2021年2月12日

車椅子ユーザーにやさしいスカート

マルチスイッチ、湖北みみの里とコラボ

 車椅子に乗ったまま着付けができる振袖を開発した余呉町椿坂の「マルチスイッチ」(木村寛子代表)は、車椅子ユーザーでも脱着しやすいひざ掛けタイプのスカートを考案。12日、共同開発した聴覚障害者就労施設「湖北みみの里」(米原市宇賀野)でお披露目した。

 カジュアルスカート「スワリオン」はエプロンのように紐で結ぶ「ひざ掛けタイプ」とサイドにチャックがある「巻きスカートタイプ」があり、いずれも座ったままで着脱ができる。

 木村さんは脳性まひで生まれつき体が不自由で、車いす生活をしている。社会福祉士の資格を持つことから昨年4月、地域の女性障害者らとともに輝く生活が送れるよう、「マルチスイッチ」を発足。車いすユーザー用のフォーマルウェアの開発、貸し出しなどをしている。

 木村さんは女性の車椅子利用者の多くがひざ掛けをしているのに気付き、昨年6月、「座ったままの状態がきれいで、まるでスカートを履いているような衣服を」と、「みみの里」で縫製技術を持つ野利田信子さんと中嶋眞弓さんに製作を相談。車椅子でも▽トイレがしやすい▽機能性がある▽きれい▽エプロンのようなシルエットにならない—スカートを開発した。

 この日、お披露目されたのは5着のスワリオン。どれも可愛くておしゃれなデザイン。野利田さんは「幾度も協議を重ね、ようやくできた。成功したと思う」と話し、木村さんは「このスカートを広め、車椅子ユーザーの外出を応援したい」と語っていた。

 木村さんたちは今後、夏向けの衣装などを開発する計画。フォーマルウェアはレンタル。スカートは販売している。問い合わせはマルチスイッチ℡080(9306)7227へ。

2021年2月9日

空き家でライダーズハウス

西堀さん、祖母の実家を再生し

 バイクツーリングが趣味の西堀智さん(45)=米原市野一色=は、空き家となっていた祖母の実家を利用したライダーズハウスを計画。今春のオープンを目指している。

 西堀さんは23歳の頃からバイクに乗り始め、全国を旅していたが、地元にライダーたちが手軽に宿泊できる施設が少ないことから、空き家を活用したライダーズハウスを開設しようと考えた。

 ライダーズハウスはバイクやサイクリングなど、主にツーリングをする人専用の宿泊施設で、素泊まりなら500円から2000円程度と低価格で泊まることができる。

 施設として活用するのは同市小田にある祖母の実家で築30年。昔ながらの「田の字型」「ベンガラ塗、土壁」造りで10〜12人程度宿泊できるが、数年前から空き家となっていたため、水廻りを中心に改修しなくてはならず、改修費用に300万円を要する。

 近く着工予定で、名称は「ライダーズハウスいぶき」。費用の一部を3月26日までクラウドファンデイング(https://camp-fire.jp/projects/374766/backers)で募集中。目標額は50万円。

ビワマス漁師&看護師

 西堀さんは看護師の傍ら、ビワマス漁師を業とする異色のオーナー。

 趣味の釣りが高じて、友人に長浜漁協を紹介してもらい、加入。交代勤務の合間を縫って、4年前から主にビワマスの引き縄釣りをしている。引き縄釣りはスプーンと呼ばれるルアーを漁船で引き流して(トローリング)1本釣り。夏場などは大物が釣れ、その醍醐味がたまらないという。

 クラウドファンデイングの返礼品はライダーズハウスの宿泊券、フリーパスのほか、ビワマス1尾、釣り体験などを用意している。

 施設の周りにバーベキュー、テントサイトなども造る計画で、西堀さんは「ハウスの近くから見える伊吹山、仕事場になっている琵琶湖など、ライダーたちに滋賀の自然を満喫してもらえれば」と話している。

2021年2月6日

70年の歴史振り返るなつかしの盆梅展

慶雲館で写真やポスターなど展示

 長浜観光協会は長浜盆梅展が今年で70回目を迎えたのを記念して、写真やポスターなどでその歴史を振り返る「なつかしの盆梅展」を開いている。

 長浜盆梅展は1951年に浅井町高山の高山七蔵氏が当時の寺本太十郎長浜市長に請われて盆梅40鉢を市に寄贈し、その翌年から慶雲館で展示されたのが始まり。

 なつかしの盆梅展は慶雲館の本館2階で、主に週末に開催している夜間ライトアップに合わせて開催。ポスターやポストカード、写真、新聞、情報誌、陶器など約60点を展示している。

