2024年1月11日

大谷選手のグローブ届いたよ!

浅井小でお披露目会、さっそくキャッチボール

 米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が日本国内の小学校に3個ずつ寄贈したグローブが9日、長浜市教育委員会に届き、各学校に配られた。浅井小学校(岩田太校長、児童199人)では11日、お披露目会があり、児童がグローブを手にキャッチボールを楽しんだ。

 贈られたのは右利き用2つ、左利き用1つで、いずれも大谷選手のサインがプリントされている。お披露目会では6年生31人が見守る中、児童を代表して上野絆さん、奥井健斗さん、山崎陽奈さんの3人が箱からグローブを取り出すと、児童から歓声が上がっていた。

 「このグローブが私たちの次の世代に夢を与え、勇気づけるためのシンボルとなることを望んでいます」などと書かれた大谷選手の手紙が読み上げられた後、児童が交代でグローブを付けてキャッチボール。初めてグローブを使う児童もいたが、夢中になってボールを追いかけていた。

 上野さんは「世界で戦っている選手からのグローブ。大切に使っていきたい」、山崎さんは「きれいに使っていきたい。デザインが格好いい」、奥井さんは「サインも格好いい。野球は遊びでたまにする。さっそくキャッチボールをしたい」と話していた。

 同校ではグローブを職員室で管理し、希望する児童に貸し出す。また、キャッチボールできるスペースをグラウンドの一角に設ける予定。

2024年1月9日

「幸せな1年に」 笑顔でお出迎え

長浜十日戎、豊国神社で開幕

 毎年多くの参拝客で賑わう新春の風物詩「長浜十日戎」(長浜恵比須宮奉賛会主催)が9日、南呉服町の豊国神社で開幕した。

 今年で59回目を迎える伝統行事で、11日までの3日間は終日、福笹などの吉兆頒布を行い、献灯寄進者には祈祷する。

 この日は朝から参拝客が続々と訪れ、商売繁盛や景気回復などを願って福笹や熊手を求めていた。新木産業(高月町森本)の田中富三社長(67)は「新年から地震や旅客機事故などが発生し、一寸先は闇ということを思い知らされたが、今年は従業員の安全第一と健康を願い『笑顔で出社、笑顔で退社』という目標を立てた。みんなにとって明るい年になれば」と思いを込めた。

 福笹に縁起物を取り付けて参拝客と神様を橋渡しする巫女奉仕者。田中海さん(22)らは「参拝された皆さんの気持ちが明るくなるように、幸せな1年になるように、気持ちを込めて笑顔で出迎えたい」と話していた。

 10日は福娘を乗せた駕籠巡行があり、午後1時半に豊国神社を出発し、長浜八幡宮までを往復する。奉賛会の役員や巫女による福餅まきは10日が午前11時、午後2時、3時半、5時、11日が午前11時、午後2時、4時から。甘酒の接待や富くじもある。

餅つき神事でにぎわい祈願

 十日戎の開幕を前に8日、境内で餅つき神事があり、奉賛会役員や来賓が十日戎のにぎわいを祈願した。上野賢一郎衆院議員、浅見宣義市長、柴田清行県議、中川勇市議会議長らも参加。時折雪が舞う中、計30㌔の餅米を順番についた。丸栄製パン(八幡中山町)の辻井孝裕さんが返し手を担い、出来上がった餅を手際よく丸く整え、鏡餅に仕上げていた。

2024年1月9日

長浜市20歳のつどい、951人出席

責任ある行動、胸に誓い

 長浜市の「20歳のつどい」が7日、市内3会場で開かれ、今年度20歳を迎えた951人が晴れの門出を祝った。

 2022年4月の民法改正で成人年齢が18歳となったが、長浜市は従来通り20歳を対象として、名称を「新成人のつどい」から「20歳のつどい」へと改めた。

 長浜文芸会館で午前に行われた長浜西中、南中出身者の式典では、出席者を代表して上野魁さんと川地羽麗(うらら)さんが「誓いの言葉」を発表した。2人は「高校生活は新型コロナウイルスの影響を受け、当たり前だと思っていた青春の日々が当たり前ではなくなり、私たちの生活に大きな影響を与えた。高校の卒業式では在校生に見送られることなく、寂しい卒業式となったことを今でも覚えている」とコロナ禍を振り返った上、「このコロナ禍を通じてあらためて人と人との関わりの大切さを学ぶことができた」と述べた。

