2025年1月29日

「スポまち!表彰」 長浜市が受賞

大会や合宿誘致、学校訪問など評価

 スポーツ庁がスポーツを活用して地方創生・まちづくりに積極的に取り組む自治体のアイデアを表彰する「スポーツ・健康まちづくり優良自治体表彰」(通称・スポまち!表彰)に長浜市が選ばれ、23日、東京都内で表彰式があった。

 長浜市は「国スポ開催を契機とした『スポーツのまちNAGAHAMAプロジェクト』」と銘打って、2025年開催の国スポ・障スポ大会を機に、大会や合宿の誘致、園や学校での競技体験などのスポーツ振興事業に取り組み、地域活性化につなげようとしている点が評価された。

 市はこれまでにソフトテニス・ヨネックス杯の誘致、天理大学柔道部の合宿の受け入れ、五輪出場選手らによるバレーボール指導、子どもたちの相撲体験など幅広い取り組みを実施。地元住民が合宿に参加する選手に食事を振る舞うなどの交流も生まれている。また、合宿が縁で天理大学柔道部の穴井隆将監督を市の「スポーツ大使」に委嘱し、今月23日には西浅井中で講演会が開かれた。

 スポまち!表彰は、スポーツを活用してまちづくりに取り組む自治体のアイデアを全国に発信するため2021年度から始まり、今年度は全国20自治体が選ばれた。滋賀からは長浜市が唯一。

 東京で行われた表彰式には米田裕治・市民協働部担当部長(国スポ・障スポ大会運営担当)が出席。ステージ上で特別ゲストの増田明美さん(スポーツジャーナリスト、大阪芸術大学教授)からインタビューを受け、今秋の県下での国スポ・障スポ開催をPRしていた。

 米田部長は「受賞は長浜市にとって大変名誉なこと。これからも官民一体となってスポーツ振興に取り組み、スポーツと長浜市の魅力を最大限に発信し、地域をスポーツの力で盛り上げたい」と話している。

2025年1月27日

本殿から出火!長浜八幡宮を守れ

文化財防火デーにあわせ、約50人が消防訓練

 「文化財防火デー」(26日)にあわせ、長浜八幡宮で同日、消防訓練があり、長浜消防署や消防団、地元自治会・自警団など約50人が参加した。

 訓練は電気配線のショートで本殿から出火し参集殿に燃え広がったと想定した。本殿から文化財に見立てた箱を持ち出した後、消火器を使って初期消火にあたった。その後は、長浜消防署、神前東町自治会の自警団、市消防団が放水。また、水幕ホースを敷いて延焼を防ぐ訓練もあった。

 参拝客が参集殿に取り残され行方不明になっているとの想定で救助訓練も行われ、参加者は互いの連携を確認しながら真剣な表情で訓練に励んでいた。

 長浜消防署の松村正也署長は「昨年は能登の地震や水害など自然が猛威をふるった。湖北地域でも工場火災など大きな火災が発生した。いつ起こるか分からない火災、地震に普段からどう備えるのかが課題」とし、950年余りの歴史を持つ長浜八幡宮について「後世につなぎ、守るのが私たちの使命。訓練で終わらせることなく、万一の際には迅速な対応で八幡宮を守っていきましょう」と呼びかけた。

 文化財防火デーは1949年1月26日に現存する世界最古の木造建造物の法隆寺(奈良県斑鳩町)の金堂が炎上し壁画が焼損したことを教訓に設けられた。この日を前後して各地で訓練がある。