 慶雲館が市営結婚式場として使われていた1959年に盆梅の前で記念撮影した花嫁の写真や、盆梅展について紹介した小学校の副読本、小松左京の短編小説「湖畔の女」から文章を引用して盆梅展と湖北の冬の味覚「鴨鍋」を紹介したポスターのほか、盆梅写真が載ったテレフォンカードやJスルーカードなど、70年の歩みを感じ取れる展示品が並んでいる。

 なつかしの盆梅展は今後、6、7、20、21、23、27、28日、3月6、7日に開催。日没から午後8時半まで。

 なお、長浜観光協会では引き続き過去の盆梅展の写真やパンフレット、チケットなどを募集している。問い合わせは同協会℡(65)6521へ。

2021年2月4日

豆腐づくしの惣菜、好評

「なかや」高齢者の買い物不便を解消

 スーパーや食料品店がない加田町で、地元の豆腐店「なかや」が毎月、第1木曜日に開いている惣菜市が地元のお年寄りに喜ばれている。

 同店は47年前に創業。米原の契約農家で栽培された大豆を使い、豆腐やゆばなどを製造し、2018年の全国「みどりの愛護のつどい」では皇太子ご夫妻(当時)らが同店の田楽を食されている。

 昨今のコロナ禍でホテルや旅館、仕出し屋などからの注文が途絶え、「冬の時代」に。ところが足元に目を向けると、地元には食料品店やスーパーなどが無く、皆、食料品の買出しなどは米原や市街地に出向き、交通手段がない人は地元の地域づくり協議会の「お買い物ツアー」で賄っている。

 同店では豆腐店ならではの利点を生かし、地元の人たちに惣菜を提供することを思いつき、ヘルシーな豆腐やおからを使ったおかずを手作りすることにした。

 提供しているのは一番人気のおからや白和え、できたての揚げだし豆腐や豆腐コロッケ、豆腐入りの甘酢肉団子やロールキャベツなど13種類。価格は250円からとリーズナブル。昨年10月に開始したが、毎回、午前中にはほぼ無くなるほどの人気ぶり。

 惣菜市は地域の人たちの憩いの場にもなっており、近所の女性は「おいしいし、近くにあるので便利。人の顔が見られるだけで嬉しい」と話す。店主の中谷信幸さんは「喜んでもらって何より。ここだけなく、買い物に困っている地域にも出かけてゆきたい」と語っている。

 なお、次回は3月4日午前10時から午後2時まで。問い合わせは「なかや」℡(62)5341へ。

2021年2月2日

毎月17日は「ごえん市」

高月駅東口で地域住民がまちおこし

 JR高月駅東口で毎月17日に開かれているふれあい広場「ごえん市」が人気を呼んでいる。

 地元有志でつくるNPO法人「花と観音の里」は同駅総合案内所の指定管理を受けるようになり、駅周辺の賑わい創出と地域の活性化を図るため、一昨年の10月から「朝市」を開くようになった。

 近くの渡岸寺(向源寺)の月参り日、17日に合わせ毎月開催することにし、出店者が地元で採れた新鮮な野菜や湖魚、パンなどの加工品などを安価で並べるほか、法人のメンバーが時期に応じてマツタケ飯や豚汁、年越しそばやぜんざいなどでもてなし、買い物客を喜ばせている。

 昨年来のコロナ禍で一時期、客足が遠のいた時もあったが、リピーターが多く、毎回、100人以上が訪れているという。地元の女性は「車に乗れないから、ありがたい」と話し、出店者の男性も「お客さんに喜んでもらえることが一番の幸せ」と語っている。

 大橋豊彦代表理事は「お客さんの数も徐々に増えている。高月は魅力いっぱい。その魅力を皆さんに知ってほしい」と話していた。

 ごえん市は毎月17日、午前8時半から正午まで。なお、法人では出店者を募集中。問い合わせは高月総合案内所℡(85)6565へ。

2021年2月1日

旧郵便局を憩いの場に

余呉町柳ケ瀬で同級生8人が改修中

 使われなくなった余呉町の旧柳ケ瀬郵便局を地元出身の男性たちが一念発起し、リフォームに着手。憩いのスペースに生まれ変わろうとしている。

 改修している旧柳ケ瀬郵便局は地域の人口減などにより、余呉片岡郵便局に業務を集約、1994年から遊休施設となっていた。最後の局長だった鈴木春之さん(66)は昨年6月、「もったいない。何とか有効活用できないものか」と小中時代の同級生8人に呼びかけたところ、「仲間が集まれる憩いの場にしよう」ということで一致した。

