2022年9月15日

おもちゃ修理、子の笑顔励み

勝町  福井俊文さん(80)

 ヤンマーで培った品質管理技術を活用して「おもちゃ病院長浜」の一員として修理ボランティアに励む。「おもちゃが直ったときの、子どもの笑顔が一番の励みになります」と話す。

 おもちゃ病院は毎月第4土曜、虎姫時遊館に開院し、市民が持ち込むおもちゃを無料で修理している。メンバーは60〜80代の18人。最年長の福井さんは複雑な電子回路があるおもちゃも持ち前の技術で直してしまう。

 もともと工作が好きだった福井さんは、仕事に一区切りがついた60代から地元の児童文化センター「サンサンランド」で「たのしく作ろう」と題した工作教室の講師を務め、子どもたちに牛乳パックを使った工作などを教えていた。また、身体が不自由な障害者や高齢者の悩みを解消する便利な道具「自助具」を手作りするボランティアグループ「湖北虹工房」の一員としても活動。グループはメンバーの死去などにより解散し、それを受けて、新たに加入したのがおもちゃ病院のグループだった。

 湖北虹工房で作っていた自助具は今でも製作依頼が舞い込むことから、おもちゃ病院に「リハビリ科」を新設して自助具の制作にも励んでいる。

 なぜ、福井さんはこうもボランティア活動に熱心なのか。その原点を紐解くには長崎県で送った大学生活の経験にさかのぼる。長崎造船短大(当時)で3年間学び、いよいよ卒業試験というときに1週間余り風邪をこじらせ寝込んだ。「故郷から遠く離れて不安な中、下宿先のおばさんに付きっきりで看病をしてもらった。その時の恩を長崎県に返したいと、大学卒業後に長崎県の離島にある小学校に図書を送る活動を始めた」と振り返る。毎月2〜3冊の雑誌や児童書を贈り、その活動は寄贈先の学校が廃校になるまで20年以上続けた。児童たちとは手紙などを通して交流も生まれた。

 遠く離れた地で温かい心に触れたのをきっかけに、今も続けている奉仕活動。福井さんは「活動が私の心の支えとなり、子どもたちの笑顔が私を元気づけている。こうした活動ができるのも妻の支えがあるからこそ」と語る。

 「さらに修理技術を高め、できるだけたくさんのおもちゃを修理できるようにしたい」と意欲旺盛な福井さん。「自助具の制作を次の世代にバトンタッチするためにも、リハビリ科を担う後継者もつくりたい。大事な仕事です」と話している。

2022年9月14日

3度のがん克服したリーダー

余呉町池原  藤原哲男さん(74)

 「声帯」「歯ぐき」「胃」のがんを克服し、現在、地元のそば道場やがん患者・家族会の代表を務めるアクティブリーダー。

 企業の管理職としてきびきび働いていた藤原さんは53歳の時、声がかすれて話しづらくなり、病院を受診。精密検査で喉頭がんが見つかった。詩吟を趣味としていた藤原さん。「まさか自分が」。声を失う恐怖に襲われた。自覚症状が出やすい器官だったことが幸いし、がんは進行しておらず、放射線治療と2カ月の入院で回復。3日後、職場に復帰し、定年まで元気に働き続けた。

 ところが2年前、新たに歯肉がんが見つかり、手術で患部を除去。念のため、全身を検査したところ、胃がんも見つかった。最初のがん発症から体に留意するようになり、早期発見できたことで、再発もなく、健康に過ごせている。

 「がんは遺伝性が強いなど誤ったイメージがあり、周りに話せない。元気になった経験者が声を上げるべき」と、思いを共有する仲間10人と医師らにより2015年8月、近畿で初となる「市民のためのがん治療の会滋賀県支部」を結成。17年に「よりよいがん医療をめざす近江の会」として独立した。

 会では月1回、例会を開催。市内の中学校で、がん啓発の出前授業を行うほか、今年7月からは同じ病の患者・家族らに寄り添う「ハートケアサロン」(第3土曜)を開始した。

 藤原さんは「活動を通して、早期発見や命の大切さなどを訴えたい」とし、「知識を学んだ子どもたちが家族の『ウオッチャー』となり、親の体調を気にかけ、検査を勧めるなど、家族の中で支えあう形ができれば」と話している。