2025年1月24日

ラクダの毛刈りアート、世界へ発信

武市さんインド大会で優勝、次は中東・アフリカへ

 長浜市の武市萌美(めぐみ)さんが今月11日にインドのラジャスタン州ビカネールで開かれたキャメル・フェスティバルのラクダ毛刈り大会で、2019年以来となる2度目の優勝を果たした。今後、大会優勝の看板を引っ提げて、中東やアフリカに渡り、毛刈り文化を広めたい考えだ。 インドやパキスタンなどに古くから伝わるお祭りや祝い事ではラクダの毛をカットして絵のように着飾る文化があり、毛刈り大会はその出来栄えを競うもの。 武市さんは4回目の挑戦となった2019年に初優勝。その後はコロナ禍で中止となり、一昨年は3位、昨年は2位だった。「今回こそ再び優勝を」と意気込んだものの、ラクダ探しに苦労したという。気軽に「いいよ。使ってくれ」と話していたラクダの所有者がラクダを売ってしまったり、「働いているラクダだからお金がもっとほしい」と言われたりと、思うようにラクダを調達できず、出場を諦めかけたところで、困っていることを知った友人がラクダを所有する親族に掛け合って借りることができた。 キャンバスとなったのは8歳のオスの「カルー」。現地の言葉で「黒い」という意味だ。ダークブラウンの毛を持ち、濃淡での描画に最適という。いったんバリカンで体毛の長さを揃えた後、市販のハサミで刈り込んだ。 描いたのはビカネールの風物。マハラジャ時代の王様、ダンスしているラクダ、歴史的建造物などを25日間かけて緻密に描き出した。 日が経つと毛が伸びることから同じ箇所に何度もハサミを入れる。朝から夕方まで作業に没頭し、「カルーがすごく懐いてくれてとても刈りやすかった。相性が良かった」と振り返る。 「これまでで最高の出来栄えだった」という作品。大会で見事優勝したが、「この大会はこれが最後」と区切りをつける。 長年、ラクダが運搬や農耕を担ってきた地域ではその役割がトラクターなどにとって代わられ、ラクダを飼う人は減っているという。毛刈り大会の出場者も高齢者ばかり。ラクダの毛刈り文化の衰退を目の当たりにし、「この文化を他の国にも広めたい」と次なるステップを見据える。今年はインドを飛び出してUAE、サウジアラビア、モロッコへ渡航し、現地でラクダの毛刈りを披露する。 「ラクダレースを見たい」と20代半ばでオーストラリアに渡ってラクダ牧場に住み込み、その後、インドに渡って毛刈りに打ち込んできた武市さん。テレビ番組の「世界ふしぎ発見」や「クレイジージャーニー」にも出演し、ラクダの魅力を発信している。 「国が変われば人柄も変わる。世界に出ると価値観が変わる。日本で思い悩んでいたことが、世界ではちっぽけなものだったことにも気づかされる。いろんな人に出会って、いろんな価値観に触れたい」。 物怖じせずに世界に飛び出す武市さん。次なる地ではどんなラクダに出会い、どんな絵を描くのだろうか。

 

2025年1月22日

詐欺被害、水際で阻止

長浜署、信金新人職員らに感謝状

 詐欺被害を水際で阻止したとして、長浜署は22日、長浜信用金庫やわた中山支店の山岡和弘支店長(50)と福田匡真さん(23)に署長感謝状を贈った。

 昨年12月16日、同支店の窓口に70代の男性が訪れ「女性に勧められ、きょうから投資を始める」「投資先に30万円を振り込みたいが、振込先が分からない」と、スマートフォンのLINEの画面を福田さんに見せて相談。福田さんは詐欺を疑い、山岡支店長に報告した。2人で「間違いなく投資詐欺です」と男性を説得し、長浜署に通報した。

 男性はSNSで女性と知り合い、執拗に投資を勧められていたが、少し怪しんでいたという。

 感謝状贈呈式で井上和幸署長は「2人の連携で被害を防止し、支店が一体となった対応は賞賛に値する。引き続き特殊詐欺の防止に協力していただきたい」と話しかけた。

 入庫1年目の福田さんは詐欺の手口について職場内の研修などで学んでいた。「感謝状は身の引き締まる思い。あってはならないが、このような事案があれば、再び被害を防げるように業務に邁進したい」と話し、山岡支店長は「被害を防止できたこと、新人職員が詐欺と感じ取ったことが嬉しい。詐欺被害が起きないよう、これからもお客様の大切な預金を守っていきたい」と語った。

2025年1月17日

バイオ大 「湖北動物プロジェクト」開講10年

投網漁、化石採集…多彩なメニュー

 豊かな自然環境を生かして学生が地域に出向いて自然観察やボランティア活動に取り組む講義「湖北動物プロジェクト」が長浜バイオ大学で行われている。キャンパスを飛び出して週末に野外で開講するユニークさが学生に評判で、1、2年生が対象にもかかわらず、3、4年生や院生も自主参加することもある人気ぶりとなっている。

