2021年7月14日

カフェ&卓球&サロン

納屋改修し、地域交流の場「笑福」

 米原市小田に卓球などが楽しめるカフェ「テキナハウス」ができ、人々の交流の場として賑わっている。

 元市役所職員のオーナー・竹腰裕紀さん(66)は昨年、コロナ禍で運動不足となっている人たちのために空いていた築50年以上の農業倉庫を卓球場にしようと考えた。

 譲り受けた卓球台2台並べ、内外装をセルフリノベーションしたところ、子どもから大人までが利用するようになった。高齢者支援をより充実させようと、お茶の間サロンを開設。現役時代からの夢だったカフェにするため、厨房を設けた。

 伊吹山が目前に見える木造平屋のカフェは今年1月オープン。解体後の旧柏原小学校体育館の木組みを流用しており、落ちついた雰囲気。広い客間は自由にレイアウトができ、絵画などを展示できるギャラリーやライブハウスとしても活用できる。

 カフェ自慢のメニューは海外経験豊かな地元の料理人から教わったインド・パキスタン仕込みの本格カレー。スパイシーで後から来る辛さが病みつきになる、と評判だという。

 竹腰さんは「時にはカフェ、時にはピンポンハウス、時にはギャラリーと『〜的な』いろんなことがやりたかった。地域の人に支えられながら、地域の人に笑顔をプレゼントしたい」と話している。

鈴木さんの昆虫展 出雲さんのレジンも

 「笑福」で25日まで、地元の住職・鈴木清見さん(64)の昆虫展が開かれている。

 鈴木さんは子どもの頃から虫が好きで、高校時代には伊吹山の昆虫をレポートにまとめ、蝶や蛾を研究する「日本学会」に入会。1985年、学会の一員として18日間、南米ペルーに赴き、1000匹を採集した。

 昆虫展ではペルーの源流域で採集した色鮮やかな蝶や蛾をはじめ、子どもに人気のアルキデスヒラクワガタやアトラスオオカブトなど約1500点の標本を展示している。

 鈴木さんは「自分の身の周りにどれだけ命があるか、知ってほしい」と話している。このほか、レジン作家の出雲滋子さんの作品展も開催。昆虫をモチーフにしたレジン、プラバン約50点を展示販売している。

 営業時間は午前10時から午後4時、会期中は無休。問い合わせは笑福℡090(5004)8586へ。

2021年7月13日

メロンの出荷、販売開始!

作ったら売れる、小谷城メロン スマートIC農場は14日から収穫

 梅雨明け間近の長浜市内の農場で、メロンの出荷、販売が始まる。

 小谷城スマートインターチェンジ栽培実験農場で栽培している「(仮称)小谷城メロン」はあす14日から収穫を開始。市内の道の駅などで販売される。

 農場では今シーズン、ビニールハウス計3棟、約60㌃で、緑の果肉のアールスミラノ春Ⅱを1160本栽培。700〜800個の出荷を予定している。

 栽培法として発泡スチロールに土を入れ、水やりや液肥を自動的にする装置を導入。ミツバチによる自然交配などをしている。13日には近くの小谷小3年生12人が社会科の一環として、農場を訪問。湖国農産の脇坂良平農場長からメロンの育て方や流通などを学んだ。

 脇坂さんは高級マスクメロンを栽培する理由として「消費者ニーズが多く、作ったら確実に売れる」と説明。市農林政策課の星野美音さんは「メロンが終わった後もキャベツやミニトマト、キュウリなどを栽培するため、畑が空っぽにならない」と話した。

 この後、児童たちはメロンの葉や果実にふれ、試食。松橋花穏さんは「かなり甘い。買って食べてみたい」と話していた。

 なお、収穫されたメロンは市内の道の駅や産直施設、コープなどで販売される。

 

戦っている農家の結晶 たかつきメロン、16日から発売

 夏の味覚「たかつきメロン」の販売が16日から、高月町高月の農産物販売所「ゆめまる館」で始まる。

 販売する緑色の果肉、アールス系2種のメロンは上品でさっぱりとした甘みが特徴。今年は大きさ、甘さとも平年並み。

 栽培しているJA北びわこ高月施設園芸部会の部員は高齢化などで山口哲生さん(52)と横川雄一さん(47)の2人だけになってしまったが、昨年4軒の農家が栽培していた2000平方㍍、7棟のビニールハウスを維持。前年比106%、2540個の出荷を予定している。

 栽培歴7年の山口さんは三ツ矢町からの「通い農家」。経験と実績を頼りに、玉を大きくしたり、きれいな網目を出すため、高温のビニールハウスの中で連日、奮闘しており「メロンは戦っている農家の結晶」「手間ひまかけて、栽培しているから自信がある」と語っている。

 毎年、1週間ほどで完売する人気ぶり。今シーズンはより多くの人に味わってもらおうと、予約販売を中止。店内の混雑を避けながら、対面販売のみとする。

 1個入り2000円〜2200円、2個入り3800〜4100円。宅配可。午前9時半から午後4時まで。無休。なくなり次第終了。問い合わせはゆめまる館℡(85)6033へ。