 このほか、藤原さんは、がんと闘いながら、地元の仲間たちと「池原そば道場」を運営している。「地産地消」にこだわり、遊休農地でソバ栽培、空き家を改装し、そば打ち体験コーナーを設け、素朴な味が自慢の二八そばを提供するなどし、まちおこしにも一役買っている。

2022年9月13日

和りんご守り続け15年

湖北町伊部 柴垣勇さん(80)

 戦国武将・浅井長政も食したとされる「小谷城和りんご」の栽培に取り組んで15年。地域のまちおこしに貢献している。

 手作り甲冑による武者行列がメインの「小谷城ふるさと祭り」で、地域振興に貢献した小谷城址保勝会は「第二のまちおこしにつながるヒント」を探していた。当時、事務局長だった柴垣さんは西洋リンゴの栽培が趣味で、知人から彦根で和リンゴ栽培が行われていることを知った。

 和リンゴは、実の直径が4、5㌢と西洋リンゴに比べて小さく、酸味、渋味が強いのが特色。平安時代に薬の実や観賞用として中国から伝わり、食用としても広く栽培されていたが、明治以後、西洋リンゴの普及で姿を消していた。

 また、古文書から長政が約470年前、木之本町古橋の三殊院に充てた礼状で、貰い受けたリンゴの礼を述べており、当時、長浜でも栽培されていたこともわかった。

 これらのエピソードを基に2007年、和リンゴの特産品化を計画。彦根りんごの復活に取り組むグループから枝を分けてもらい、台木に接木。「小谷城和りんごを復活させる会」を発足させ、木のオーナーを募り、小谷山の麓の畑に約300本を植えた。

 ところがサルの食害に遭い、3年目からは獣害を避け、高時川河川敷などで栽培することに。また、メンバー10人の高齢化も進むなどし、「やめよう」と思った時もあったが、市から浅井三姉妹博覧会の開催に合わせた特産品化の話も舞い込み、ジャム、酵素ジュースなどを開発したところ、飛ぶように売れた。

 今年も高時川の畑が浸水したものの、被害に遭わず50本から2㌧を収穫できた。また、和リンゴを使ったシードルを作りたい、という頼もしい男性(34)が現れ、前途も明るくなってきた。

 柴垣さんは「小谷城和りんごを全国にアピールできたことが何より。作るだけ、売るだけでは長く続かない。ようやく意欲的な後継者が出てきてくれた」と話し、「リンゴは昔から健康に良い、と言われている。自然とリンゴから元気をもらっているのかも」と目を細めていた。

◇   ◇

 9月の「敬老月間」にちなみ、長浜でまちおこしやボランティアなど、元気に活躍しているお年寄りをシリーズで紹介します。

2022年9月9日

湖北の起業主ら、知事と意見交換

遊び、学び、環境を仕事に

 県民と知事の対話会「こんにちは!三日月です」が8日、木之本町の江北図書館で開かれ、湖北地域で企業や各種団体などを経営、主宰している男女7人が知事と活発に意見を交わした。

 この日の対話会では「県北部地域の課題と可能性」をテーマに草野丈太(奥伊吹観光)、熊洞えりか(macumacu)、高橋康之(高橋金属)、中山郁英(keiーfu)、堀江昌史(能美舎)、宮本麻里(LOCO)、山室弘樹(山室木材)の7氏が若者目線で私見を述べた。

 参加者からは定員割れが続いている伊香高校の魅力化、森林資源の活用、子育て施策、広域観光の推進、病院再編問題などについて提案があった。

 伊香高の魅力化については「地域がともに未来を創る」と題して、「森の探究科」「地域デザイン科」などを設置し、専門的に学べるカリキュラムで、学校の魅力化を図るようにしては、との声。また、子どもたちが自然にふれる機会を増やし、林業や環境に興味を持てるようにしては、などの意見が出ていた。

