STUDIOこほく、配信中
長浜市長選(2月1日告示、8日投開票)を前に、インターネット放送局「STUDIOこほく」(板山きよ美代表)主催の公開討論会が25日、高月まちづくりセンターで開かれ、現職の浅見宣義氏と、新人で元市議の松本長治氏が論戦を交わした。公開討論会のようすはSTUDIOこほくのホームページ(https://www.youtube.com/watch?v=dMR0p0YM12E)で市長選告示前の1月31日まで公開している。
■政治姿勢
松本氏は「無駄な税金は使わない」「医療崩壊は絶対にさせない」「隠し事のない開かれた市政を行う」の3点を強調した上で、「子ども、子育てを何より大切にできる地域でありたい」などと述べた。
浅見氏は「誠実、公正、責任、正義、信頼を政治の場でも大事にしたい」「市民の声を大切にし、対話を通じてできるだけ応えていく対話力」と語り、「歴史、自然、産業、教育、文化と多くの資源を持つ地域として、人口減少に負けず、何としてでも明るい未来につなげたい」と述べた。
■人口減少対策
人口減少を巡って浅見氏は、「これは長浜だけの問題ではない。しかし、だからこそ仕方がないで終わらせず、長浜大改革の大きな内容にしている」と強調。「住まい、教育、仕事、医療、安心といった土台を整え、一生住み続けたいと思ってもらえるまちにすることが大事」と述べ、婚活イベントの広域開催や住宅新築支援金の大幅増額、県内初となる学びの多様化学校の新設、中高一貫校誘致などを挙げた。
これに対し松本氏は、「人口減少は施策の結果でもある」と指摘。「住宅補助や子育て補助は、それだけを見ると『お金をばらまいている』ということだけになってしまう」とし、「生まれてから成長していく過程をしっかり支える伴奏型の支援が重要」と述べた。
議論の中で浅見氏は、人口減少が著しい木之本町杉野に住む松本氏に地域の取り組みを質問。松本氏は住民と一緒に花を植えた経験が今でも心に残っているとし、「杉野のような山の中であっても、住んでいることを誇りに思えるようなまちをつくりたい」と語った。
■地域医療再編
討論で最も激しい応酬となったのが、市立病院の再編と経営改善問題。市は市立2病院の運営を日本赤十字社に委ねる指定管理者制度を導入することで診療科を再編する方針を示してきたが、市立病院の赤字計上を受けて経営再建へと舵を切っている。
松本氏は、「この4年間ずっと見てきたが、働く方々や大学病院、県、地域の皆さんの考えを聞き、対話して進められたのかというところに問題があった」と指摘。「私の強みは人とコミュニケーションを取ることだ。そのコミュニケーションを通して将来像を見極めながら、再編と再建について早期に方向性を示す」と語った。
これに対し浅見氏は、「地域医療の要である市立病院をしっかり守る。そのことを約束する」と前置きした上で、「市立2病院は、約20億円の赤字が2年続いている。人口減少の下で患者数が減り、過去の投資に見合う収入が得られなくなっている」と現状を説明。「市立病院が直面している現実に向き合う必要がある」と述べ、さらなる経営改善の必要性を訴えた。
さらに、指定管理者制度導入を巡り、「2年前に方針を示した際、松本さんを中心とした対案なき反対があり、民間の知恵を早期に導入するチャンスを逃した」と指摘。湖北病院については「老朽化が進んでおり、整備は必ず実施する」と明言した。
経営改善について松本氏は、「さらなる経営改善は必要だと思うが、血のにじむような努力をされている。市がしっかり支えなければならない」と語った上で、浅見氏に対し「足を引っ張ることが多かったと思う」「看護師募集で長浜病院は40人中20人、湖北病院は10人中1人しか集まらなかった。原因は医療機関に対する不安をあおったからだ」と批判。「患者に向き合う職員に赤字の責任をなすりつけようとされたことが一番の問題」と指摘した。
浅見氏は「赤字は過去の経営者の問題であり、職員に責任をなすりつけたことは一切ない。心外であり、発言は撤回してほしい」と即座に反論。討論は一時、言葉を強め合う場面もあった。
■小谷城ミュージアム
小谷城戦国ミュージアムを巡っても意見は分かれた。
浅見氏は「歴史文化基本構想に基づき、地元要望も踏まえて長年議論してきた計画で、財政状況を踏まえ規模を工夫してきた。それが最終段階で反対されるのは理解しがたい」と述べた。松本氏は関ケ原や一乗谷と並ぶ歴史資源として県立での整備を訴えて規模や内容の充実を主張した。
■企業誘致・公共施設再編
討論終盤では、市民から寄せられたテーマをもとに、それぞれが思いを語った。
浅見氏は企業誘致の成果を前面に出し、「地域活性化、若者の就職先の確保、税収確保のために企業誘致は不可欠」と述べた。電池関連の新工場誘致など市外から6社が進出予定であることを明かし、「来年度は企業誘致立地室を設け、専門職員を配置し人員増も考えている」と誘致体制の強化を約束した。
松本氏は公共施設の再編を軸に、子ども達の遊び場整備を訴えたほか、「老朽化が進む長浜文芸会館と市民体育館を一体化した多用途アリーナを、市の新たなシンボルとして整備する夢のような話をしていきたい」と提案。学校プールを集約し、市民も通年利用できる温水プールの整備も提案していた。





