2019年11月30日

ながはま文化福祉プラザ 12月1日オープン

長浜図書館 蔵書30万冊

 長浜市や長浜商工会議所などが旧長浜市役所跡地で建設を進めていた産業文化交流拠点施設「さざなみタウン」が12月1日オープンする。

 跡地を賑わいの拠点とするために6年前からプロジェクトをスタート。9187平方㍍に、図書館、長浜まちづくりセンター、市民協働センター、地域福祉センターなどからなる「ながはま文化福祉プラザ」と、長浜商工会議所・長浜ビジネスサポートセンターを整備した。

 文化福祉プラザは鉄骨造3階建て延べ5140平方㍍。コンセプトは「人・文化・産業を創造する知の拠点」。その核となる長浜図書館は開架18万冊、閉架12万冊の計30万冊の蔵書。幼児や児童向けの「けやきっ子の本棚」、ヤングアダルト世代向けの「YAの本棚」など子ども向けコーナーを充実させている。このほか、「対面朗読室」「サイレントルーム」「おはなしのへや」「ビブリオルーム」「ボランティアルーム」などがある。図書の貸出はICタグを読み込む自動貸出機を導入し、利用者自らがタッチパネルを操作する。また、予約資料受取コーナーも設け、自分で予約本の受け取りと貸出手続きができる。

 まちづくりセンターはコンサートや軽スポーツなどに利用できる多目的ホール、防音の音楽室、音楽演劇活動室、調理室、工作室、和室、会議室などからなる。

 総工費は30億7000万円。設計は久米設計、建築は岐建・材信工務店のJV、機械設備は大崎設備工業(守山市)が電気設備はノセヨが手掛けた。

先生は市民「ながはまコミュニティカレッジ」

 さざなみタウンのオープンを記念して12月7、8日、市民が趣味や特技、知識を生かして講師を務める「ながはまコミュニティカレッジ〜学びでつながるウィンターフェス」が文化福祉プラザで開かれる。

 学びを通して楽しみながら地域に関心や繋がりを持ってもらおうと、市民有志で組織する実行委員会、長浜市、ながはま市民協働センターが主催して初めて企画した。

 「みんながセンセイ、みんながセイト」をキャッチコピーに、公募で集まった市民が先生となって授業を行う。施設内の会議室、音楽室、工作室、和室、多目的ホールなど10室を教室に見立て、授業は1限目(午前10時〜)から4限目(午後2時10分〜)まであり、1コマ50分。

 「あなたも釣れる!エギング講座」「明智光秀は長浜で何をしたか」「コツを知って楽しむスマホカメラ講座」「ドッグトレーナーによる犬語講座」「親子でびっくり!不思議サイエンスマジック」「お天気質問教室」「長浜の歴史的要素と景観形成30年の歩み」「現役司会者が伝授する好感を持たれる話し方」など57講座を開く。

 同センターでは「長浜に楽しい人がたくさんいることを知ってもらうきっかけにして欲しい」と参加を呼びかけている。受講は当日、先着順で受け付ける。受講料は原則無料で、一部、材料代など有料。問い合わせは市民協働センター℡0749(65)6525へ。

2019年11月29日

青岸寺でライトアップ開始

国の名勝庭園、「経画」などイベントも

 米原市米原の青岸寺で29日から、名勝庭園の紅葉ライトアップが始まった。点灯期間中は日本画の展示やコンサートなどが催される。

 寺院は南北朝時代に京極道誉によって創建。焼失により、慶安3年(1650)に再興された曹洞宗の禅寺。庭園は三世・興欣和尚が井伊家の家臣で彦根の玄宮園、楽々園を造園した香取氏に命じて造らせた回遊式枯山水庭園。

 太尾山の石を使った大きな石組みは圧巻。通常、川や池を表現する白砂の代わりに杉苔を用いており、山水画を思わせるような美を表現している。雨が降ると湧き水が流れ、水を張り巡らせる池泉庭園となる二面性を持つ。江戸時代後期の近江を代表する名庭園といわれている。

 婿養子となった永島匡宏さん(34)は4年前まで、住職の傍ら、外に勤めに出ていたが、拝観者にも十分な対応ができず、「住職は寺にいるべき」と、昨年10月、寺の一部をリフォームしてカフェ「」をオープン。訪れる人が茶を楽しみながら、語らえる場を設けた。