 また、「長浜にはいろんな楽しみ方、暮らし方がある。地元の人は意外と知らないし、知ろうという気持ちもない。『当たり前の暮らし』の魅力を発信すべき」「ここで産んでよかった。もう1人産みたいと思える『産み育て施策』の充実を」「行政区単位での観光振興は難しい」「米原駅東口の県有地を安く譲渡(賃貸)し、活用化を」などの提案があった。

 知事は「(県北部の)中高に可能性があり、元気にしたい」「遊び、学び、環境が仕事に結びつくイメージができたら」「子どもが残るきっかけが作れたら」「広域観光でいいと思う」などと思いを述べ、最後に「ここにはリアルな『人の暮らし』がある。(モノや人を)動かすと湖北は元気になる。たくさんのヒントをいただいた」と締めくくった。

2022年9月5日

北国街道にワイン店計画

今荘ぶどう、小谷城和りんご、彦根梨 田中さん「地域密接のお酒を」

 西浅井町大浦出身の田中渉太さん(34)が「今荘ぶどう」や「小谷城和りんご」など地域の素材を使ったワインやシードル(リンゴ酒)の開発に取り組んでいる。11月には黒壁スクエア近くの北国街道沿いにワインの販売と試飲を楽しめる店舗をオープンさせる予定で「観光客が気軽にワインを楽しめる場にして、地域活性化にも貢献したい」と話している。

 最近まで長浜浪漫ビールにレストラン事業部店長として勤務していた田中さん。「地域に密接に関われるお酒を造りたい」と独立開業を決意し、地元産のブドウやリンゴを使ったワインの開発に取り組んでいる。

 今荘ぶどう生産組合のマスカットベリーA、小谷城和りんごを復活する会の和リンゴ、彦根市特産の彦根梨の3種類をワインやシードルに加工して販売する。現在、長野県内のワイナリーなどに醸造を委託しており、間もなく第一弾が完成する運び。

 いずれはブドウの生産から醸造までをこなすワイナリーへと成長したい考えだが、当面は栽培、醸造をプロに任せ、自身は販売に傾注する。

 11月にオープンする店舗は「Wine&Cidre NAGAHAMA」。ワインの販売のほか、店内でワインと軽食を楽しめるようにする。田中さんは「お酒と観光を切り口に、ここでしか楽しめないものを提供してゆきたい」と話している。なお、開業にあたり資金をインターネットで募るクラウドファンディングにも挑戦中。詳細はキャンプファイヤー(https://bit.ly/3BoO5Vs)。

2022年9月1日

長浜市美術展 入賞作決まる

滋賀夕刊賞は中嶋さんの写真

 第74回長浜市美術展覧会(長浜市、長浜文化スポーツ振興事業団主催)の審査が行われ、市展賞や特選など入賞・入選作品が決まった。滋賀夕刊新聞社賞(特選)には公園町の中嶋ひろ子さん(73)の写真「家路を急ぐ」が選ばれた。

 日本画、写真、工芸、洋画、書、彫刻の6部門に計297点の応募があり、市展賞6点、県芸術文化祭奨励賞1点、特選28点などが選ばれた。

 入選以上239点を長浜文芸会館で展示する。展覧会は4日から10日までが日本画と洋画、18日から23日までが写真、書、彫刻、工芸。

 市展賞と特選に輝いたのは次の皆さん。

 【日本画】▽市展賞=川嵜健次(元浜)▽特選=吉井悟(川崎)、大野里美(平方)、藤居喜美子(八木浜)。

 【写真】▽市展賞=中川明子(米原市磯)▽特選=小松弘子(勝)、古川博(南高田)、伊藤晋(米原市大野木)、立見真千子(末広)、古川夏子(南高田)、中嶋ひろ子(公園)、広部修次(三ツ矢元)、川崎四朗(細江)、堀内久和(細江)。

 【工芸】▽市展賞=近藤善美(地福寺)▽特選=榎菊子(榎木)。

 【洋画】▽市展賞=西橋佳代子(内保)▽県芸術文化祭奨励賞=外山由紀子(田川)▽特選=小森愛子(高月町柏原)、村中弘治(米原市坂口)、日比野千恵子(宮前)、小野淳(米原市柏原)、川嵜健次(元浜)、山形満恵(相撲)、野村厚子(高月町落川)、藤田美流玖(祇園)。

