2024年6月12日

中高生、プロ演奏家に学ぶ

シエナ・ウインド・オーケストラが指導、文産会館で

 吹奏楽団シエナ・ウインド・オーケストラ(SWO)のメンバーによる指導「楽器クリニック」が9日、米原市の県立文産会館であり、中高生34人がプロ奏者から演奏のコツや練習のポイントなどを直接教わった。県南部に比べ演奏会などの機会が少ない湖北地域の子ども達にプロ奏者と交流する機会を設けようと同会館がSWOに協力を求めて実現した。

 SWOは佐渡裕さんが首席指揮者を務める、日本を代表する楽団。2020年、コロナ禍の中、文産会館でSWOのコンサートを開いたのを機に双方の絆が深まり、昨年12月、連携・協力協定を締結。青少年の育成に力を入れることを確認していた。SWOは東京を拠点に活動しているが、新幹線駅に近い同会館での活動は日帰りでも可能で、地元の吹奏楽部への指導を手軽に行うことができるという。

 楽器クリニックは協定締結後の第1弾の取り組みで、SWOの精鋭メンバー7人がこの日のために「シエナ☆セブン」を結成。コンサートを前に公募で集まった中高生を指導した。

 クラリネット、トランペット、チューバなどのパートに分かれて指導があり、トランペットのパートでは砂川隆丈さんが「ブレスの時はゆっくりと吸ってゆっくりと吐く。できるだけリラックスして」と語りかけ、管楽器演奏に欠かせない舌による奏法「タンギング」の上達のため、日ごろから早口言葉を練習するようアドバイスしていた。

 プロからの直接指導に最初はやや緊張気味の参加者もいたが、熱のこもった丁寧な指導に、真剣な表情で演奏に打ち込んでいた。長浜市内から参加した女子中学生は「練習方法やコツなどさまざまなことを学べ、ちょっと上達した気がした。部活でも生かしていきたい」と話していた。

 楽器クリニックの後に開かれたシエナ☆セブンによるコンサートでは合奏やソロなど吹奏楽の魅力を伝える多彩な演奏があり、アンコールの「星条旗よ永遠なれ」では楽器を持参した来場者も舞台に登って7人と一緒に演奏していた。

 同館の竹村憲男館長は「子どもたちはプロの演奏家からじかに指導を受け、他校の生徒と切磋琢磨する機会ともなった。引き続きこういう取り組みを続け、湖北の中高生たちに劇場に足を運んでもらう機会を作り、湖北の音楽文化を盛り上げていきたい」と話した。

 

2024年6月10日

日本一目指し、伊香で熱戦

記念写真に応じるトークショー参加者

(左から穴井隆将さん、斉藤立選手、村尾三四郎選手、ウルフアロン選手、橋本壮市選手)

実業柔道大会、国スポPRイベントも

 来年、長浜市を会場に開かれる国民スポーツ大会柔道競技のリハーサル大会として、伊香ツインアリーナで8、9日、第74回全日本実業柔道団体対抗大会(全日本実業柔道連盟主催)が開かれた。

 実業団の柔道日本一を決める日本トップレベルの団体戦で、113チームが出場。男子1部では旭化成Aが3年連続20回目の優勝を遂げた。2位はパーク24A、3位は日本中央競馬会と日本製鉄だった。4チーム総当たりの女子1部はJR東日本が全勝で2年連続2度目の優勝を果たした。

 屋外では地元のわたSHIGA輝く国スポ・障スポ長浜市実行委員会が国スポをPRするため「めちゃ×2イカしてるッ!」と題したイベントを同時開催。穴井隆将・天理大学柔道部監督とパリ五輪内定選手によるトークショーやニュースポーツ体験などがあり、多くの市民でにぎわった。力自慢を募ったベンチプレス選手権では145㌔と155㌔を挙げた男性2人が同時優勝していた(体重差考慮で10㌔ハンデ有り)。

 

 

2024年6月10日

長浜と大和郡山、大河ドラマに向け交流・連携へ

近世城下町ふるさとまつり

秀吉・秀長が築いた城下町、小堀正次も活躍

 

 イベントや対談を通じて「現存最古の近世城下町」である長浜市の価値を再考する「近世城下町ふるさとまつり」(同運営委員会主催)が8日、市街地一帯で開かれた。2026年放映のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」にちなみ、秀吉の弟・秀長ゆかりの奈良県大和郡山市から関係者を招いた対談では両市の深い縁が紹介され、大河ドラマを機にした交流への機運を高めていた。