 永島さんは素晴らしい庭園をより多くの人に見てもらいたいと、クラウドファンディングを活用し、ライトアップを企画。目標額を上回る資金が集まった。

 

 

 照明の設置にはクラウドファンディングの仲間たちが協力。色鮮やかな紅葉や趣のある雪吊りが妖艶な姿で浮かび上がる。また、建物内の随所に、ほのかな灯りの行灯を灯している。点灯期間中には市内在住の日本画家・西川礼華さんの作品8点を並べた個展、シタール演奏家・南沢靖浩さんやアカペラグループEMUシンガースのコンサート、お経と画を融合させた法要「経画」パフォーマンスを企画している。

 永島さんは「寺離れが進んでおり、このままでは、という危機感を感じた。住職に専念し、地域に根ざした情報を発信できれば」と話している。午後6時から8時半、12月15日まで。拝観料は一般600円(昼間300円)。問い合わせは青岸寺℡0749(52)0463へ。

2019年11月28日

長浜西中男子駅伝チーム 近畿大会へ

「練習の成果を発揮したい」

 長浜西中の男子駅伝チームが30日から希望ヶ丘文化公園で開かれる近畿中学校総合体育大会に県代表として出場する。

 チームは学校の体育大会の結果や体育教員の推薦などで選抜され、陸上部に、サッカー部、バスケットボール部の選手を加えて8月に結成。週5回の練習を重ねてきた。15日に開かれた県大会では出場47チーム中3位に入賞。全国大会は逃したが、近畿大会への出場権を獲得した。

 27日、市役所で壮行会があり、出場選手10人が出席。「県大会では悔しい思いをしたので、近畿大会では悔しさを晴らし、感謝の気持ちを持って走りたい」「練習の成果を近畿大会で発揮したい」「近畿大会を皆で笑って終われるようにしたい」とそれぞれ決意を語った。

 板山英信教育長は、長浜西中の駅伝チームで活躍した選手が後に箱根駅伝に出場したことを紹介したうえで「長浜西中が駅伝にかける思いはすごいものがあった。つるべ落としの日の中、暗くなっても練習していた」と振り返り、「自分の力を信じて母校の名誉をタスキに込めてゴールを目指して欲しい」と呼びかけていた。出場選手は次のみなさん。

 松原陽之(2)、鹿取佑充(3)、德田桜亮(3)、芝拓弥(3)、吉川太智(3)、福田崚太(2)、渋谷祐太(3)、小傳茂優志(3)、高田潤弥(3)、田川琉久(3)。

2019年11月26日

浅井小で、アスリートがアドバイス

「何でも本気でやろう」、元プロハンドボール選手・東さん

 浅井小学校で25日、元プロハンドボール選手がスポーツを通して、「チームワークの大切さ」を教える授業があり、5年生44人が一丸となって、目標を達成することの楽しさを味わった。

 講師の東俊介さん(44)は日本ハンドボールリーグの大崎電気で活躍し、日本代表チームの元キャプテン。この日は児童たちと「鬼ごっこ」や「だるまさんが転んだ」をアレンジした「チームワークゲーム」でともに体を動かした。

 ゲームは「鬼につかまらない」「ゴールに到達する」などの目標を達成しなくてはならないが、失敗の連続。東さんは児童たちに「なぜ、うまくできないのか?」と考えさせ、対策を練らせた。

 児童たちは「素早く行動する」「焦らない」などと提案。自分たちのアイデアが成功すると、大喜びし、東さんとハイタッチを交わしていた。東さんは「コミュニケーションを図り、チームをひとつにすれば解決できる」とアドバイス。「遊びでも勉強でも、何でも本気でやろう。本気でやらなきゃ、楽しくない」と児童たちにエールを送っていた。

 教室は市と長浜文化スポーツ事業団が今年度から日本サッカー協会の協力で始めたもの。アスリートを「夢先生」として小学校に派遣している。

2019年11月25日

長浜病院で参観日、親子ら楽しむ

手術室見学や点滴体験など

 市立長浜病院で23日、体験などを通して病院を身近に感じてもらうイベント「びょういんの参観日」が開かれ、730人が来場した。普段は立ち入れない手術室などの見学もあり、家族連れが医療の最前線の仕事に触れていた。