 20歳の節目を迎えたことに両親、友人、教師らに感謝の気持ちを伝え、「自分の歩む道に自信を持ち、責任ある行動を通じて一層前進する」と決意を語っていた。

 長浜文芸会館で午後に行われた北中と東中出身者の式典では田中嘉樹さんと林優寿萌さんがあいさつに立ち、コロナ禍などを念頭に「大きな変化、試練に見舞われることが大きかった」と振り返った上、オリンピックや将棋などでの若者の活躍に触れ「同世代の活躍を日々感じ、それに続いて自らの目標に進んでいくために私たちもより一層努力する」と語った。

 浅見宣義市長は式辞で、長浜市出身の堤茉央さん(早稲田大2年)がウエイトリフティングの世界大会で3位に入賞したことを紹介し、「皆さんが若い力を存分に発揮して、これからの未来に向け新たな光が差し込むことを期待している。皆さんは長浜、日本を担う光り輝く宝。一緒に明るい社会をつくっていこう」と語りかけていた。

 出席者はスーツや振り袖などの晴れ姿で友人との再会を喜び、記念写真を一緒に撮ったり、近況を報告し合ったりしていた。式典後には恩師のビデオレターの上映や抽選会もあった。

(木之本スティックホールで記念撮影に応じる出席者)

2024年1月5日

長浜商議所の賀詞交歓会 250人出席

「生産性向上で世界に追いつけ」

 長浜商工会議所主催の新春賀詞交歓会が5日、北ビワコホテルグラツィエで開かれ、湖北地域の経済、政治、行政関係者ら約250人が年始のあいさつを交わした。

 冒頭、あいさつに立った大塚敬一郎会頭は世界における日本経済について「国民1人当たりのGDPは世界35位。韓国、台湾、香港に抜かれている」「日本は止まったまま、世界から取り残されている」と指摘し、「今年はDXで生産性を上げて、世界に追いつこう」と語った。

 上野賢一郎衆院議員は欧米や中国の経済減速が想定される中、日本経済が「デフレ脱却の入り口まできた」と語り、引き続き中小・中堅企業支援に取り組むことを約束。辰年と巳年は高値を付ける意味を指す相場格言「辰巳天井」を紹介し、「経済の勢いが天井に届くように努力したい」と語った。

 川島隆二県議は能登半島地震を念頭に「被災をしていない人は過度な自粛を控え、日常生活を維持して経済を回すことが、北陸の復興にもつながる」と呼びかけていた。

 交歓会には小鑓隆史参院議員、有村治子参院議員、浅見宣義市長、柴田清行県議らも出席。中川勇市議会議長の音頭で乾杯し、出席者が年始のあいさつを交わしていた。

2023年12月28日

巫女さん奉仕 「大吉の一年に」

長浜八幡宮で 破魔矢に絵馬つける

 毎年多くの初詣客でにぎわう長浜八幡宮で、迎春準備が進んでいる。

 高校生や大学生を中心とする巫女たちが冬休みの期間、参拝者に授与する破魔矢約5000本に来年の干支「辰」の絵馬を結び付けたり、お守りを袋詰めしたりと奉仕している。

 15万人の初詣客を見込む八幡宮では正月三が日を巫女40人体制でもてなす。巫女でいずれも長浜北星高校1年の居藤百花さん(15)は「参拝者の皆さまにとって、よい一年になりますようにとの思いを込めて奉仕しています」と話し、廣田さくらさん(15)は「皆さまにとって来年が大吉の一年になりますように」と語っていた。

