2023年9月27日

アサギマダラ 優雅に飛来

西浅井町大浦のペンションに

 西浅井町大浦のログハウスペンション「ラダー」(田中伸征さん経営)に、「旅する蝶」として知られるアサギマダラが今年も飛来し、秋の七草の一つ、フジバカマの蜜を求めて優雅に飛ぶ姿が見られる。

 アサギマダラは越冬のために長距離を飛び、毎年この時期に滋賀を通過する。田中さんは蝶が飛び交う「バタフライガーデン」を目指して、2020年春からフジバカマのほか、キバナコスモス、ヒャクニチソウ、蝶の幼虫のエサとなる食草(サンショ、キジョラン)など15種類ほどを植えたところ、アサギマダラが蜜を求めて飛来するように。

 今年も今月21日にフジバカマの蜜を吸いに訪れた。田中さんは「浅葱色(あさぎいろ)の羽根が透けている感じがとてもきれいで、朝に山からひらひらと舞い降り、夕方には優雅に帰る。その姿が美しい」とアサギマダラの魅力を語り、「フジバカマが咲くとアサギマダラが訪れる合図となる。今年も来てくれてホッとしますし、バタフライガーデンをやっていて良かったと思います」と話している。

 10月下旬までが見ごろ。アサギマダラを観察できるバタフライガーデンはオープンカフェの敷地内にある。カフェでは地産地消のオムライスや自家製パンのフレンチトースト、コーヒーなどを楽しめる。営業時間は午前10時から午後2時まで。

2023年9月25日

中嶋さん、手話の魅力発信♪

長浜文芸会館でフェスタ、ライブや講演

 手話パフォーマーの中嶋元美さんを招いた「長浜手話フェスタ」が24日、長浜文芸会館で開かれ、約200人が手話ライブなどを楽しんだ。

 手話フェスタは今年4月の「手話で共に暮らす長浜市手話言語条例」施行を記念し、多くの市民に手話の魅力を実感してもらおうと、市が主催した。

 中嶋さんは難聴が進んで高校生で聴力を失ったが、手話やダンスを披露する手話パフォーマンスで、テレビや舞台に出演。ドラマ俳優への手話指導など幅広く活躍している。昨年放送されたフジテレビ系人気ドラマ「silent(サイレント)」では手話監修・指導を務めた。

 講演で中嶋さんはこれまでの歩み、耳が聞こえなくなった時の心情、ドラマ撮影現場の裏話などを、一緒に活動している手話通訳士2人の音声や字幕で伝えた。「ミュージカルの舞台に立つのが夢」「日本のエンタメ業界(テレビなど)で聾者が当たり前に出られようになれば」と語り、動画配信サイトなどで「聾者の生活をどんどん発信したい」と語った。

 手話ライブでは客席に手話を指導して一緒にパフォーマンスを行い、会場を盛り上げていた。

 手話フェスタでは中嶋さんの講演に先立ち、手話啓発ポスター展の表彰式があり、市長賞に輝いた藤井凛心さん(南郷里小6年)ら入賞者4人に表彰状が贈られた。

2023年9月20日

あすから秋の全国交通安全運動

「安心・安全の長浜のまちを」アスリート兼タレント 北川星瑠さん一日署長

 「秋の全国交通安全運動」(21〜30日)を前に、長浜署は20日、市役所東側駐車場で出動式を行った。日本学生女子ハーフマラソン選手権で優勝し、松竹芸能のタレントとして活動する北川星瑠(ひかる)さん(21)=大阪芸大=が一日署長を務めた。

 北川さんは大津市出身で比叡山高校在籍時には全国高校駅伝に3年連続出場した。幼少期から子役として活動していたことから大阪芸大舞台芸術学科へ進学した。今年は選手権優勝のほか、日本代表として出場したFISUワールドユニバーシティゲームズで優勝するなど国内外での活躍が目立った。7月に松竹芸能への所属が発表され、陸上界と芸能界での活躍が期待されている。

