長浜市長選を前に浅見、松本両氏
長浜市長選(2月1日告示、8日投開票)への立候補を表明している現職の浅見宣義氏と、新人で元市議の松本長治氏を招いた公開討論会が10日、湖北文化ホールで開かれた。市民団体「湖北の地域医療を考える会」が主催し、両氏が市立湖北病院改築や市立病院の経営改善について意見を戦わせた。
湖北病院の改築を巡っては、約30億円の財源不足が生じていることが最大の争点となった。浅見氏は「改築は絶対に必要だ」と前置きした上で、「総事業費117億円のうち約30億円が不足している。計画策定後に経営危機の問題が生じた。資金繰りを立てて市民に説明し、納得を得た上で責任を持って実行したい」と慎重姿勢を強調した。
一方、松本氏は「令和7年度末には完了予定だった計画だ。すでに基本設計に1億円、実施設計に2億円、計3億円を投じている。今から再検討すれば、委員会や議会、国との調整、設計、工事で、5年はかかる」と指摘。「30億円を理由に先送りすれば何もできない。市民の命と健康を守るのは市の責任で、国や県と協議し、やり切るべきだ」と早期着工を求めた。
これに対し浅見氏は「やり切ることは否定しない」とし、「急ぐことは大事だが、無責任なことはできない。30億円の手当てと病院経営危機への対応を同時に考えなければならない」と応じたが、松本氏は「ここに浅見市政の形が出ている。全く結果が出ていない。改築を絶対すると言ったのに、条件を付けてできていない」と批判した。
病院経営への対応を巡っても応酬が続いた。来年度から診療報酬が3・09%改定されることで一定の経営改善効果が見込まれるが、浅見氏は「3・09%の診療報酬改定で危機的状況が改善されるわけではない。投資に見合う収入が得られていないことが問題点。病院事業自体が頑張らなければならない」と述べ、さらなる経営改善を病院側に求めた。
松本氏は「市長の医療従事者への心無い発言で看護師が集まらなくなった。市長就任前は募集人員が確保できていた」とし、「地域医療を守るため、市長自身が立て直しに協力すべきだ」と主張。診療報酬改定で6〜7億円の改善が見込まれるとも述べた。
浅見氏が「きちんとした経営状況をつくらないと病院や市の財政が倒れる。国、県の支援も必要だが、病院自体も今の改善計画以上の改革をしていただかないと」と語ると、松本氏は「であれば、ネガティブな情報ばかりを発信して看護師が集まらず、診療科を縮小しなければならないような病院経営をさせるべきではない」と指摘。浅見氏は「市民が知らなければならない情報で、ネガティブという評価は当たらない」と返した。
湖北病院改築を「急ぐべき事業」とする点では一致したものの、病院経営改善への対応を巡る姿勢の違いが浮き彫りとなった討論会となった。地域医療と財政をどう守るのか、市長選の最大の争点となりそうだ。