 メンバーは元教諭、郵便局員、市職員、電気屋など様々だが、皆、アイデアマンで大工仕事が大好きなのが共通項。さっそく築50年、約160平方㍍の建物の改造に取り掛かった。

 局舎時代の窓口カウンターを生かしたまま、お客様ルームをキッチンに改造。事務スペースに自作の丸太ベンチや廃業したスナックのテーブル、もらったオーディオやテレビなどを置き、くつろぎのスペースにした。

 また、電話交換室をカラオケルーム、書庫を昭和期の郵便資料室、郵便物の仕分け室をマージャンルーム、休憩室を寝室に改修。外壁も白からブルーに塗り替え、名称も「Harry House」と名付けた。

 改修費や昼食代などはメンバーが出し合う数百円程度の協力金で補っている。コロナ禍で思うような活動ができないが、メンバーたちは自分の都合が良い時だけ、集まり作業を続けている。鈴木さんは「70%程度の仕上がり具合。ここを地域に開かれた情報発信拠点とし、気楽に集まれる場所にしたい」と話している。

2021年1月30日

金居原の暮らし、人々

長浜ローカルフォトが写真集発刊

 市民団体「長浜ローカルフォト」(田中香織代表)は木之本町金居原の人々の暮らしを紹介する写真集「金居原フォトブック」を発刊した。

 グループは市内の集落や地域にスポットを当て写真を撮影。発信を通してまちづくり活動をしている。金居原は少子高齢化が進み、伝統行事なども縮小・簡素化しながら何とか維持している状態で、メンバーたちは「これまでここに住む人だけが担ってきた『受け継ぐこと』を長浜ローカルフォトなりの形で補うことができれば」と考えた。

 写真集はメンバーがカメラ片手に集落内に入り、約1年間かけ、取材、撮影。オコナイなどの神事や仏事、地域の景観を守るため、草刈りや墓掃除に汗を流す人々、地元で採れる旬の食材を使った山菜料理やトチノキの巨木の群生林、村の安心を守る消防団の人たちや遺構「土倉鉱山」を語り継ぐ人たちなど、素朴な風景や生き生きとした村人の表情をカメラに収めている。

 写真集の発刊に合わせ、写真展「金居原の日々」を2月6日から14日まで、元浜町の湖北観光情報センターで開催する。田中代表は「冊子や展示を通じて、金居原の魅力を感じ、地域コミュニティの維持について改めて考える機会になってほしい」と話している。

 B5横、36ページ。50部限定で無料配布。問い合わせはながはま市民協働センター内事務局℡(65)6525へ。

2021年1月29日

コロナ禍こそ人材確保へ

湖北の18社、求職者とマッチング

 新型コロナウイルス感染症の拡大で企業の求人が減少する中、長浜地域雇用創造協議会は28日、北ビワコホテルグラツィエで地元の製造業18社と求職者をマッチングさせる就職面接会を開いた。

 長浜公共職業安定所によると、管内の有効求人倍率は2019年12月に1・34倍だったが、コロナ禍に伴う求人の減少で昨年6月には0・65倍へと低下した。11月にはやや持ち直したものの、製造業(フルタイム)は求職者394人に対して求人が190人で、有効求人倍率は0・48倍に落ち込んでいる。

 ただ、コロナ禍でも業績を伸ばしている事業所や、求職者が多い今の時期に人材確保に積極的な事業所があることから、マッチングの機会を設け、求職者48人が参加した。

 面接会では各事業所の人事担当者が順番にプレゼンを行い、「研修制度が充実している」「社員の健康管理に力を入れている」などと事業内容や社風などを紹介したうえで、「会社見学で雰囲気を確かめてほしい」「モノ作りが好きな人、手に職を付けたい方を求めています」と呼びかけていた。その後、各ブースに分かれて、人事担当者と求職者が面談。参加した事業所からは「今後の採用につながる出会いがあった」との声が聞かれた。

 面接会は昨年12月にも製造、建設、運輸業を対象に実施している。同協議会事務局の長浜ビジネスサポートセンターでは「今後もマッチングの場を設けてゆきたい」と話していた。