 出動式には長浜署、交通安全協会、安全運転管理者協会、県トラック協会などから約50人が参加。井上和幸署長は「長浜署管内の人身事故の発生件数、死者数、負傷者数すべてが昨年より減少傾向にある。しかし、これから年末に向けて日が短くなり、夜間にかけての交通事故が増加する。決して油断できない。交通安全の意識を高めてほしい」などと訓示した。

 北川さんは「横断歩道利用者ファースト運動」など秋の全国交通安全運動の4つのポイントについて訓示し、「安全・安心の長浜のために、私も微力ながら協力したい」とあいさつ。その後、白バイの先導で長浜署員と一緒に市役所周辺をランニングし、交通安全を呼びかけた。

2023年9月19日

朝日豊年太鼓踊を披露

大東中で歴史学習、生徒体験も

 米原市立大東中学校で15日、国選択無形民俗文化財の朝日豊年太鼓踊について学ぶ教室が開かれ、生徒たちが太鼓演奏を体験した。

 大東中では昨年11月に当時の1年生向けに朝日豊年太鼓踊を教える学習の時間があったが、今回は全校生徒245人が参加。朝日豊年太鼓踊保存会のメンバー31人が来校し、最初に馬渕雅典会長らが映像で歴史や踊りの内容について解説した。

 その後、全校生徒たちが見守る中でメンバーが勢ぞろいし、太鼓、鐘、笛、音頭、旗手など8役に分かれて、踊りを披露。最後には各クラス代表の生徒14人が節に合わせて太鼓などの演奏を体験した。

 中学3年の森田伽音さん(14)は「朝日豊年太鼓踊を初めて見た。いろんな楽器があるのに一つにまとまっていてすごかった。学校でも体育祭や文化祭があるので、みんなで一つになってがんばりたい」と話していた。

 この日は米原市立大原小学校でも創立150周年記念として、朝日豊年太鼓踊の鑑賞会が開かれた。

 【朝日豊年太鼓踊】米原市北部の大原地域の姉川の分水を水源とする16カ所の村で続いていた雨ごいの踊りの一つ。朝日豊年太鼓踊は現在、毎年10月上旬に行われ、赤い緋小手とカルサンの伝統衣装をまとい、締め太鼓を腹に付けた大人と子どもが笛や鐘の音に合わせて地元の八幡神社まで練り歩き、神社境内では円陣を作って太鼓を打ち鳴らしながら踊りが奉納される。その起源は約1300年の古代や賤ケ岳の戦いから始まったとの説がある。

2023年9月13日

米原の子ども食堂拡張へ「支援を」

長沢のリエゾン利用者増、改装費募る

 米原市長沢で子ども食堂「Liaison(リエゾン)」を運営するNPO法人Take—Liaisonが、参加する子どもたちの数が増えてきたことから活動場所を拡張。その改装費用を集めるためクラウドファンディングを実施している。

 同法人理事長で元小学校校長の北居丈範さん(65)が自宅敷地内の2階建ての農機具倉庫を改装し、延べ約56平方㍍の広さで2016年1月から子ども食堂を開始。毎週第1水曜に運営し、当初は小学生10人ほどのみが利用していた。

 19年から「子どもとおとなのつながりづくり居場所づくり」をテーマに、ひきこもりの支援事業やコミュニティカフェなど活動内容を拡大。現在では幼児から中学生までの子ども約40人のほか、保護者やボランティアを含めると計約70人が集まる規模になっている。

 現在のスペースは手狭で身動きがとれない場合があり、食事の際などには感染対策が必要なため、農機具倉庫内の物置や卓球台のある場所約21平方㍍分を拡張し、食事スペース兼卓球コーナーにすることにした。

 北居さんは「子どもたちが安全にのびのび活動でき、保護者の皆さんにも広々と過ごしてもらえるよう協力をお願いしたい」と話し、改装費用の一部の100万円をクラウドファンディング「READYFOR」で募っている(https://readyfor.jp/projects/119968)。リターン品はオリジナルのスプーンやコースターなど。10月8日まで。改装工事は11月中に終了予定。問い合わせは北居さん℡090(5124)6810。

2023年9月12日

国スポ出場のチャンス生かして!