 長浜八幡宮の年末年始の行事は次のとおり。

 【31日】▽午後3時、大祓式▽7時、除夜祭▽10時半、どんどに点火▽11時、干支の氷大彫刻完成▽11時半、落語家・笑福亭仁昇さんとカウントダウン。

 【1日】午前0時、歳旦祭、新春縁起札入りちくわ撒き(0時、0時半の2回、計2000本)、生田流正派による琴の奉納演奏▽午前7時、神歌奉納▽午前9時、一心無双流居合道奉納、光粋流舞道による剣舞歌謡舞の奉納。

 【2日】午前9時、日供始祭。

 【3日】午前9時、元始祭。

神照寺、行事日程

 神照寺(岡本承典住職)の年末年始の行事は次のとおり。

 【31日】午後11時半、大かがり火天下▽11時45分、除夜の鐘。

 【1日】午前0時、修正会▽9時、家内安全、厄除けなどの新春祈祷、お守りなどの授与。

 【2日、3日】午前9時、家内安全、厄除けなどの新春祈祷、お守りなどの授与。

 【14日】午前10時〜午後3時、どんど焼き。

海津天神社、行事日程

 「学問の神様」として信仰される菅原道真を祀った海津天神社(高島市マキノ町海津)の年末年始の行事は次のとおり。

 【31日】午後9時、かがり火点火。

 【1日】午前0時、歳旦祭▽午前9時、入試合格、厄除け、家内安全などの祈祷。

2023年12月21日

嘱託警察犬「空」に感謝状

小谷山で山岳遭難の救助活動に貢献

 今月6、7日に小谷山で発生した山岳遭難で、愛知県豊田市の女性(88)の帽子を発見するなど救助活動に貢献したとして、長浜署は21日、嘱託警察犬「レインダンスJPクームス号」(名前・空(くう)=ゴールデンレトリバー雄8歳)と、指導員の高畑伊津香さん(57)、飼い主の松田泰三さん(66)=いずれも竜王町=に感謝状を贈った。

 小谷城址への観光のため小谷山を訪れた女性が一緒にいた息子とはぐれて行方不明となったのは6日夕方。警察、消防が捜索したが発見できず、翌7日午前7時半から捜索を開始した。

 高畑さんは捜索により山中で人のにおいが混ざることを懸念し、午前5時に空とともに竜王町を出発し、捜索開始前の午前6時半に小谷山に入った。空は山頂で高畑さんの「サーチ」の合図で女性の手袋のにおいをかいで捜索を開始。わずか10分で山頂付近の斜面に女性の帽子が落ちているのを発見した。その後、帽子から400㍍程の沢沿いで座り込んでいる女性が発見され、無事に救助された。帽子が発見された場所も女性が座り込んでいたところも登山道から離れていた。

 この日、井上和幸署長から感謝状を贈られ、松田さんは「空はスーパー犬。すごいなぁ」と体を撫でて褒め、長浜署はボール遊びが好きな空のためにボールをプレゼントしていた。

 生後6カ月から訓練を始めた空。当初は災害救助犬を目指したが、高畑さんによると足場の悪い場所を嫌う性格だったことから災害現場は不向きと判断し警察犬を目指すことになった。過去にも山岳遭難者や行方不明者の捜索で活躍し、2回表彰されている。

2023年12月14日

教室の断熱改修、生徒の手で

伊香高でワークショップ、大工ら手ほどき

 冬は暖かく、夏は涼しい教室にしようと、室内を断熱改修するワークショップが14日、伊香高校(大森文子校長、生徒247人)で行われ、2年生の自然環境コースを選択する生徒が地元の大工の手ほどきを受けながら断熱材を壁にはめこむ作業などに取り組んだ。

 入学定員割れが続く同校では昨年度から魅力化推進事業に取り組み、2025年度の新学科「森の探究科」(仮称)の設置に向けて地域と連携した学びの場の創出を模索している。

 学校の教室を生徒自ら断熱改修するワークショップは、気候変動対策や環境教育、学習環境の向上、キャリア教育などの視点から全国で徐々に広まっている。伊香高でのワークショップは県内初の取り組み。

