150㌘300円。

2020年6月20日

湖北の鉄道遺構 日本遺産に

初代長浜駅舎 柳ヶ瀬トンネルなど45件

 地域の歴史的な文化財などを「ストーリー」としてまとめ、観光振興につなげる「日本遺産」に、長浜市、敦賀市、南越前町の3市町が申請していた「海を越えた鉄道〜世界へつながる鉄路のキセキ」が文化庁から認定された。

 認定されたのは、明治17年に長浜と敦賀を結ぶ鉄道が敷設されたことで、敦賀と、シベリア鉄道の発着地であるウラジオストクを鉄道連絡船で結び、東京からヨーロッパまで渡航できる「欧亜国際連絡列車」の運行が可能になったというストーリー。

 3市町には明治時代の鉄道遺構が数多く残り、これらを活用した観光連携を図るため2017年に「長浜市・敦賀市・南越前町観光連携協議会」を設立している。

 日本遺産は、現存する日本最古の駅舎である初代長浜駅(鉄道スクエア内)、現在は県道として利用されている柳ヶ瀬トンネルなどの建造物のほか、焼鯖、浜ちりめんなど鉄道開通がもたらした食文化や産業も含め、計45件の文化財で構成されている。

 文化庁は「観光客が興味を持てる資源・要素を上手く組み立てた。インバウンドを誘引できるストーリーで興味深く、内外の交通を生かした着地型観光に期待したい」と評価し、藤井勇治市長は「日本遺産を核に敦賀市・南越前町と連携をとり、日本遺産ブランドを生かしたさらなる情報発信や魅力アップを広域的・国際的に取り組みたい」とコメントを発表した。

 日本遺産認定を受けて3市町は19日、構成文化財の一つで現存する最古のトンネル「小刀根トンネル」(敦賀市)でセレモニーを実施。藤井市長らがくす玉を割って認定を祝った。

 なお、長浜市関連の日本遺産は、竹生島と西浅井町菅浦が「琵琶湖とその水辺景観」として、竹生島宝厳寺が「西国三十三所観音巡礼」として認定されている。

 【日本遺産】地域に残る有形・無形の文化財や伝統文化を活用して、地域の文化・伝統を語る「ストーリー」としてパッケージ化し、国内外へ発信することで観光振興や地域活性化を図ることを目指し、文化庁が認定している。

海を越えた鉄道〜世界へ  つながる鉄路のキセキ

 古来、日本海側の物資は敦賀から琵琶湖を経て京都・大阪に運ばれていたが、その道は峠を越えなければならず、800年も前の平清盛の時代から運河建設計画が浮かんでは消え、実現することはなかった。明治2年、日本海と太平洋をつなぐ国家プロジェクトとして、琵琶湖—敦賀間の鉄道敷設計画が動きだし、鉄道の将来性を確信した長浜の商人たちがいち早く誘致に動き、長浜が琵琶湖側の拠点となった。

 柳ヶ瀬トンネルなどが整備され、急こう配の登坂に耐えうるD51形蒸気機関車が登場した。D51は日本で最も量産された機関車でそのサイズは小刀根トンネルに合わせて設計されている。小刀根トンネルは現存し、レンガ積みの壁面など当時の技術を間近で見ることができる。

 明治15年には長浜駅が開業し、20年には向かいに明治天皇行幸の休憩所として慶雲館が長浜商人によって建てられた。

 35年にシベリア鉄道が開通し、敦賀—ウラジオストクの定期航路が開設されると、敦賀港は日本海側屈指の国際港として発展。45年には東京・新橋—金ヶ崎(敦賀港)—ウラジオストク—ヨーロッパを1枚の切符で渡航できる直通列車「欧亜国際連絡列車」が開業。当時のヨーロッパまでの最短ルートであり、歌人・与謝野晶子がパリへ行き、ストックホルム五輪では金栗四三ら日本選手団が利用した。

 第2次世界大戦中にはリトアニア領事代理の杉原千畝が発給した「命のビザ」を持ったユダヤ人がナチスの迫害を逃れて敦賀に上陸した。敦賀港を望む場所に資料館「人道の港敦賀ムゼウム」が設立され、「命のビザ」の物語をたどって子孫らが訪れている。

2020年6月18日

三田町でコウノトリが巣作り

  人工塔以外で長浜初、高圧線の鉄塔に

 国の特別天然記念物コウノトリが18日、三田町の鉄塔で巣作りしているのが確認された。人工巣塔以外での営巣は市内初とみられる。

 湖北地域には数年前からコウノトリが飛来しており、今年2月ごろから4〜6羽が余呉や小谷山付近でよく目撃されていた。最近は旧浅井エリアで頻繁に姿が見られており、18日朝も新興住宅地「西新三田」で3羽が確認された。

 この3羽は3歳のオスとメス、2歳のオス。付近の高圧線の鉄塔に木の枝などが円盤状に積み上げられた巣のようなものが見つかった。

 日本コウノトリの会の安藤博之さんによると、3歳のメスは昨年も木尾町の人工巣塔で巣作りしたことがあるが、繁殖まで至らなかったという。

 これまで湖北地域では米原市長岡で5年ほど前、巣作りしたことがあるが、強風に煽られ、巣作りを断念したことがある。安藤さんは「このあたり(三田町)はえさが豊富で以前から、コウノトリがよく飛来していたところ。人工巣塔以外、長浜では初の巣作りとみられる」と話している。

 これまで市内で繁殖例はなく、地元からは「長浜から初のコウノトリの誕生なるか」と期待が高まっているが、専門家の見解では、ここでの繁殖は条件的にかなり厳しい模様だ。兵庫県立コウノトリの郷公園によると、現在の巣の完成度は20%程度。「時期的に遅く、抱卵は難しい」と述べ、「営巣は毎年、同じ場所ですることが多く、鉄塔周辺での繁殖は感電や衝突(バードストライク)の可能性があり、鳥たちを守る観点から、巣を撤去しなくてはならない」という。

 しかし、公園の職員は「このあたりがコウノトリの安住地となっているのは間違いない。棲みつくかも。できれば安全な人工巣塔で営巣してほしい。今回の巣作りは人工巣塔での営巣や来季の繁殖につながる」と話している。