2021年1月26日

長浜音楽祭 今回はネットで

合唱・器楽15団体 動画を制作し

 長浜音楽祭実行委員会は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となった昨秋の音楽祭に代わって、インターネット上に各団体の演奏や歌唱のようすを公開する「リモート音楽祭」を企画。24日から動画共有サイト「ユーチューブ」と、えきまちテラス長浜内のモニターで動画を披露したところ、「演奏者の表情が良くわかる」「工夫を凝らした動画が面白い」と好評だ。

 長浜音楽祭は毎年、湖北地域の合唱団や吹奏楽団など約30団体が一堂に集い、日ごろの練習の成果を発表している。2020年は11月14、15日に長浜文芸会館で開催する予定だったが、出演予定団体がコロナ禍で満足に練習できず、特に合唱や吹奏楽の団体は飛沫感染のリスクがあるとして活動自体を休止していたところもあり、従来のステージ発表型の音楽祭を中止。実行委員会では単に中止するのではなく、今後も継続して開催するために違う手法を模索し、動画制作に行き着いた。

 11、12月に市民交流センターで各団体の演奏の様子を撮影したほか、独自に撮影・編集した動画を持ち込む団体も。参加は15団体と例年に比べ半減したものの、替え歌でコロナ禍の克服を願ったり、県内各地を巡って撮影したりと、リモートならではの工夫を凝らした演出が見どころともなっている。

 動画は3つに分けて、それぞれ25分程度に編集している。長浜市民コーラスがえきまちテラスで開いたコンサートで披露した「宙船」で始まり、神照ヴィーナスエコーは市民交流センターで「やさしさに包まれたなら」などを歌い上げた。VOCEはバイオ亭長浜(奥村忠一さん)の「証城寺の狸囃子」の替え歌を、身振りを交えて歌い上げ、「負けるな負けるなコロナに負けるな マスクだ手洗いだソーシャルディスタンス」とメッセージを込めた。

 歌声サークル「みんぐる」は「陽気に行こう」を歌い、「喜びの朝もある 涙の夜もある 長い人生ならさあ陽気に行こう 陽気に行こうどんな時でも 陽気に行こう」と、コロナ禍の閉塞感を吹き飛ばそうとのエールがにじむ。

 よし笛アンサンブルマイレイカは昨年、サークル結成から10周年を迎えたのを記念して「琵琶湖周航の歌」の歌碑がある県内7カ所を巡って演奏したようすを動画で配信している。

 実行委員会事務局の長浜文化スポーツ振興事業団は「コロナに負けないとの意気込みが込められている。各団体の思いのこもった演奏を楽しんでください」と呼びかけている。

 動画は http://www.biwa.ne.jp/~bunspo/ongakusai/remote-ongakusai.htmlで視聴できる。

2021年1月25日

湖北の地酒「長農高育ち」

冨田酒造とのコラボ、ロングセラー

 長浜農業高校と冨田酒造(木之本町木之本)が14年前からコラボしている日本酒「長農高育ち」がロングセラーとなっている。

 同校食糧生産分野は酒米「吟吹雪」を栽培。名酒「七本槍」が人気の同社と提携し、2007年、「長農高育ち」を開発した。

 冨田泰伸社長によると、この酒はすっきりとした辛口で、米の味がしっかり出ており、キレがある。七本槍に比べ、力強く、素材の味を楽しむ刺身や焼き魚などに合うという。

 同校の小森恒夫教諭は「開発当時は高校生でも珍しい取り組みとして注目を浴びた。14年を経過した今でも『どこで購入できるのか』という問い合わせは絶えない。生徒たちが作った酒米を身近に感じてもらえれば」と話している。

 無濾過火入れ純米酒は720㍉㍑1500円、1升3000円(税別)。元浜町のかねなか酒店、さざなみ酒店と冨田酒造で計500本を販売。問い合わせは同酒造℡(82)2013へ。

熱意と技の結晶

 長浜農高の2、3年26人は今シーズン、吟吹雪を30㌃の水田で栽培。「環境こだわり農産物」として育て、水管理や肥料散布、除草などに気を配りながら、1等米180㌔を生産した。

 雨の日も学校が休みの日も田んぼで泥まみれになり、献身的に作業する生徒たち。「積極的に取り組んでいる姿を見て、びっくりした」(冨田社長)というほど。丹精込めて作られた酒米は大粒で米の芯(心白)が強い、酒造に適した素材となった。