 【書】▽市展賞=中谷佐江子(湖北町二俣)▽特選=木野典子(公園)、重田乃湖(公園)、前川善太郎(木之本町西山)、中川峰子(曽根)、北川依子(宮部)、佐治真実子(宮司)、小林純子(高田)。

 【彫刻】▽市展賞=柴田郁造(室)。

2022年8月29日

井上さん 柔道44㌔級全国制覇

浅井小出身 「日の丸背負いたい」

 浅井小出身で徳島県の生光学園中学3年の井上愛翔(あいか)さん(15)=小野寺町=が全国中学校体育大会(全中)の柔道女子個人44㌔級で優勝した。4歳から柔道を始め、浅井小を卒業後は柔道に専念するため強豪の生光学園に進学。新型コロナウイルス感染拡大の影響で全国大会への出場を断念するなど辛苦に耐えながらも、初出場の全国大会で優勝を飾り、「将来は、日の丸を背負って世界の舞台を目指したい」と目標を高く掲げている。

 「もっと環境が整った場所で柔道に打ち込みたい」と、浅井小を卒業後、単身、徳島へ。寮生活を送りながら全国の仲間と柔道に励んできた。しかし、コロナ禍により試合は相次いで中止に。2年生では県大会で優勝し全国大会への切符を手にしたが、コロナの影響で出場辞退を余儀なくされた。「今まで頑張ったことが台無しになったと思ったが、闘志も生まれた。次は絶対に出ようと決意した」と振り返る。

 中学生大会の集大成となる今夏、徳島大会、四国大会で優勝し、22日から25日まで福島県で開かれた全国大会に出場。各都道府県の代表とトーナメント戦で争った。計5試合のうち4試合が規程時間内に決着がつかず延長戦「ゴールデンスコア」にもつれ込む接戦だった。決勝戦もゴールデンスコアに突入し、小外刈りで技有りを奪い、初優勝を飾った。

 全国制覇に「やっと指導者に恩返しできた。日本一に満足せず、もっと努力したい」と未来を見据える。9月には埼玉県で開かれる全日本ジュニア柔道体重別選手権大会に出場する。19歳以下を対象とした大会で、井上さんは地元予選大会で高校生を破って四国代表に選ばれた。出場する48㌔級は、井上さん以外は全員が大学生と高校生。格上を相手に厳しい試合が予想されるが、成績を残せば夢の「日の丸」が大きく近づく。

 全国の大舞台で優勝した井上さんだが、「メンタルが弱くて試合で緊張し、いつも通りの動きができないこともある。緊張しないようにメンタルを強くしたい」と話している。

 小学生時代に井上さんが所属した浅井柔道スポーツ少年団の浅見玄知代表(38)は「小さな努力をこつこつとできる子だった。体重別大会がない小学生時代は体が小さいため、いつも2位、3位に終わっていたが、素質はあった。高い所を目指したいというので一緒に進学先を探した。全中優勝は、指導者として、とても幸せなこと」と快挙を喜び、「あらためて、すごい選手になったなと驚いている。今後にますます期待したい」と語っている。

2022年8月26日

戦国時代劇「アカツキ」出演者やデザインを公募

5月公演へ 殺陣やアクション、随所に

 長浜市と市民芸術文化創造協議会は25日、本格的な戦国時代劇「アカツキ」を来年5月に長浜文芸会館で上演することを発表した。湖北地域で活躍する俳優、演出家、舞台スタッフが中心となって「高品質なエンターテイメント作品」を制作・発表することで、湖北地域の文化・芸術のレベルアップと新たなファンの開拓を目指す。

 「アカツキ」は、戦国時代末期を舞台に傭兵の半生を描く。殺陣、アクションを随所にちりばめたエンターテイメント作品になるという。作・演出は劇団プラネットカンパニー主宰の北澤あさこさん、制作総指揮はNPO法人はまかる代表の磯崎真一さん。出演者は高校生から40歳までの男女を対象に公募する。経験は問わない。11月20日、長浜まちづくりセンターでオーディションを行う。通過すれば来年1月から稽古を行う。殺陣の指導は国内外で忍者ショーを行っている「伊賀之忍者衆羅威堂(らいどう)」が担当する。