 院内では各診療科が工夫を凝らした催しを企画。看護局では白衣を着用して点滴管理や赤ちゃんのおむつ交換などがあり、子ども達が看護師の仕事を体験。ヘルスケア研究センターでは血管年齢の測定などがあり、順番待ちの行列ができていた。

 定員を限定して実施した病院見学ツアーには24組の家族が参加。中央手術室では担当の看護師からベッドの傾きやライトの位置を変えられること、手術器具の持ち方などの説明を受けた。放射線技術科ではCTを使って玩具の断面図を紹介。参加した小学生は「最初は何かわからなかったが、重ねていくとおもちゃのトーマスだったのにびっくりした」と話していた。

 市立長浜病院経営企画課は「初めての開催だったが、多くの方に参加していただき長浜病院を知ってもらうきっかけになった。このイベントを通じて、未来の医療関係者が育ってもらえると嬉しい」と話している。

2019年11月22日

えきまち直営マルシェ、来月再開

目玉は久遠チョコの滋賀1号店

 JR長浜駅前の再開発ビルを運営する第3セクター「えきまち長浜」は赤字を理由に閉店していた直営の旧マルシェを12月7日に再オープンさせることを明らかにした。NPO法人「つどい」(川村美津子理事長、常喜町)の関連会社が運営パートナーとして参加し、チョコレートブランド「チョコレート」の滋賀1号店を出店するほか、長濱大学(ハマダイ)がキッチンスペースを活用するなどして体験講座を開催する。

 久遠チョコレートは豊橋市に本店を置き、障害者や引きこもりの若者らの働く場所の確保などを目指して全国にフランチャイズ展開している。チョコの中にドライフルーツやナッツを詰め込んだ「テリーヌ」がスタンダード商品で、ほうじ茶、京番茶、柿、ゆず、焦がしきな粉など個性あふれるラインナップが魅力。

 福祉事業や農業に取り組む同NPO法人が地域の障害者や高齢者の働く場を設けるため出店を決めた。旧マルシェの一角に店舗を設け、商品を製造・販売する。川村理事長は「市民の笑顔があふれる空間にし、ワクワクする企画を次々と打ち出していきたい」と話している。

 えきまち長浜では旧マルシェを「誰もが挑戦でき創造できるスペース」と位置づける。市民へのアンケートで「居場所」を求める声が多かったことから、学生やJR利用者が自由に利用できるスペースを設けるほか、市街地で種々の体験講座を開いている長濱大学がキッチンスペースを活用した講座を企画している。

 また、特産品や生活道具、食品、観葉植物を中心に取り扱うライフスタイルショップも一部に設ける。

スペイン料理講座、エルオチョ店主指導

 えきまちテラス長浜の旧マルシェ再オープンを応援するため、長濱大学は12月8日、スペイン料理店「エルオチョ」(大島町)の店主・金澤淳さんを講師に招いたスペイン料理講座を開く。旧マルシェのキッチンスペースを活用し、カブと鶏ベーコンの白ワイン煮、クレームブリュレを作る。午前10時、正午、午後2時からの3回あり、定員各10人。参加費は2000円。申し込みは長濱大学のホームページから。

[2019年11月22日]

2019年11月20日

長浜プロレス旗揚げ興行、曳山博物館広場で

23日、三銃士・三成など10人参戦

 プロレスを通じて長浜の街と曳山まつりを盛り上げようと、市民有志がご当地プロレス団体「長浜プロレス」を結成し、23日午後1時から曳山博物館広場で旗揚げ興行を行う。

 かつてセミプロとして活躍していた会社員・平居由宣さん(48)=元浜町=が中心となって結成し、今年6月にプレ旗揚げ戦を実施。以来仲間を増やし、現在はスタッフや練習生を含め14人体制となっている。

 旗揚げ戦では歌舞伎の隈取を施したマスク姿のエル・ヒキヤマをはじめ、石田三成の化身・MITSUNARI、盟友のYOSITSUGU、ブラックバスなどが登場。1990年代のプロレス黄金時代を築いた「闘魂三銃士」(武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也)をリスペクトした「長浜三銃士」もお目見え予定。また、京都の祇園プロレスからは祇園ストロングマシーン1号・2号が参戦し、旗揚げ戦を盛り上げる。観戦無料。