 450年以上続く老舗の冨田酒造では長年の経験を生かし、普段、使用している酒米とは異なる吟吹雪の特徴を引き出し、今シーズンは2000㍑を醸造。すでに純米搾りたて生原酒は完売しており、今は純米酒のみとなっている。

 3年の笹木智徳君は「様々な品種の水稲栽培をしたが、その品種に応じた育て方をした。酒の評判は『まろやかで、くどくない』と聞いている。地域の方に僕らの作った酒を是非、飲んでほしい」と話している。

2021年1月21日

出店、起業、副業を応援

かわいいレンタルハウス「ヤドカリ」

 米原市井之口の国道365号線沿いにバウムクーヘンのような形の小さな建物がお目見えし、道行く人の目を引いている。

 この建物は隣接する洋服のセレクトショップ「イズント イット デザイン」のオーナー・田中秀典さん(47)が所有するレンタルハウス「ヤドカリ」。

 田中さんはスポーツ用品小売チェーン「ヒマラヤ」に勤務していたが、気軽に入れるセレクトショップを開業しようと、脱サラ。米原に移住し、2018年4月、伊吹山が一望できる現在地に店舗を構えた。

 店を訪れる人の中には「資金に余裕がないけど、店を出したい」「独立したい」という声やコロナ禍でマルシェやイベントが中止、延期され、「出店機会がほしい」という人もおり、店の隣の空いている土地にレンタルハウスを建築し、応援しようと考えた。

 建てたのは多賀町のものづくり会社「HIJ」が開発した小屋のような家「タイニーハウスWOW」。丸太を横にしたような円筒形で長さ約5・5㍍、幅1・7㍍、高さ2・1㍍。外壁は鋼板だが、内装は地域材を取り入れ、自然の風合いになっている。木質構造のため、商売や用途に合わせ、自由にレイアウトが変更でき、カフェやサロン、雑貨店のほか、テレワークスペースとしても活用できる。

 田中さんは短期間の貸し出しにより、周期的に業態を入れ替えながら、自店との連携を図り、地域を盛り上げたい、としている。オープンは2月11日ごろ。これまでに120件程度の問い合わせが来ているという。

 田中さんは「人通りの多い街中や有名な駅地下でなくても集客はできる。起業したい人や副業を考えている人にも使ってほしい」と話している。敷金は1000円。家賃は売り上げの10%。建物の見学可能。問い合わせはイズント イット デザイン℡(56)2283へ。

2021年1月19日

本と客のご縁結ぶ「御書印」

書店巡り収集、長浜の文泉堂も参加

 社寺を参拝した証の「御朱印」や、城を訪ねた記念に押す「御城印」の収集がブームとなる中、全国の書店のオリジナルのスタンプを集める「御書印」がじわりと人気を呼んでいる。県内では大宮町の文泉堂が参加し、店構えをデザインした御書印を押している。

 御書印は小学館と小学館パブリッシング・サービスが事務局を務める「書店と人を結ぶ」御書印プロジェクトの呼びかけで昨年3月にスタート。徐々に参加書店を増やし、現在は全国234店舗に広がっている。

 参加店で「御書印をください」と依頼し、200円を支払うと、書店のオリジナル印を含む3つの印と、店員が選んだフレーズやメッセージを記入してもらえる。また、御書印帖も配布している。

 文泉堂は「電子書籍やインターネット通販で書店に足を運ぶ機会が減っているが、書店巡りを楽しみ、本と出会うきっかけになれば」と当初からプロジェクトに参加。スタンプの絵柄は1849年創業当初のたたずまいを残す店構えをデザイン。また、手作りの消しゴムはんこで「文泉堂」と押している。そのうえで「本は心の糧」とのメッセージを大きく記している。

 吉田健治社長(41)は「昨年3月の開始以来、幅広い世代が訪れ、ほとんどが県外の客。御書印を集める目的で店を訪れ、そのまま長浜観光をしたり、来店して初めて御書印を知って集め始めたり、いろいろですね」と語る。御書印を押す際には観光マップを手渡して長浜の魅力を紹介するなど客とのコミュニケーションに努めている。

 また、吉田豊店主(68)は「探している本はインターネットで検索すれば手に入る時代だが、本屋には客と本の出会いをサポートし、本を紹介する役割がある。御書印は本と客をつなぐきっかけになる」と話している。

 なお、文泉堂では初めて御書印を集める客には御書印帖をプレゼントしている(数に限りあり)。