 このほか、スピンオフのボイスドラマを制作し、出演者を公募する。1次オーディション(ボイスサンプル審査)と2次オーディション(11月20日、長浜まちづくりセンター)を通過すれば声優の山口勝平さんのワークショップを受講する。対象は高校生から40歳までの男女。経験不問。

 また、チラシやパンフレットのデザインを担当するイラストレーターを公募するコンテストを実施。公開している「アカツキ」の設定資料を確認し、登場人物1人以上を描いたイラストを応募し、大賞に選ばれればイラスト制作を受注できる。対象は18〜40歳。実績不問。

 いずれも募集期間は9月1日から10月31日まで。詳細はNPO法人はまかるのWEBサイト(https://hamacul.or.jp/akatsuki/)で確認できる。

2022年8月25日

堀口さんが日本チームのトレーナーで帯同

高校野球世界大会 3大会連続 

 堤整形外科リハビリテーション科の理学療法士・堀口幸二さん(52)はアメリカ、フロリダ州で9月9日に開幕する高校野球世界大会(U—18ワールドカップ)日本代表チームにトレーナーとして帯同する。3年ぶり3大会連続の参加。

 堀口さんは虎姫高校時代、野球部に所属。左手を負傷したまま、翌日からの公式戦に強行出場した辛い経験を教訓に「子どもたちがスポーツを長く続けられる環境を整えたい」と理学療法士になった。

 23年前、一般財団法人「アスリートケア」(旧スポーツ傷害理学療法研究会)の紹介で、全国大会を見学したのがきっかけで、高校野球のサポートをするように。現在は甲子園担当理事を務めている。

 数多くの球児の傷害予防に貢献したことが認められ、日米親善大会やアジア大会にも帯同するようになり、これまで田中将大投手(東北楽天)や斎藤佑樹さん(元日本ハム)、佐々木朗希投手(千葉ロッテ)らトップアスリートをケアした経験を持つ。

 

近江高エースの山田選手が主将

 日本高野連は22日、代表メンバー20人を発表。キャプテンは近江の山田陽翔投手。このほか、夏の全国大会で優勝に貢献した古川翼投手(仙台育英)、強肩強打の松尾汐恩捕手(大阪桐蔭)、長打力を持つ浅野翔吾外野手(高松商)らプロ注目の選手たちが選ばれた。日本チームは世界大会で優勝経験がなく、米国での「世界一」を目標に掲げている。

 一行は28日から国内合宿をスタートし、大学日本代表との壮行試合を経て、12チームが参戦するオープングラウンド(1次予選)に臨む。堀口さんは決勝戦が行われる9月18日までの間、帯同。手技や最新機器を駆使し、選手たちの肩、ひじなどをケア。体調管理やけがの応急処置などする。

 堀口さんは2017年のカナダ、19年の韓国大会(21年は中止)にも帯同。「世界一をとりに行くため、是が非でも(選手たちの)ベストパフォーマンスを引き出せるようにし、よいニュースが報告できるようにしたい」と話している。

2022年8月24日

今荘で ブドウ狩り始まる

甘さたっぷり 9月中旬まで

 空梅雨の後に雨が続き、そのうえ猛暑—。農家を悩ませる今夏の天候にめげず、今年も今荘観光ぶどう園がオープンし、甘さたっぷりのブドウが食べごろを迎えている。

 今荘ぶどう生産組合では約3㌶の農園で15品種を栽培し、毎年、8、9月に農園を開放してブドウ狩りを催している。

 佐野勝組合長(71)によると、今年は空梅雨や猛暑の影響で早生(わせ)品種の成長が阻害され、葉が枯れたり、実が落ちたりと大きな被害を受けたという。このため、早生品種のブドウ狩りをあきらめ、例年より1週間、開園を遅らせた。