 アニマルバイオサイエンス学科の講義で、年間13回、多彩なテーマを教授や助教ら7人が受け持つ。例えば今年度は田村山に生息する希少種のヤマトサンショウウオの保護、大谷川でのオオサンショウウオ調査、米原市番場の千石谷のビオトープ調査、養殖ビワマスの餌作り・餌やり、県の「魚のゆりかご水田プロジェクト」の手伝い、天野川での投網漁・やな漁の体験、多賀町での化石調査などがあった。

 河内浩行教授によると、プロジェクトは週末にアパートに引きこもっている学生を外に連れ出そうと2014年度に故・野村慎太郎教授の発案でスタートした。講義は週末開講のため参加は自由だが、単位はつく。毎年20人ほどが受講しているという。

 湖北広域行政事務センターの最終処分場整備に伴って設けられた米原市番場のビオトープで11月に実施した生物調査では、希少種のヤマトサンショウウオ、ホトケドジョウ、メダカを含む27種類を確認した。処分場整備地は豊富な水生生物が集まる湿地だっただけに、ビオトープにどれくらいの生物が戻って来るのか引き続き調査を続ける方針だ。ヤマトサンショウウオは今回初の発見で、齊藤修教授は「是非、復活を見守りたい」としている。

 醒井養鱒場ではヤマメやアマゴ、イワナなどの採卵や受精を体験し、姉川のビワマス養殖池では餌づくりと餌やりに取り組んだ。

 ニゴロブナなどの琵琶湖の在来魚が産卵のために水田に遡上しやすいよう水路に魚道を設けた「魚のゆりかご水田」を学ぶ講義では、東近江市栗見出在家町の水田をフィールドに、5月は田植え、6月は魚類調査、9月は稲刈りに取り組んだ。住民によるご飯の炊き出しが学生に人気という。

 天野川での投網漁・やな漁の体験は上多良漁協の協力で実現。投網の投げ方の指導を受けてマゴイなどを捕獲したほか、漁協が設置したやなでコアユを網ですくい上げた。

 12月には多賀町で化石採集に取り組み、四射サンゴやフズリナの化石を見つけた。田邉瑠里子助手は「進化して現在の生物がある。化石を通じて進化について勉強できる。地域のことを学ぶには地質を学ぶことも必要」と意義を語っている。

 インドネシア人留学生のアイメ・パトリックさん(24)=4年生=は4年間を通じて講義を受講している。もちろん3、4年生は単位がもらえない自主参加。「室内の講義だけでは想像しにくいこともあり、現場で生態に触れられることが魅力。メダカの種分化の研究をしており、このプロジェクトで学んだ採集・測定技術などを今後の大学院での研究にも生かせる」と話している。

 「他の大学にはない、かなりユニークなオリジナル講義」と胸を張る教授陣。次年度は新しい取り組みとして長浜農業高校での牛の世話、地域イベントでのミニ水族館の出展を計画し、湖北地域をフィールドにした講義をさらに活発化させたい考え。

 

2025年1月16日

2024年、交通死亡事故ゼロ

長浜署管内、統計70年で初 井上署長「住民の一人一人にお礼」

 長浜署は2024年の管内の交通死亡事故ゼロを達成した。1954年に統計を取り始めて以来、70年目での初めてゼロで、同署は15日、地元の交通安全協会と安全運転管理者協会の会長を招いて日ごろの啓発活動に対して感謝状を贈るとともに、死亡事故ゼロの継続に協力を求めた。

 管内の交通事故の死者は統計を取り始めた54年が5人だった。マイカーの普及に伴って徐々に増加し、71、72年には最多となる19人に上った。全国でも1960年代後半からマイカーの普及に伴って死亡事故が多発。これを受けて70年に交通安全対策基本法が制定され、これに基づく対策強化により、以降は年々減少してきた。長浜署管内でも増減を繰り返しながらも徐々に減少し、2007年以降は死者数は1桁となっていた。

 管内で最後に死亡事故が発生したのは23年5月17日。神前町の県道交差点で乗用車と原付バイクが出合頭に衝突し、バイクを運転していた61歳の男性が死亡した。以来、交通死亡事故ゼロを更新し続け、15日で609日目となっている。