2021年7月8日

どうなる?お産 ⑭-⑮

⑭NZお産体験「LMCは頼もしい存在」

 リスクや出産場所に関係なく、産前・出産・産後を通して同じ専門家からのケアを受けられるニュージーランド(NZ)のLMC制度。昨年、その制度を利用して出産した知人に体験談を聞いた。

 長浜市出身の愛さん(35)は、2017年4月にNZに移住。19年3月ごろに、かかりつけの家庭医で検査を受けて妊娠が確定した。その際、医師から「助産師を探してね」と言われ、自然に助産師を選ぶことになったという。

 愛さんは助産師を探すために「Find Your Midwife」というサイトを利用した。このサイトでは、自分の暮らす地域で活動する「midwife」(助産師)の経歴や言語、空いているスケジュール、選べる出産場所などを確認することができる。日本と同じように口コミや知人の紹介で選ぶ人が多いという。

 しかし、愛さんは出産予定日が年末に近かったため休暇を取る助産師が多く、担当助産師を見つけるのに大変苦労した。10人以上に連絡を取り、スケジュールの空いていた中国人の助産師に決めた。妊娠発覚から5、6週間が経ち、決まるまではとても心配したという。愛さんは「クリスマスやイースターホリデー付近は助産師を見つけるのが大変。選んだ後に相性が合わない場合担当を変更することはできるが、出産時期に近づくほど助産師を見つけるのは難しくなると思う」と話す。

 妊婦健診は妊娠中期までは月1回、36週以降は週1回、バースケア(助産師主導の出産施設)の健診スペースで受けた。内容は尿検査や体重、腹囲、胎児の心音のチェックなどで約30分。健診の度に気になることを話し、アドバイスを受けることができて安心した。また、愛さんはLMCに「自然なお産がしたい」とバースプランを事前に伝え、助産師からも「へその緒を夫に切ってもらうか」などいくつかのチェックリストを渡されて希望を確認しあったという。

 出産場所は、高齢初産が気になり病院を選んだ。陣痛が始まり入院するとLMCが駆けつけ、病院の産科医と勤務助産師も立ち合ってお産が始まった。陣痛の間は自由に動くことができ、産む体制も選べる。陣痛から26時間が経過し、病院の助産師が「このままでは帝王切開」と告げた際に、LMCが「あなたは帝王切開しなくても産めるはず!大丈夫!」と手を握って励まし続けてくれたという。

 結局、35時間かかって無事に経腟分娩が叶った。愛さんは「LMCの存在がなければ、病院側の帝王切開の進言を拒めなかった。LMCが間に入り、私の希望を尊重してくれたのは、それまで築いてきた信頼関係があったからこそだと感じた」。

 その後も1カ月間、LMCは愛さんの自宅を訪問し、親身に相談に乗ってくれた。愛さんにとってLMCは「医学的にも精神的にも支えてもらえる頼もしい存在。もし2人目が出来たらぜひ同じ助産師にお願いしたい」と語った。

愛さんと赤ちゃんの介助をしたLMC助産師=愛さん提供

(7月2日掲載)

  ⑮助産師主導のお産の 安全性のエビデンス

 産前出産産後を通して、同じ専門家から継続的なケアを受けられるLMC制度。その効果は、産後うつや育児不安の予防だけではないという。

 世界保健機関(WHO)は2018年2月、22年ぶりに正常出産ガイドラインを改定した。56項目のうち、分娩全体にわたって推奨される4項目のケアの一つとして「助産師主導の継続ケア」が挙げられている。日本語版翻訳に携わったドーリング景子さん(京都大大学院医学研究科助教、助産師)によれば、ガイドラインは世界の臨床研究を系統的にまとめる最新のコクランレビューが明らかにしたエビデンスなどに基づいて定められているという。

 そのうち、オーストラリア、カナダ、アイルランド、英国における1万7674人の女性を対象とした15件の研究をまとめたレビューによれば、助産師主導の継続ケアを受けた産婦は他のケアと比べて、流産が19%、出産前後の赤ちゃんの死亡が16%、早産が24%減少していたことが分かった。また、帝王切開の割合に有意な差は無く、むしろ会陰切開の割合、吸引分娩・鉗子分娩の割合が減り、自然な経腟分娩が増えることが示された。助産師主導のケアが、他のケアに劣るという結果は特になかった。また、他のケアに比べ費用効果が高いことを明らかにした研究もある。

 ドーリングさんは「すでに医療の発達している国においても、これだけの効果が出るということが分かった。助産師による継続ケアは母子の安全や命をこれまで以上に守ることができる」と説く。

 私はこのエビデンスを示されて、天地がひっくり返る思いだった。これまで正直、助産師主導のお産は「安全性が低く危ない」とどこかで思っていた。その根拠として良く見聞きしたひとつが「戦後、自宅分娩から施設分娩へと体制が変化したことで妊産婦、周産期死亡率が劇的に改善した」という定説だ。