 食べごろを迎えているのは主力のマスカットベリーA。酸っぱさと甘さのバランスが絶妙で、佐野組合長は「あとに残らないさっぱりとした口当たりが魅力」と太鼓判を押す。

 組合では若者が栽培をけん引する。小林弘生さん(25)は子どもの頃から組合長を務めていた祖父のブドウ栽培を手伝ってきた。「ブドウは生き物。目が離せない」と語り、中でも苦労するのは房形を整え、実を大きくさせる「摘粒」。5月中旬から約1カ月、園内のブドウを一房ずつ丁寧にチェックして、粒をハサミで切り落とす作業だ。「寝ても覚めても同じ作業でとても大変だが、立派なブドウができ、お客さんからありがとう、おいしかった、と言われると励みになる」と話している。

 ブドウ狩りの入園料は中学生以上1300円、小人1000円、3〜5歳700円。収穫したブドウは園内で好きなだけ食べることができる。時間無制限。午前9時から午後5時、9月中旬まで。問い合わせは今荘ぶどう生産組合℡(74)1322へ。

2022年8月18日

戦争の悲惨さ、平和の思い 次世代へ

川道町に記念碑建立  戦没者276人の名刻む

 戦没者の名前を石碑に刻むことで戦争の悲惨さと平和への思いを次世代に継承しようと、長浜市遺族会びわ南支部(村方秀夫支部長)とびわ南仏教会(園悦子会長)が川道町の「大郷忠魂碑」敷地に戦没者記念碑を建立した。

 仏教会が2020年、敷地内の聖徳太子堂の内部に安置している戦没者の法名、戒名を記した紙、位牌、遺品の劣化を心配して点検したところ、戦没者の名前を記した紙が朽ちて4分の1程度が読み取れない状態となっていた。「このままでは戦没者の名前が忘れられてしまう」と危機感を頂いた遺族らが、未来永劫に残せる石碑の建立を計画した。

 記念碑は縦1・2㍍、横2㍍の黒御影石に、日清・日露戦争、第二次世界大戦で戦死した276人の名前が並ぶ。住所は細江、曽根、南浜、川道などびわ南地区の12カ字。1人の名前も漏らすことなく残そうと、聖徳太子堂の資料以外にも地域に残る過去の記録、遺族からの情報提供などで戦没者の名前を調べ上げた。事業費は168万円で仏教会の托鉢に寄せられた浄財などを活用した。

 今月11日、遺族会や仏教会から約60人が出席して盆法要があり、記念碑がお披露目された。

 「戦没者の忠魂と平和祈念の思いを込めた」と語るのは、仏教会の役員として建立に奔走した足利弘樹さん(70)=川道町=。自身の伯父はインパール作戦に参加し、21歳でビルマ(現ミャンマー)で戦死している。「戦争というあの時代の運命に流されて、近所の人や親族ら近しい人がどんどん亡くなった。記念碑に刻まれた名前が、戦争の悲惨さを表している」と記念碑を見つめる。

 記念碑の裏側には「平和への礎」と題し、「戦争の悲惨さと平和の尊さを深く心に刻み、次の世代に継承していくことを誓います」と刻んでいる。

2022年8月17日

子どもの活躍光る将棋大会

長浜で市長杯  木村女流プロの記念対局も

 日本将棋連盟長浜支部主催の市長杯争奪将棋大会が16日市民交流センターで開かれ、県内外から約70人が参加。A級で大学生、B、C級で小学生が優勝するなど若者の活躍が光る大会となった。

 同支部は盛んに大会を開き、近畿や中部一円から強豪が集まることでも知られる。コロナ禍で長らく大会を開けていなかったが、今年5月から再開した。

 市長杯は三段以上のA級、有段者のB級、級位者・初心者のC級に分かれて予選と決勝トーナメントを行い、大阪、京都、愛知、三重、石川県など県外からの参加者が多かった。藤井聡太竜王の活躍などで子どもの間で将棋ブームが続いており、小学生も20人余りが参加。B、C級では小学生が大人を破って上位をほぼ独占していた。