 24年の県内の交通死亡事故による死者は28人で、ゼロを達成したのは13署・隊のうち長浜署と高速隊のみ。

 井上和幸署長は「両協会の献身的な活動によりゼロを達成した。また、安全運転に努めていただいた地域の住民の皆さんの一人一人にお礼を申し上げたい。引き続きゼロを目指して抑止に向けた活動に取り組みたい」と話している。

 長浜地区交通安全協会は通学路での警戒、高齢者への反射材の配布、自転車安全利用啓発などに取り組み、昨年12月には長浜、木之本、米原、彦根署の合同飲酒運転防止啓発にも参加した。

 366事業所で構成する長浜地区安全運転管理者協会は各事業所での啓発をはじめ、交通安全に関するフェスティバルやパレードに参加している。

 この日、長浜署で行われた贈呈式では井上署長が交通安全協会の籔内猛会長(70)と安全運転管理者協会の押谷小助会長(65)に感謝状を手渡した。2人は「1年間を通じて死亡事故がゼロだったことに驚いたが、これまでゼロだった年がなかったことにも驚いた」と顔を見合わせた。

 籔内会長は「感謝状は大変名誉なこと。死亡事故ゼロは、ボランティアで啓発していただいている方々のおかげであり、住民の方々が意識を持って安全運転を心がけていただいたおかげ。事故のないまちになるよう、私たちも努力し、ゼロが続くことを願う」と語った。

 安全運転管理者協会は会員事業所が無事故無違反100日運動に取り組んでおり、押谷会長は「『職場からは一切、交通死亡事故は出さない』を合言葉にしている。何年もゼロが続くように活動したい」と決意を新たにした。

 70年目にしての初の交通死亡事故ゼロ。井上署長や田村優典交通課長によると秋ごろからゼロ達成が頭をよぎるようになったが、意識しすぎることを避けるため口にすることはなかったという。ただ、12月になると赤色灯を付けてのパトロールを強化するなど初のゼロ達成へと意識を高めてきた。

 今後、どこまでゼロを更新できるのか—。同署では新年も啓発や取り締まりを続けている。14日深夜には酒を飲んで自転車を運転し単独事故を起こした30代男性を検挙した。同署管内で自転車の飲酒運転の検挙は初めてで、田村課長は「事故抑止のため、さらに飲酒運転撲滅に取り組みたい」と話した。

2025年1月14日

20歳のつどい976人出席、決意を新たに

 長浜市の「20歳のつどい」が12日、長浜文芸会館、浅井文化ホール、木之本スティックホールで開かれ、スーツや振袖に身を包んだ976人が出席。旧友との再会を喜ぶとともに、節目の機会に決意を新たにしていた。 長浜文芸会館で午前中に行われた式典には長浜西中、南中の出身者238人が出席。浅見宣義市長は「失敗を恐れることなく前向きに物事に取り組んでほしい。失敗は成功の一歩。どんな困難に直面してもどうか恐れずに挑戦し続けてください。努力と情熱が未来を切り拓く力となる。時には困難が立ちはだかることもあるが、未来に向かって進む姿勢を大切にしてほしい」と呼びかけた。高山亨議長は「どんな未来がこちらを覗いているかな 君の強さと僕の弱さを分け合えばどんな凄いことが起きるかな」とシンガーソングライターあいみょんさんの「ハルノヒ」の歌詞を紹介するなどして、はなむけの言葉を贈っていた。 出席者を代表して大塚創史さん(20)=長浜西中出身=と、辻村世名さん(20)=長浜南中出身=が「はたちという人生の節目を迎え、新たな一歩を踏み出すこととなるが、この日まで支えて下さった方々への深い感謝の意を込め、恩返しの機会を大切にし、自分の歩む道に自信を持ち、責任ある行動を通じてより一層前進する。社会の一員としての自覚を持ち、社会に貢献していくことの決意をここに誓う」などとあいさつした。 式典後には実行委員会主催で恩師のビデオレターの上映、抽選会などがあった。