 そこで、人口動態統計を記録に残る1899年からの妊産婦死亡率を表にしてみて、驚いた。死亡率は戦前のずっと前、明治時代から下がり続けていた。1868年に出産介助者を定めた「産婆取締規則」が交付され、全国各地に産婆学校が設けられたことが貢献しているという(2015=中山まきこ、同志社女子大)。また、死亡率の低下は施設化のみならず、社会におけるインフラの整備、栄養状態の向上、健康教育への取り組みなど環境因子の改善によるところが大きいという研究もある(2002=マースデン・ワーグナー、元WHO母子保健局長)。周産期死亡率の統計からも、病院出産と周産期死亡率の低下に相関関係は見られなかった(1995=松岡悦子、旭川医科大)。

 だが当然ながら、病院は絶対に必要だ。ハイリスクのケースに対処できるのは医師だけであり、すべての出産が助産師だけで可能なわけではない。リスクの見極めが的確にされ、病院と助産師の連携が取れる環境がしっかりと整うなら、助産師の継続ケアを受けた分娩も不安ではない、と私は思った。

堀江昌史

(7月8日掲載)

2021年7月7日

入場無料継続へ活動資金募る

長浜プロレスがクラウドファンディング 返礼品はレスラーの個人レッスンなど

 湖北地域を舞台に無料でプロレス興行を行っている団体「長浜プロレス」はクラウドファンディングで活動資金を募っている。今後も、入場無料の興行を続けるためで、寄付者には同団体を代表するレスラー、エル・ヒキヤマによる個人レッスンなどユニークな返礼品を用意している。

 長浜プロレスは、プロレスを通じて長浜の街と曳山まつりを盛り上げようと、2019年に市民有志が立ち上げたご当地プロレス団体。同年秋の旗揚げ大会を終え、20年からは興行を重ねて知名度アップを図る予定だったが、新型コロナの影響で予定されていた公演がすべて中止に。それでもメンバーは地道にトレーニングを続け、昨年11月に旗揚げ1周年興行を行って再始動ののろしを上げた。

 長浜プロレスの大会は多くの市民にプロレスの魅力を伝えようと入場料を無料とし、Tシャツなどのグッズ販売で活動資金をまかなっているが、リングの修繕費や大会運営費、米原市内に設けた道場の設備投資、レスラーのマスクやコスチュームなど費用の捻出が課題となっている。

 コロナ禍でイベントが次々と中止となり、「商店街や地域の施設に元気がまったくない。自分の大好きな長浜が変わってしまっているのを黙って見ていられない」と語るのはエル・ヒキヤマ。「今こそプロレスの精神で、『何度でも立ち上がる』を体現し、プロレスを通じて地域を再生する」と意気込み、市民に協力を呼びかけている。

 寄付金額の目標は150万円。金額に応じてステッカー、Tシャツ、マスクをプレゼントし、企業向けにはリングの鉄柱への広告掲載がある。また、エル・ヒキヤマから筋トレやプロレスの個人指導を受けられる権利もある。詳細はクラウドファンディングの「キャンプファイヤー」(https://bit.ly/36BdR8O)で。

2021年7月2日

古民家で地域の活性化は?

余呉で「お知恵拝借」意見交換会

 「古い空き家を改修したが、どうやって活用、展開してゆけば?」—古民家の有効活用を参加者に考えてもらうというユニークなセミナーが1日、余呉町上丹生の「城楽邸」で開かれ、参加者が古民家と地域資源を生かしたまちおこしについて意見交換した。

 会場となった「城楽邸」はオーナーの城楽直さん(64)の生家で、130年前に建てられた。10年前から空き家となり、4年前の台風で屋根が損壊したことを機に「地域の活性化に役立てたい」とリフォームを決意。典型的な余呉型古民家で、骨格部分の太い梁や土間など、昔の佇まいを残しながら、時代に合わせた内外装や水廻りに改修。農家民宿をしようと考えた。

 しかし、城楽さんは民泊経営のノウハウを持っておらず、地域特性化に取り組む「丹生の里暮らし協議会」に相談。地域の人たちや有識者の知恵を「拝借」することに。

 セミナーでは米原市大久保で田舎体験民宿「大門坂」、そば屋「久次郎」などを経営している谷口隆一さんから体験談を聞いた上、参加者22人が意見交換した。

 谷口さんは伊吹大根やヨモギなど地域素材を活用し、特産品を生産。インターネットやマスコミによる情報発信などにより、ファンを獲得していることを説明。「途中でやめることは失敗。自分が好きなことを始めたのだから、信念を貫き、地域に愛着を持って、継続することが大切」などとアドバイスした。

 参加者からは「余呉ではシソやショウガ、丹生ごぼう、アユ、茶わん祭りなどがあり、新たな工夫、仕掛けを作れば」「コロナ禍で田舎が見直されている。余呉の素晴らしさを再認識し、おもてなしができるようにすれば」「高齢化率0%の新集落を作れば、ニュースとなり、人を呼び込むことができる」などの意見が出ていた。