 エネルギー関連の取り組みをコーディネートしている団体「エネシフ湖北」(清水広行代表)が企画、運営を担い、全国で同様のワークショップを開催している建築家・内山章さんを指導者として招いた。同窓会や地域の工務店、大工が協力した。

 この日は生徒25人が4班に分かれて作業に取り組んだ。電動ドライバーやガイド定規など大工道具の使い方を教わりながら、窓枠にはめ込むポリカーボネート製の二重窓を組み立てたり、断熱材を切断して壁にはめ込んだりした。藤高愛斗さん(2年)は「工具を使った作業は新鮮で楽しい。断熱改修で教室がどれくらい快適になるのか気になる」と話していた。作業は15日も行われる。

2023年12月12日

ソフトバンク入団の前田投手「夢に向けて逆算を」

 ドラフト会議で1位指名を受けてソフトバンクホークスに入団した高月町出身の前田悠伍投手(18)=大阪桐蔭高3年=が11日、浅見宣義市長を表敬訪問し、「200勝投手」という大きな目標を語った。

 前田投手は古保利小、高月中を経て大阪桐蔭高に進学。高月野球スポーツ少年団で野球を始め、中学時代には硬式チーム「湖北ボーイズ」に所属。大阪桐蔭高では1年秋からベンチ入りし、速球と変化球を武器に主力として活躍。2022年の選抜大会では決勝で近江を破って優勝した。今年のU18ベースボールワールドカップ(8月31日〜9月10日、台湾)では日本代表のエースとして活躍し初優勝に貢献した。

 ドラフト会議ではソフトバンク、日本ハム、楽天の3球団から指名を受けた。

 この日の表敬訪問ではプロ入りとワールドカップ優勝を浅見市長に報告。「周りの方々の支えで達成できた。これからは福岡で野球をやることになるが、周りの方々に感謝してこれからも活躍できるように頑張りたい」とあいさつした。

 前田投手は中学1年の時、大阪桐蔭高入学、甲子園出場、日本代表選出、プロ入りの4つの目標を掲げており、浅見市長から「全部を叶えてきて、すごいこと」と向けられると、「高い目標を設定したほうが頑張れるタイプ。口だけにはならないよう常に頑張ってきた」と振り返った。

 今後について「長年活躍できる息の長い選手になるのが目標。200勝投手という高い目標を持つことで頑張れる」と語り、地元の子どもたちに向けて「夢を持ち、夢に向けて逆算して努力することで、叶う確率が高くなる。自分はそれを一番大切にしていた」と話した。

 浅見市長は「地元の誉れであり誇り。子どもたちに良い影響を与え、大人にも勇気を与えてもらった。是非とも今後、活躍してほしい。故郷の11万4000人が活躍を期待している」と激励した。

2023年12月12日

加藤さん「書の甲子園」最高賞

伊吹高書道部 団体も全国準優勝

 「書の甲子園」として知られる第32回国際高校生選抜書展で、伊吹高校1年の加藤花季さんが創作の部で最高賞の文部科学大臣賞に選ばれた。ほかの部員も全員が入賞・入選を果たし、団体の部では同校が初の全国準優勝に輝いた。

 加藤さんは伊吹高に入学した際の部活体験で蝋(ろう)の香りに引き寄せられて書道部へ。「蝋書き」と呼ばれる技法を体験したのを機に、書に夢中になった。

 入賞作は甲骨文字を大きく配し、蝋書きで詩を添えた作品。「左利きなので普通の文字は書きにくい。昔の文字なら書き順にこだわらず、形も自由で書きやすい」と甲骨文字を選んだ。書を始めてわずか半年での最高賞受賞に「プレッシャーを感じるが、これからも自分が書きたいと思う作品を書き、その時の気持ちが伝わる作品を表現したい」と話している。

 部長の中川あかりさん(2年)が優秀賞、山本晴菜さん(3年)が秀作賞に輝き、ほかの部員8人も入選。全員が入賞・入選を果たし、団体の部では3回目の優勝となった宮城・仙台育英学園に次ぐ準優勝の栄冠をつかんだ。