 県内初の棋士で現役最年少の女流棋士・木村朱里さん(光泉カトリック中2年)をゲストに迎えた。木村さんもアマ時代に同支部の大会に出場して棋力を磨いた経験を持つ。記念対局では飛車・角落ちで堺幸大君(河南中2年)=アマ初段=の挑戦を受けた。序盤・中盤の堺君の猛攻をしっかり受けて終盤で逆転し、棋力の差を見せつけた。堺君は「途中までは良かったが、やはり強かった。これを機に、さらに精進したい」と話していた。

2022年8月10日

長小合唱団 近畿大会へ

コロナ禍乗り越え Nコン県大会金賞

 長浜小学校合唱団が5日大津市で開かれたNHK全国学校音楽コンクール(Nコン)の滋賀大会で金賞に輝き、4回目の近畿大会出場を決めた。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で満足な練習ができず、3年ぶりの県大会出場となった同合唱団。3〜6年の計17人が舞台に立ち、3年間のブランクで6年生を含めほとんどの団員が初出場だった。

 大会では課題曲の「届いてますか」、自由曲の「少年少女のための合唱組曲『空のうた』より『こころへ』を披露し、明るく輝きのある声で音楽の深い広がりを表現したことが評価され、金賞に輝いた。

 日ごろの練習は保護者手作りの合唱用マスクを着用しながら常に感染対策に気を配り、県大会の舞台でも不織布マスクを着用しながらの発表。口に密着して歌いにくさがあったが、マスク越しに息の合った歌声を届けた。

 団長の谷口碧さん(6年)は「初めてのNコンで緊張したけれど、みんなが笑顔でいてくれたので楽しく歌えた。コロナ禍で誰もが前向きになれないときなので、聴いている人に少しでも明るい希望を持ってもらえるように気持ちを込めて歌った」と語り、副団長の立澤彩文さん(6年)は「練習はしんどい時もあったし、先生も厳しかったけど、厳しくしてくれるのが嬉しかった。金賞と聞いたとき嬉しくて号泣した」と話していた。

 近畿大会は9月4日、NHK大阪ホールで開かれ、上位1団体が全国大会に出場。同合唱団は初の全国出場を目指す。

2022年8月9日

余呉にキャンプ場構想

ダム残土地 スノーピークの協力で 地元有志が長浜市に支援を要望

 高時川上流の丹生ダム建設中止に伴う余呉の地域振興策を模索している合同会社北びわこまち活研究所(山本茂樹代表社員、余呉町下丹生)は日本を代表するアウトドアブランド「スノーピーク」(新潟県)の協力でキャンプ場整備の構想を立て、8日、長浜市役所を訪れて基本計画策定への支援を求めた。

 研究所はウッディパル余呉などを運営するロハス長浜の前川和彦社長、山本専務、丹生ダム対策委員会の湯本聡委員長、余呉町にゆかりのあるFM滋賀の大森七幸社長、鯖寿司で知られる三徳の大澤剛人社長の5人で2020年に立ち上げ、地域振興策について調査や情報収集を行ってきた。

 そこで目を付けたのが余呉の自然を生かしたキャンプ場。新型コロナウイルス感染拡大以降、全国でキャンプ場の予約が取れないなど増加するアウトドア需要に対してキャンプ場施設の整備が追い付いていない。スノーピークはアウトドア体験拠点の開発、地域の自然を生かした地方創生の展開を目的に、全国47都道府県すべてに「キャンプフィールド」の開設を目指しており、一緒に開設を目指すパートナーを自治体や企業から募っている。

 キャンプ場の計画地は、ダム建設の準備工事で発生した残土を受け入れている余呉町上丹生の八田部地区の約3万8000平方㍍。研究所では同社からアドバイスやノウハウを得ながら、構想を具現化させたい考えで、長浜市も全面支援の姿勢。実現すれば、全国のキャンパー注目の場所となる。

 8日には研究所の4人が市役所を訪れ、江畑仁資副市長に八田部での計画策定に支援を求める要望書を手渡した。山本さんは「スノーピークの力を借りて、この地から長浜の魅力を発信したい」などと話し、江畑副市長は5日の豪雨災害に触れて地域振興と災害対策を両輪として取り組む姿勢を示した。