2025年1月10日

長浜盆梅展 慶雲館で開幕

90鉢を展示、「写心」とのコラボレーションも

 新春を彩る長浜盆梅展が10日、港町の慶雲館で開幕した。すでに満開の鉢もあり、雪化粧の日本庭園とともに湖北の冬の風物詩を楽しめる。

 今年で74回を迎える。長浜観光協会が管理する盆梅約300鉢の中から見ごろを迎えた約90鉢を展示している。「花咲お兄さん」として盆梅の世話をしている金子遼さん(33)=長浜観光協会主査=によると開花具合は昨年並みで、すでに数鉢が満開を迎えている。

 今年は新館で「写心」作家とのコラボレーション企画も行っており、金子さんは「本館では明治期の建物との調和を、新館では『写心』を借景とした盆梅を楽しんでほしい」と話している。

 入館料は大人800円、小中学生400円。午前9時から午後5時、3月10日まで。今月25日から2月24日までの土日・祝日は開館時間を午後7時半まで延長し、館内をライトアップする。

長浜市民無料招待

 長浜盆梅展は「市民無料デー」を設定し、10日から16日までと、ライトアップが行われる25、26日に長浜市民を無料招待する。住所が確認できる証明書を持参すれば、本人と同伴1人まで無料となる。小中学生以下の同伴者は提示不要。

ミニ盆梅づくり

 自分だけのオリジナル盆梅をつくる体験会が14、16、23、30日と2月4、6日に開かれる。

 体験では参加者が好みの盆梅と鉢を選び、剪定した後、植え替える。土や石、苔、赤土で装飾して完成させる。時間は午前11時、午後2時から。30日は午後のみ。料金は5500円。定員は各回5人。申し込みは長浜観光協会℡(53)2650へ。

2025年1月9日

商売繁盛願って、笑顔でご奉仕

長浜十日戎、豊国神社で開幕、11日まで

 毎年多くの参拝客で賑わう新春の風物詩「長浜十日戎」(長浜恵比須宮奉賛会主催)が9日、南呉服町の豊国神社で開幕した。

 今年で60回目を迎える伝統行事で、11日までの3日間は終日、福笹などの吉兆頒布を行い、献灯寄進者には祈祷する。

 この日は朝から参拝客が続々と訪れ、商売繁盛や景気回復などを願って福笹や熊手を求めていた。福笹を購入した中居産業(高田町)の小川悟嗣さん(39)は「今年は6月に朝日町にサ高住(サービス付き高齢者住宅)を開設する。地域の方が安心して暮らせるサービスを提供し、地域に根付いた施設にしたいとの思いを込め、参拝した」と語る。

 福笹に縁起物を取り付けて参拝客と神様を橋渡ししている巫女奉仕者の一人、尚永明日香さん(22)は「良い1年のスタートを切れるように、心を込めてご奉仕しています。是非、参拝にいらしてください」と呼びかけていた。

 10日は福娘を乗せた駕籠巡行があり、午後1時半に豊国神社を出発し、長浜八幡宮までを往復する。奉賛会の役員や巫女による福餅まきは10日が午前11時、午後2時、3時半、5時、11日が午前11時、午後2時、4時から。甘酒の接待や富くじもある。

 

長浜の商店街でお買い物を

ポイント還元「金ゑびす」スタート

 豊国神社の十日戎にあわせ、長浜商店街連盟は9日から「金ゑびす」と銘打ったスマートフォン決済サービス「PayPay(ペイペイ)」のポイント還元キャンペーンを始めた。

 昨年11月に実施した大売り出し「ブラックゑびす」に続く企画。PayPayを使って買い物すると購入金額の10%がポイントとして還元される。還元額は1回当たり1000円分、期間中、5000円分が上限となっている。

 ポイント還元を受けるには事前に長浜商店街連盟のクーポン券を取得する必要がある。期間は15日までだが、予算がなくなり次第、終了する。

 

2025年1月7日

商議所賀詞交歓会、270人出席

長浜の経済に「輝き」を

 長浜商工会議所主催の新春賀詞交歓会が7日、北ビワコホテルグラツィエで開かれ、湖北地域の経済、政治、行政関係者ら約270人が出席した。

 冒頭、あいさつに立った大塚敬一郎会頭は昨今の日本経済について円安が進み一人当たりのGDPも韓国、台湾に抜かれていることを憂えた。長浜商工会議所の活動として、地元の製造業を広く知ってもらうための「ものづくりTECH」を開き地元高校生も授業の一環で来場していること、定例記者会見で長浜の企業の魅力を発信していることを紹介。今年の大阪万博、国スポ・障スポ、来年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」を取り上げ、「以前のように長浜を盛り上げていきましょう」と呼びかけた。また、都知事選にも立候補した石丸伸二氏らを招いた対談が2月に長浜文芸会館で企画されていることも告知していた。