 同部は蝋やボンドを使ったり墨の濃淡や色使いを自由にしたりと、一般的にイメージする「書」の枠にとらわれない表現力が強み。また、各地で行う機動展示(書道パフォーマンス)も部員の豊かな発想力の培う機会となっている。

 部員数11人の小さな部が全国の強豪と肩を並べたことに部員は自信を深め、中川さんは「できればさらに上を目指したいが、それ以上に自分らしく自由に書くことを大切にしたい」と語っている。

 国際高校生選抜書展は毎日新聞社と毎日書道会の主催で、今年は国内1万0395点、海外216点の応募があった。展覧会は来年1月31日から2月4日まで「原田の森ギャラリー」(神戸市灘区)であり、入賞作品209点を展示する。

2023年12月6日

「ブレーメンの音楽隊」も上演

合唱団輝らりキッズ、10日浅井文化ホールで演奏会

 長浜市少年少女合唱団「輝(き)らりキッズ」の第32回定期演奏会が10日午後2時から浅井文化ホールで開かれる。

 合唱団は1984年に設立され、現在小学1年から中学3年までの21人が活動している。長浜音楽祭などのイベントに出演し、日ごろの練習の成果を披露している。

 定期演奏会の第1部は「ほがらかに歌おう」と題して、「コンサートがはじまるよ!」「小さな世界」「気球にのってどこまでも」「見上げてごらん夜の星を」などを披露する。第2部では卒業を控えた中学3年5人が「アイノカタチ」「星に願いを」などそれぞれ独唱を行う。

 第3部は合唱ミュージカル「ブレーメンの音楽隊」。指導者の鳥塚貴絵さんは「合唱14曲を織り交ぜた楽しいミュージカルを小1から中3まで力を合わせて演じる。コミカルなお芝居も見どころです」とPRし、澤居空南(そな)さん(長浜北中3年)は「公演後に『見に来て良かった』と思ってもらえるような最高の作品を仲間と一致団結して完成させたい」と話している。

 入場料は全席自由で大人500円、中学生以下200円。当日券あり。

2023年12月4日

十里街道生活工芸館テオリア23日閉館

市民、作家の創作活動支え30年

 約30年にわたって陶芸やさをり織りなどの創作講座を開き、作家や市民の作品発表の場として親しまれてきた十里街道生活工芸館テオリア(神前町)が今月23日で閉館する。館長の前田寿美(すみ)さん(86)は「元気なうちにやめようと決断した。このテオリアで多くの方に巡り合え、温かい作品に囲まれ、とても幸せです」と話している。

 テオリアは1995年、大通寺の東側の十里街道沿いにオープンした。十里街道は中心市街地を南北に貫く北国街道の東側を並行して走り、古くから職人が店を構えた。このため、前田さんは職人技術などを紹介する「モノ作りの発信基地」との思いを込めて開館した。

 3階は創作講座の場となる工房、2階はギャラリー、1階はコーヒーや軽食を楽しめるカウンターを備えた喫茶スペース。講座は陶芸、ビーズ、さをり織り、草木染、フラワーアレンジメント、手話などがあり、多くの市民が趣味講座を楽しんでいる。

 ギャラリーでは国内外の作家や趣味を楽しむ市民の作品を展示。テオリアをふらっと訪ねてきた作家と意気投合して展示会につながったり、旅先で見初めた芸術品を紹介したりと前田さんのバイタリティと感性によって創造された芸術空間となっている。

 「テオリア」はギリシャ語で「観想」を意味する。永遠不変の真理や事物の本質を眺める理性的な認識活動を指す哲学用語。

 「ここでいろんな方に出会えました。その一期一会がエネルギーになり、今日まで励むことができた。これもきっと神様、仏様の思し召し」と前田さん。閉館を知った作家や市民が続々と訪れ、「多くの方が惜しんでくれて、幸せに思います。元気なうちは、1階はお茶飲み場にでもしようかしら。ケセラセラよ」と笑顔を見せている。

 なお、今月20日までギャラリーで「テオリアの想い展」と題して、陶芸、ビーズ、さをり織り、草木染、フラワーアレンジメントの作品を展示。一部販売も行っている。午前10時から午後4時まで。月・火曜休館。