 レスラーの職業は会社員、自衛隊員、飲食店経営などさまざま。市民体育館で練習に励み、趣向を凝らした演出や、長浜らしいオリジナル必殺技を開発中という。

 曳山まつりで若衆筆頭も務めた平居さん。「プロレスを通じて曳山まつりを盛り上げ、長浜はすごい所だとPRしたい」と意気込み、「今の子ども達はプロレスを知らない。生の迫力と面白さを伝えたい」と子どもの来場も呼びかけている。

[2019年11月20日]

2019年11月19日

榎木町の堀内さん、アルプラでボランティア活動報告

台風被災地、人手不足を訴える

 台風19号による河川氾濫で被災した長野市内で、長浜市榎木町のNPO法人職員・堀内正訓さん(40)がボランティア活動に取り組んでいる。17日に一時帰宅したのを機に、18日から20日までアルプラザ長浜で被災地のようすを写真などで伝える展示「災害救援活動報告会」を催し、市民に災害への備えや被災地支援への協力を呼びかけている。

 台風19号では長野市をはじめ、関東や東北など東日本の広い範囲で河川が氾濫するなどの被害が発生し、90人以上が死亡。現在も各地の被災地で復旧活動が行われている。

 熊本地震の被災地で2年間にわたるボランティア活動に取り組み、有志グループ「支援の『わ』」の代表も務める堀内さん。長野市内を流れる川が氾濫した10月13日のその日のうちに被災地に入り、被害状況を調査・把握した。仕事のためいったん長浜に戻り、翌週末にチェーンソーやエンジンカッター、発電機、高圧洗浄機などの機材を車に積んで被災地へ向かい、床上浸水した民家で泥をかき出すなどの活動に取り組んだ。

 週末明けの月曜には仕事のため長浜に戻り、職場にボランティア活動の継続を打診。経営者の許可をもらい、22日から11月17日まで現地でボランティアセンターの運営支援などにあたった。

 堀内さんは「被災地が広域で、支援の力が分散している」と指摘し、全国からボランティアが集中した熊本地震との差を肌で感じている。「長野では雪が降るまでが勝負だが、人手が足りない」と危機感を募らせている。

 ボランティアの手が足りないため、現地では地域住民向けに被災家屋の復旧に向けた講義も実施。浸水した家屋は床や壁の中の断熱材が水分を含んだ状態となっており、これを放置すれば後々カビが生えることなどを説明したという。また、住民のコミュニティの維持・強化のため炊き出しで交流の場を設けるなど、これまでの災害ボランティアで培った経験を生かしている。

 25日から再び被災地に入り現地で年を越す予定という堀内さん。「ボランティアというと泥かきなど大変な作業がクローズアップされるが、写真の洗浄や窓ふきなどもある。現地では幼児もボランティア活動に参加していた。外での活動で疲れて帰ってきたボランティアにおしぼりを渡す役目。小さな子どもにおしぼりをもらって、みんなが癒されていた」と語り、災害ボランティアへの協力を呼びかけている。

 アルプラザ長浜での報告会では被災地の現状やボランティア活動を伝える写真を展示し、車に取り付けた360度カメラで撮影した動画も放映している。また、被災地で売り物にならなくなったリンゴを買い取り、来場者に無料で配布。「被災地の現状を少しでも知るきっかけになれば」と話している。報告会では堀内さんが常駐している。

[2019年11月19日]

2019年11月15日

学校でプロが生演奏、コンサートを前に

クラシックの楽しさ、感じて

 浅井文化ホールで23日開かれるコンサートを前に、プロの奏者が地元の小学校を巡り、クラシック音楽の楽しさを伝えている。

 ホールを運営するロハス長浜では子どもたちの豊かな感性を育もうと、5年前から、小学校で音楽の出前授業をしている。

 今年は朝日、びわ南、湯田、浅井、永原の5校にコンサートの出演者で大阪交響楽団に所属する吉岡克典さん(バイオリン)、吉岡麻梨さん(ピアノ)、大谷雄一さん(チェロ)が出向き、生演奏をしている。