長浜相撲クラブが中学2、3年生募集

 長浜相撲クラブ(田中敦司代表)は2025年に滋賀で開催される国民スポーツ大会(国スポ)に出場する選手を募っている。同クラブの選手やOBは今年、全国大会、関西大会で優勝し、長浜の名を全国に轟かせているが、国スポ相撲競技少年男子(高校生)に出場する選手が不足しており、田中代表は「一生に一度しかないこのチャンスを生かして、国スポの大舞台を目指してほしい」と呼びかけている(写真は長浜相撲クラブ提供)。

 同クラブによると、長浜は西黒田地域の金太郎伝説や宮城野部屋合宿などで全国的にも注目され、長浜市相撲連盟(山田普会長)が運営する同クラブのメンバーの活躍も目覚ましい。

 選手兼指導者の石崎涼馬さん(長浜養護学校教員)が8月20日の全国教職員相撲選手権で個人優勝を果たし、同月27日の関西相撲選手権(実業団、府県代表チームが出場)では石崎さん、西大星さん(長浜養護学校教員)、橋本拓実さん(長浜北星高教員)の3人が滋賀代表として出場し、県勢初の優勝を飾った。

 9月3日の全国学生相撲個人体重別選手権85㌔級では、同クラブ出身で日体大4年の田中英司郎さん(長浜南中、長浜北星高出身)が優勝した。

 同クラブは相撲を通じた人づくり、長浜の相撲文化の継承・発展を目的に2014年に結成された。現在、大相撲で活躍する豪ノ湖(三段目、武隈部屋、高校横綱)も中学3年まで所属し稽古に励んだ。

 現在は幼児から大人まで45人(幼児2人、小学生26人、中学生5人、高校生3人、大学生3人、成人6人)が所属。女子選手も9人いる。

 目下の課題は国スポ相撲競技少年男子に出場する選手が不足していること。同競技は高校生5人で出場するが、同クラブのメンバーのうち国スポ開催時の高校生は4人しかいない。このため、現在、中学2、3年生を対象に募集している。

 国スポ相撲競技は長浜バイオ大ドームで開かれ、田中代表は「長浜で行われる国スポに地元選手が出場し、優勝を目指してほしい」と話している。

 稽古は主に水曜、金曜の夕方や週末に長浜八幡宮境内の相撲場で行われている。

 問い合わせは田中代表℡090(8935)2762へ。

2023年9月11日

憧れの「第九」一緒に歌いませんか♪

来年3月演奏会、市民合唱団60人を募集

 ベートーベン「第九」の演奏会をプロと一緒に作り上げる「ながはま第九プロジェクト」の練習が10月から始まるのを前に、NPO「はまかる」が合唱に参加する市民を公募している。

 公演は来年3月17日に浅井文化ホールで開かれる。第1部は合唱「日本の春のうたメドレー」など、第2部は交響曲第9番ニ短調「合唱付き」より第4楽章。

 数々の交響楽団でタクトを振る中村貴志さんを指揮者に迎え、栗原未和さん(ソプラノ)、上木愛李さん(アルト)、蔦谷明夫さん(テノール)、岡田通利さん(バリトン)らが出演。青山洋子さん、井手智佳子さんのピアノ演奏(連弾)に合わせ、公募の市民合唱団とともに第九を歌い上げる。

 プロジェクトは音楽を通じて市民が年代を越えて一つになろうと企画。今年で2回目の取り組み。同NPOは「一緒に合唱で長浜のまちを盛り上げてみませんか」と参加を呼びかけている。

 練習は10月5日から始まり、計23回。木曜午後7時半から(一部は午後7時から)長浜まちづくりセンターなどで開く。合唱曲はドイツ語のため、ドイツ語の楽譜を読み解く講座もある。

 公募対象は小学生以上で、初心者、未経験者も歓迎。定員は60人。参加費は8000円。申し込みは今月18日までに応募フォーム(https://tinyurl.com/49t57xxx)から。問い合わせは同NPO℡070(1795)2953へ。

2023年9月7日

盗撮男を追跡、逮捕につなげる

長浜病院の大橋さんに署長感謝状 バスケの体力、長浜署の研修生かす

 盗撮男を約500㍍追跡し逮捕につなげたとして、長浜署は7日、市立長浜病院医療安全管理室の大橋正英室長代理(47)に感謝状を贈った。小学生から続けているバスケットボールで培った体力と、長浜署が事前に指導していた不審者対応研修の成果を生かした「お手柄」だった。

