文化財防火デーにあわせ、約50人が消防訓練
「文化財防火デー」(26日)にあわせ、長浜八幡宮で同日、消防訓練があり、長浜消防署や消防団、地元自治会・自警団など約50人が参加した。
訓練は電気配線のショートで本殿から出火し参集殿に燃え広がったと想定した。本殿から文化財に見立てた箱を持ち出した後、消火器を使って初期消火にあたった。その後は、長浜消防署、神前東町自治会の自警団、市消防団が放水。また、水幕ホースを敷いて延焼を防ぐ訓練もあった。
参拝客が参集殿に取り残され行方不明になっているとの想定で救助訓練も行われ、参加者は互いの連携を確認しながら真剣な表情で訓練に励んでいた。
長浜消防署の松村正也署長は「昨年は能登の地震や水害など自然が猛威をふるった。湖北地域でも工場火災など大きな火災が発生した。いつ起こるか分からない火災、地震に普段からどう備えるのかが課題」とし、950年余りの歴史を持つ長浜八幡宮について「後世につなぎ、守るのが私たちの使命。訓練で終わらせることなく、万一の際には迅速な対応で八幡宮を守っていきましょう」と呼びかけた。
文化財防火デーは1949年1月26日に現存する世界最古の木造建造物の法隆寺(奈良県斑鳩町)の金堂が炎上し壁画が焼損したことを教訓に設けられた。この日を前後して各地で訓練がある。