 曳山博物館伝承スタジオで行われたトークイベントでは冒頭、上田清・大和郡山市長があいさつ。地元で「秀長さん」「大和大納言さん」と呼んで秀長を誇りにしていることや、長浜市小堀町出身の茶人大名・小堀遠州の父・正次や、須賀谷町出身の武将・片桐且元らも秀長の下、郡山で活躍したことなどを紹介。また、江戸期に郡山を治めた柳沢藩では年貢の3分の1ほどを近江が支えていたとし、記録に残る地名として、今荘、法楽寺、佐野、宮部、唐国、小観音寺、香花寺、弓削、野寺、川道、大浜、下八木、川崎、勝、国友などを挙げ、「年貢を近江に助けていただいたご縁を大事にし、大河ドラマをきっかけに仲良くしたい」と語った。

 大和郡山市の文化財保存活用係・十文字健氏、淡海歴史文化研究所所長・太田浩司氏による対談では、2022年に国史跡に指定された郡山城跡について、秀吉が築いた大坂城や聚楽第と同じ型で作った瓦が出土したことなどが紹介された。

 秀長は1585年に郡山に入り、郡山城の大改修とともに城下町を整備した。城下町の整備にあたり活躍したのが長浜から移住した小堀正次で、「箱本(はこもと)制度」(地租が免除される代わりに治安維持、防火、訴訟の取り扱いなどを町ごとに交代で請け負う制度)や検地など、秀長の城下町づくりに深く関わったとされる。十文字氏は「掘り下げれば掘り下げるほど、長浜との意外なつながりがわかるのが面白い」と両市の縁の深さにあらためて驚いていた。

 太田氏は秀吉・秀長それぞれが実施した町人の地租免除制度が幕末まで続き城下町の発展を支えた共通点に触れたほか、小堀正次が箱本制度を裏付ける文書を出すなど秀長の筆頭家老として活躍したことを強調し、「再来年は、(大河ドラマに正次を)出してもらわないと困る。出なかったらみんなで文句を言おう」と会場の笑いを誘っていた。

 十文字氏は「大河ドラマは城下町などの歴史遺産を市内外に発信する良いチャンス。こうやって長浜とのつながりを再認識する機会ともなった」と語ると、太田氏は「あと2年ある。さらに交流したい」と呼びかけていた。

 トークイベントの後には両市の若手経営者らによる「下剋上サクセスストーリー『豊臣兄弟!』の可能性」をテーマにした近世城下町サミットも行われ、大河ドラマに向けた両市の連携について意見を交わしていた。

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 近世城下町ふるさとまつりでは武将パレードや演舞、声優の山口勝平さんを招いたアテレコライブ、楽市楽座をイメージした屋台の出店などがあり、終日、多くの観光客でにぎわっていた。

2024年6月3日

買い物かご手に、弾む会話

平和堂、木之本で移動スーパー運行開始

 食料品の移動販売を通じて過疎地域の高齢者の買い物支援とコミュニティの活性化につなげようと、平和堂は6月から木之本地域で「移動スーパー」の運行を開始。1日、平和堂木之本店で出発式を行い、関係者が運行スタートを祝った。

 同社は2021年から甲賀市で「移動スーパー」を運行しており、そのノウハウを生かして今年4月、びわ地域28カ所で運行を開始していた。木之本地域では杉野、高時、伊香具地区の広場や集会所駐車場など21カ所を訪れる。

 移動スーパーはアル・プラザ長浜で食料品約500点を搬入し、月曜から土曜まで毎日運行。計49カ所の停留所に週1回訪れ、約15分間、販売する。

 平和堂木之本店での出発式にはアル・プラザ長浜の小田島孝支配人をはじめ、3地区の地域づくり協議会会長、平和堂と地域を橋渡しした長浜市社会福祉協議会の関係者が出席。テープカットで運行開始を祝った。

 小田島支配人は「商品の販売だけでなく、コミュニティの場となる。地域のお客さんに喜んでいただき、商品を通じて旬の季節感を味わっていただければ」、伊香具地区地域づくり協議会の藤田俊博会長は「地域住民の買い物の利便性向上だけでなく、地域住民の交流の場、高齢者の見守りの一助となることを祈念する」とあいさつしていた。

 出発式の後、移動スーパーが最初に訪れた川合会館前では、さっそく地域の高齢者や家族連れが買い物を楽しみ、かごを手に会話を弾ませる住民の姿も見られた。