2023年11月29日

戦没者ら1677人を追悼、非戦誓う

米原市が「平和の礎」に刻銘板7基設置

 米原市が「天狗の丘」(同市池下)北側に整備を進めている戦没者追悼と平和学習の拠点「平和の礎」に、戦没者らの氏名を入れた刻銘板7基が設置された。23日に市や遺族会など関係者75人が出席して除幕式が行われ、平尾道雄市長は「戦争犠牲者の遺志を引き継ぎ、市民と一緒に追悼と非戦・平和の歩みを始めたい」と語った。

 市内では1894年(明治27)の日清戦争以降の戦争で亡くなった戦没者を慰霊する忠魂碑12基が遺族会や住民らの手によって受け継がれてきたが、石碑の老朽化や遺族の高齢化で維持管理が困難になっていた。

 そのため市は「市民とともにつくる非核・平和米原市民会議」を設立して意見を聞き、平和祈念の拠点整備と忠魂碑に代わる新たなモニュメントの設置を準備してきた。

 平和の礎は市有地約900平方㍍に整備中。刻銘板は黒御影石製で高さ1・3㍍、幅1・8㍍の石碑を組み合わせ、伊吹山を背景に設置した。市内外から刻銘希望者を募り、戦没者1656人と戦争犠牲者21人の名前を刻んでいる。米原市非核・平和都市宣言の宣言文を刻んだモニュメントや献花台も整備した。整備費用は5846万円。今後、芝生化などの追加整備を行い、一般開放は来年6月以降の予定。

 除幕式には平尾市長、市議、県議、市遺族会、市社協の関係者らが出席し、平尾市長は「戦争実感を持たない世代、戦争体験者との関わりがなくなる世代には、戦争は悲しみと憎しみしか生まないこと、核兵器は人類の存亡を脅かすものであることを、唯一の被爆国として伝えなければいけない」とあいさつした。

2023年11月28日

風船、飛んで埼玉へ

150周年の古保利小から300㌔

 古保利小学校(不破正和校長、児童81人)の創立150周年記念フェスタで飛ばしたメッセージ付きの風船が約300㌔離れた埼玉県比企郡川島町へと風で運ばれ、拾い主の女性から写真入りの手紙が学校に届いた。

 フェスタは11月11日の記念式典に続いて行われ、全校児童と幼児らが運動場から計100個の風船を飛ばした。そのうち、4年生の川崎大維さんが飛ばした風船が埼玉県へ届いた。

 川崎さんはメッセージカードに古保利小の好きなところや自身が英語の勉強を頑張っていることを記していた。

 22日、小学校に女性から手紙が届いた。手紙には12日の朝に自宅の庭に落ちているのを愛犬が見つけたことが記され、「はるばる滋賀県から飛んできたのですね。家族、友達にも知らせておおいに盛り上がりました。みんな、ほっこりした気持ちになりましたよ」と温もりある文章を綴っている。川崎さんには「英語がんばってね!」とメッセージを寄せた。庭でメッセージカードを拾った愛犬の写真も同封されていた。

 川崎さんは「埼玉県まで飛ぶなんてびっくりした。嬉しかった。お母さんと一緒に埼玉県の場所を調べた。きょうだいで返事を書いて、古保利小のことをもっと伝えたい」と話していた。

 手紙はカラーコピーして教室に張り出され、クラスメートも「すごい」「運がいい」とびっくり。

 奇しくも埼玉と滋賀をテーマにした映画「翔んで埼玉〜琵琶湖より愛を込めて」(23日公開)が封切られるタイミングでの、風船が結んだ縁。不破校長は「まさか埼玉まで飛ぶなんて。映画の公開に合わせたような、不思議なご縁を感じる。心優しい方に拾っていただき、児童たちも喜んでいます」と話していた。