 長浜署によると8月23日午前11時45分ごろ市立長浜病院1階のベンチに腰掛けながら、目の前を通り過ぎる若い看護師の女性にスマートフォンのカメラを向ける不審な男がいると、看護師から医療安全管理室に連絡が入り、大橋さんが現場に急行。「何をされているんですか」と声をかけ警察への通報をにおわせたところ、男は走って逃げた。

 男はフェンスを乗り越えて病院敷地外へ飛び出し、国道8号線を横断して田んぼへ逃げ込んだ。大橋さんは距離をとりながら慎重に後を追い、田んぼの中でしゃがんで隠れている男を見つけ、警察が到着するまで現場に引き留めた。

 男はその後、駆け付けた警察官に建造物侵入の現行犯で逮捕された。男は県内の40代で、盗撮目的で市立長浜病院に侵入したことを認めた。

 大橋さんは小学生以来バスケットを続け、高知大在学中はインカレに四国代表として出場。身長は180㌢。現在も社会人チームで活動しており体力には自信があった。150㌢のフェンスを軽々と乗り越え、男を見失わないよう追跡した。

 同署によると逃走する犯人は必死に逃げることから一般人が追跡するのは難しいといい、大橋さんの追跡を「お手柄」と称えた。感謝状を贈った井上和幸署長は「日ごろのバスケットで培った体力が犯人逮捕につながり良かったですね」と声をかけた。

 同病院では7月に不審者侵入に備えた訓練を実施していた。この時、無理をせずに犯人と距離をとり、警察が到着するまで時間を稼ぐよう長浜署から指導を受けており、大橋さんは「犯人と距離をとって見失わないように追跡した。引き留めた時も2㍍以上距離を空けた。研修の成果が出た」と語った。

 医療安全管理室は医療事故防止や苦情対応、不審者対応などを担う部署で、大橋さんは「今後も病院の患者さんや働く人に安心してもらえるよう、業務に励みたい」と話していた。

2023年9月1日

長浜西・北村澪音さん全中V

陸上四種競技、自己ベスト更新し

 長浜西中3年の北村澪音(れおん)さん(14)が全国中学校体育大会(全中)の陸上・四種競技で優勝した。31日、市役所を訪れて浅見宣義市長と織田恭淳教育長に報告し「オリンピックを目指したい」などと語った。

 四種競技は110㍍ハードル、砲丸投げ、走り高跳び、400㍍走の合計点を競う。全国大会は8月23、24日に愛媛県松山市で開かれ、北村さんは110㍍ハードル(14・88秒)、砲丸投げ(11㍍45)、走り高跳び(1㍍77)の3種目を終えた時点で総合得点5位。最後の400㍍走は北村さんが最も得意とする種目で、49秒94の驚異的な記録で一気に逆転し、自己ベストを更新する2856点で優勝した。

 表敬訪問ではメダルや賞状、混合種目の優勝者だけに贈られる「ウィッシュマン賞」の盾を持参し、「優勝した時は、嬉しさより驚きが大きかった。最後の400㍍で自己ベストを1秒近く上回る記録で逆転優勝できた」と大会を振り返り、「高校では八種競技に挑戦したい」と語った。

 小学6年から陸上を始め、中学校の部活動で四種競技に挑戦した。長浜西中陸上部顧問の西山和磨さん(41)が「言ったことはすべて吸収した上で、自分で工夫して練習している。教えがいがある」と語るように、砲丸の投げ方、高跳びのフォームなどを自分で工夫して記録を伸ばし、学校の登下校では2㌔の道のりを走っているという。北村さんは「練習に誘ったら一緒に走ってくれる友人の支えも大きい」と語っていた。

 浅見市長は彦根市出身の五輪選手、桐生祥秀選手(陸上)、大橋悠依選手(水泳)を念頭に、「北村さんには長浜の桐生選手、大橋選手になってほしい」と将来の国民スポーツ大会や五輪での活躍に期待を寄せていた。