 その上で、「子や孫が帰ってきたくなるまちにするため、商工会議所として経済を発展させたい」と語り、ジョン・F・ケネディ米35代大統領の就任演説になぞらえ「長浜があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが長浜のために、子や孫のために何ができるかを問うてほしい」とあいさつを締めくくった。

 浅見宣義市長は県が進める産業用地開発事業で長浜、米原両市が応募した候補地が「選外」となったことに関し、「ご心配をおかけしているが、県と協力して市の事業として進める。バイオ大を中心とした産学連携で産業界と地域の発展を図りたい」などと語り、産業用地開発に向けた意欲を示した。

 上野賢一郎衆院議員は昨年の衆院選で自民党が少数与党となったことを取り上げ、「2月に当初予算案が衆議院を通過するかが政治的に大きなポイントになる」と語った。「今、税制調査会の幹部をやっている。いわゆる『壁』の問題を扱っているが、何とか(野党)と一致点を見出していきたい」とした。また、過去の巳年に触れ「36年前はバブル真っ盛り、24年前はITバブル、12年前は安倍政権誕生で日経平均株価が爆上がりした。今年も過去にあやかって日本経済が発展し、長浜の経済も輝きを取り戻せるように我々も頑張りたい」と話した。

 嘉田由紀子参院議員は「出生数が70万人を切った。また、海外への永住転出は57万人で、6割が女性」と指摘し「少母化」対策に取り組むことを訴え、「人の力こそ国の力。経済と人の力を湖北・長浜から広げましょう」と語った。その上で「私自身は改選の年。子育て、災害対策をライフワークとして取り組みたい」と語り、再選への意欲をのぞかせていた。

 川島隆二県議は「イベントが盛りだくさんの年。皆さんとともに長浜の経済のために尽くしたい」、柴田清行両県議は「国スポ・障スポでのおもてなし、開催後の会場の取り扱いが大事になる」と語った。

 交歓会は高山亨長浜市議会議長の音頭で乾杯し、出席者が年始のあいさつを交わしていた。

2025年1月6日

西川さん、国スポ・障スポPR大使に

 県は今秋に県内で開催される国民スポーツ大会・障害者スポーツ大会「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」のPR大使を設け、1日付でアーティストの西川貴教さんが就任したことを発表した。

 西川さんは滋賀出身で、音楽活動をはじめ、俳優、声優、テレビ番組MCなど幅広く活躍し、「滋賀ふるさと観光大使」も務める。2009年からは大型野外音楽イベント「イナズマロックフェス」を主催している。

 県は「滋賀県を代表する著名人でスポーツ分野にも見識が高く、健康的なイメージがある」として西川さんにPR大使就任を打診した。今後、両大会の認知度向上や、両大会を通じてスポーツが持つ魅力の発信に協力してもらう。

 西川さんは「僕のふるさと滋賀で44年ぶりに開催される国スポ・障スポに、PR大使として携わる機会をいただき、大変光栄。前回のびわこ国体・びわこ大会当時はまだ小学生だったが、全国から来県された選手の皆さんを間近で応援できた興奮を今でも鮮明に記憶している」とし、今秋の大会について「多くの方に知っていただき、一緒に盛り上げていけるよう、この大会の魅力を発信していきたい」と抱負を語っている。

 大使就任にあたって、県は「西川大使とトモにエールを送るモザイクアートキャンペーン」を実施。応援写真と応援メッセージを募集し、応募のあった写真を組み合わせて西川さんのモザイクアートを制作する。募集する写真は「スポーツを『する』『みる』『支える』人へのエール」。写真はスポーツや国スポ・障スポに関する写真、エールを送る応募者本人の写真など。メッセージは25文字以内。

 募集期間は今月31日までだが、総数が2025点を超えた時点で募集終了とする。応募は特設のホームページ(https://shiga-sports2025.jp/)から。