2024年5月9日

武立さん、公式ポスターをデザイン

国スポ・障スポで、米原市長に報告

 2025年に県内で開かれる国スポ・障スポの公式ポスターをデザインした米原市上丹生の会社員・武立(ぶたつ)あかりさん(22)が7日、米原市役所を訪問し、平尾道雄市長に報告を行った。

 県は国スポ・障スポの周知と機運醸成のため公式ポスターを制作し、そのデザインを昨年7月から9月にかけて公募。応募42点の中から武立さんのデザインを最優秀賞に選んだ。

 武立さんは「すべては一歩を踏み出すことから始まる」との思いを込めて、国スポ用のポスターを赤色の足で、障スポ用を青色の義足で表現した。また市町向けのポスターに、赤色と青色の手がバトンを渡す様子をデザインした。「今まで数えきれない人々によって受け継がれてきた大切なバトンを滋賀でお預かりすることを表した」としている。それぞれのデザインには琵琶湖の形をした影も描いており、県民が一体となって国スポ・障スポの成功を願う気持ちを込めたという。

 市役所での報告会で、武立さんは「一歩目の大切さをモチーフにした。選手や大会に関わるすべての人へ、第一歩を踏み出す後押しができるよう思いを込めて作った。すばらしい大会となるよう心から祈っている」と話していた。

PRイベント参加しよう!シール集めて商品券ゲット

 国スポ・障スポを盛り上げるため、県は今月3日から8月24日まで開催される県内市町でのイベント会場で、シールを集めて応募すると抽選で景品がもらえるキャンペーンを実施している。

 対象は国スポ・障スポのリハーサル大会やほかのスポーツイベント、両大会のPRイベントなど30種類。国スポ公式サイト内(https://shiga-sports2025.jp/common/post8348)で掲載している。

 シールは県内15市町で異なる図柄となっており、長浜の曳山、伊吹山、彦根城天守など各地の名所とキャッフィー、チャッフィーがデザインされている。景品はアヤハディオ商品券や滋賀の甘味で、シール1枚、2枚、4枚、6枚に応じて景品のランクが変わる。

 シールの台紙に必要事項を記入し、郵送またはファクスで送付するか、インターネットからも可。抽選で計50人に当たる。

2024年5月7日

若者の生活と旅立ち応援

長浜市内に自立援助ホーム「ななほし」

 フリースクールや子ども食堂の運営など子どもに寄り添った活動を続けている林智子さん(52)がNPO法人「にじまち」を立ち上げ、1日、市内のアパートの一角に自立援助ホーム「ななほし」を開設した。さまざまな理由で家庭で生活できない若者を受け入れ、共同生活を通じて自立をサポートする施設で、長浜市内では初めての設置。

 元小学校教諭の林さんは不登校の子ども達の居場所「にじっこ」、フリースクール「虹の学び舎」、子ども食堂「まんま」、命の大切さを訴える講演「あーちゃんの虹」など幅広い活動に取り組んでいる。

 自立援助ホームは児童福祉法に基づいて設置される民間施設で、虐待などの理由で家庭では暮らせない15〜20歳の若者に生活の場を提供するもの。大学在学中などを条件に最長で22歳までが利用できる。

 林さんは昨年8月、長浜市内に自立援助ホームがないことを知り、「長浜市内にホームがあれば、利用したい人もいるはず」と、開設に向け奔走。開設には法人格が必要なことからNPO法人を立ち上げるとともに、準備資金200万円の支援を企業などに呼びかけた。支援の輪が広がり、これまでに190万円を超える浄財が寄せられた。

 自立援助ホームはアパートの4室を借りて整備した。3室は共同生活を送るスペース、1室は料理や団らんの共有スペースとする。定員は6人。若者が共同生活を送りながら自立に向けたノウハウ、スキルを身に付け、常駐スタッフが生活面をサポートする。なお、自立援助ホームの運営は児童相談所による委託業務のため、入居者も児童相談所の紹介で受け入れる。

 林さんは「全員が虐待などで心に傷を負って入ってくる。世の中や大人を信じる気持ちが芽生えるようなお家にしたい。そして、優しくて温かいホームにして、退所しても実家みたいに帰って来られる場所にしたい」と話している。

 4月28日に行われた開所式には浅見宣義市長をはじめ市職員やアパートの住民が出席し、くす玉を割って開所を祝った。