2023年11月27日

江北図書館 国登録文化財に

木之本地域の近代化伝える

 木之本町木之本の江北図書館(旧伊香郡農会庁舎)が国の登録有形文化財(建造物)に登録されることになった。国の文化審議会が24日、文部科学大臣に答申した。

 建物は木造2階建て一部平屋で、西側に平屋の台所棟が附属している。1937年(昭和12)に伊香郡農会の庁舎として整備され、75年(昭和50)に江北図書館が移転してきた。

 外観は前面中央に千鳥破風が設けられ、2階部分にある4連の半円アーチの窓と5つのバットレス(主壁を補強する控え壁)が目をひく。内部は1階に閲覧室、書庫、和室など、2階に畳敷の大広間、和室などがある。大広間と和室の境には4枚の引き違い板戸が立ち、その周囲はパルメット文様(シュロの葉をモチーフにした装飾)の額縁で囲んでいる。

 審議会では「現用途、当初の用途のそれぞれをたどることができる建造物であり、木之本地域の近代化を語るうえで重要な存在」と評価している。

 長浜市内の国登録有形文化財(建造物)は1996年の黒壁ガラス館本館(旧第百三十銀行長浜支店)の登録に始まり、江北図書館で37棟目となる。

修繕工事に着手 今後、保存活用委員会設置へ

 同図書館を運営する公益財団法人江北図書館は現在、建物の修繕プロジェクトに取り組んでいる。11月下旬に閲覧室を併設したトイレ棟の建設に着手し、12月初旬からは本館の外壁モルタル修繕、腐食した柱の取り替え、壁面のひび割れ修繕工事を行う。修繕工事費はクラウドファンディングで寄せられた寄付2194万円(目標額1500万円)に自己資金を合わせた約2400万円。

 また、文化財登録を機に、外部の有識者や地域住民が参加する図書館保存活用委員会を立ち上げて保存活用計画をまとめ、本格的な耐震・補強工事、書庫整備に取り組みたい考え。

 岩根卓弘理事長は「歴史的価値が認められ、嬉しく思っている。今後、図書館にあり方について意見を広く聞く機会を設け、本館の地域における役割を確定し、修繕の方法を決定していきたい。複数年に及ぶ長い道のりとなるが、支援、協力を引き続きお願いしたい」とコメントしている。

2023年11月24日

重量挙げ世界大会で3位

高月中出身、早稲田大の堤さん

 高月中出身で早稲田大学2年の堤茉央さん(19)がメキシコで開かれたウエイトリフティング(重量挙げ)の世界ジュニア選手権で3位に入賞した。初めて挑戦した国際大会での入賞に自信を深め、「来年のパリは間に合わないが、2028年のロサンゼルス五輪出場を目指したい」と話している。

 小学生時代、バレーボールに打ち込んでいた堤さんは6年生の時、県の若手アスリート発掘・育成プロジェクト「滋賀レイキッズ」でウエイトリフティングを体験したのを機にこの競技に打ち込むように。高月中時代はウエイトリフティング部がある安曇川高校に通って練習を重ねた。中学2年時には全国3位、進学した安曇川高校では全国選抜3位、インターハイ4位などの成績を残した。

 早稲田大に進学後の1年生では全日本大学対抗ウエイトリフティング選手権大会に出場し、階級新記録を出してチーム優勝に貢献した。

 3月の大会で基準記録を突破し、大学1〜3年生で構成する日本代表選手団10人の一員に選ばれた。世界ジュニア選手権大会は15日から23日にかけメキシコ・グアダラハラ市で開かれ、各国の代表選手が出場した。

 55㌔級に出場した堤さんは、床に置いたバーベルを一気に頭上まで持ち上げる「スナッチ」が83㌔で2位、バーベルを肩まで引き上げてから全身の反動を使って頭上へ持ち上げる「クリーン&ジャーク」が103㌔で3位の記録となり、合計186㌔で3位に輝いた。

 「努力した分だけの重量を持ち上げられる」とウエイトリフティングの魅力を語る堤さん。初めての国際大会での入賞に「体重管理や食事管理があった中で、良い結果を残せた。自信が付き、この先につながる良い試合だった」と振り返り、「ロサンゼルス五輪を目指したい」と意気込んでいる。