 湯田小学校では14日、5年生86人が講師の大谷さん、吉岡さんから弦楽器について説明を受けたり、コンサートの演奏曲などに耳を傾けた。

 大谷さんはバイオリンやビオラなど弓で4本の弦を擦る楽器を「擦弦楽器」と呼び、サイズが大きくほど低い音を発することやこれらの楽器の中には「魂柱」と呼ぶ共鳴する棒が入っていることなどを紹介した。

 また、チェロの独奏やピアノとのハーモニーで「愛のあいさつ」「白鳥」「赤とんぼ」などを披露。児童たちは心地よい音楽に聞き入っていた。

 清水獅門君は「手の細かい動きに驚いた。テレビとは違い、生の演奏はすごい」と話していた。

 

キラキラコンサート、23日浅井文化ホール

 長浜市民芸術文化創造会議は23日午後2時から浅井文化ホールでキラキラコンサートを開く。

 クラシック音楽をより身近に感じてもらう企画で、吉岡克典さん(バイオリン)、吉岡麻梨さん(ピアノ)、大谷雄一さん(チェロ)のほか、長浜市出身のソプラノ歌手・脇阪法子さん、湖北オーケストラが参加する。

 プログラムはブラームス「ハンガリー舞曲6番」、メンデルスゾーン「ピアノトリオ第1番ニ短調」、ディズニーソングなど。入場料500円。3歳以下は膝上で無料。チケットは浅井文化ホール、長浜文芸会館、アルプラザ長浜、臨湖などで発売中。と合わせは同ホール℡(74)4000へ。

2019年11月13日

草野さん、時遊館で50年の回顧展

「頑張ればできるという、ひとつの姿を」

 三川町、虎姫時遊館で元中学美術教諭・草野貞夫さん(76)=北之郷町=が、この50年間に描いた作品を集めた回顧展が開かれている。

 草野さんは滋賀大学在学中、絵画研究室に入り、卒業後は虎姫中を皮切りに、びわ、浅井、湖北中などで美術を教え、富永小学校の校長を最後に38年間の教職員生活に終止符を打った。

 引退後も油絵を描いていたが、2015年、脳梗塞を発病。色の塗り重ねができなくなり、創作活動を断念した。しかし、4年後、一念発起し、絵画サークル「パレット」「100絵会」で活動を再開。今では題材探しをしたり、大作の制作に挑んでいる。

 モチーフにしているのは長浜の祭りや子どもたちの躍動する姿、生活感のにじみ出た風景など。中には自治会長の時、自治会館建設を計画したが、土地と金銭的な課題が生じ、その決断時の総会の様を描いた「凍結」や自宅の改築時に家族8人と猫2匹が仲良く過ごしている風景を表現した「報恩」など、その時々の情景を表した作品も。大作30点のほか、小品を多数並べている。

 回顧展は最初の教え子4人の発案。草野さんは「教え子たちのおかげで回顧展を開くことができた。頑張ればできるという、ひとつの姿を見てほしい」と話している。午前9時から午後4時半、22日まで。18日休館。無料。

2019年11月8日

南郷里幼稚園付近、クッションドラムに啓発横断幕

「お散歩道ゆっくり走って」、園児死傷事故から半年

 大津市で5月、散歩中の園児らの列に車が突っ込み、16人が死傷した事故から半年。南郷里幼稚園近くの県道南小足町北交差点に8日、ドライバーへ安全運転を呼びかけるクッションドラム(衝突衝撃緩衝具)がお目見えした。

 県や市教委の「散歩コース」点検により、通行量や事故の多さ、園からの要望を受け、長浜地区安全運転管理者協会が安全対策を考察。県が設置しているクッションドラムに「園児お散歩道ゆっくり走って」と書いた縦55㌢、横約2㍍のビニール製横断幕を巻きつけ、道行くドライバーらに安全運転を呼びかける。

 この日は南郷里幼稚園の園児計8人が長浜署交通課の西口しお里巡査部長のアドバイスで、交差点内に置いてあるクッションドラム2個に横断幕を巻いた。

 この後、5歳児32人がクッションドラムを囲み「運転手さん、ゆっくり走ってください」と大きな声で呼びかけていた。

 同園の上崎順子園長は「半年前の事故のこともあり、環境を整えてもらったことはありがたい」と話していた。ここの押しボタン信号機付き交差点では過去5年間で3件の事故が発生。長浜署では効果が見られれば、他の危険カ所にも設置する考え。