坂口さん、ノーベル賞授賞式に出席

スウェーデン・ストックホルムで、表情はればれ

 今年のノーベル生理学・医学賞を受賞した曽根町出身の大阪大特別栄誉教授・坂口志文さん(74)が10日(日本時間11日未明)、スウェーデン・ストックホルムで開かれた授賞式に出席した。6日から始まったノーベルウイークの公式行事を経て迎えた晴れ舞台。会場となったストックホルム・コンサートホールには各国の受賞者や王室関係者を含め約1500人が集い、華やかながらも厳粛な空気に包まれた。

 オーケストラの演奏の中、受賞者13人がステージへ。それぞれの業績について選考委員から説明があった後、スウェーデン国王がメダルと賞状を授与した。

 坂口さんは燕尾服姿で出席。じゅうたんの上をゆっくり進み、国王からメダルと賞状を授与されると、会場にはひときわ大きな拍手が響いた。坂口さんは落ち着いた表情で一礼し、穏やかに席へ戻った。授賞式後、坂口さんは「人生で特別な日になる」などと語った。

 ノーベルウイーク中、坂口さんは連日行事に参加。初日(6日)にはノーベル博物館での受賞者懇談会に出席。各賞受賞者が初めて顔を合わせる恒例行事で、和やかな雰囲気の中、研究や人生について語り合うひとときとなった。恒例となっている館内ビストロの椅子の裏にサインを残し、研究にゆかりのある記念品も寄贈した。寄贈したのは、日本の漫画「はたらく細胞」の制御性T細胞イラストや、家族の思いが詰まった陶製のネズミの置物など。

 翌7日にはカロリンスカ研究所で受賞記念講演(ノーベル・レクチャー)に臨み、受賞理由となった制御性T細胞の発見から、その機能解明に至るまでの自身の研究の軌跡を解説した。協力者や研究者仲間の名を挙げ、長年の支えに深い感謝を示した。

 8日には授賞式で着用する礼服の衣装合わせや、恒例のノーベル賞コンサートへの出席など、祝祭ムードが高まる一日を過ごした。9日には在スウェーデン日本大使館で祝賀会が開かれ、化学賞受賞者の北川進教授とともに祝福を受けた。夕方には北方民族博物館で開かれたレセプションにも出席し、世界の研究者や文化人と交流した。

掲載日: 2025年12月12日