2021年5月12日

獣害、耕作放棄地を解消

余呉でショウガの実証栽培開始

 中山間地が多い余呉や西浅井で、新たな特産品作りとして獣害に強いショウガの実証栽培が行われている。

 ショウガは根茎が食べられる多年生の植物。辛味と香り成分が含まれ、欧米では「ジンジャー」として炭酸飲料や料理に多用されているほか、体を温め、免疫機能を高める効果があるので、風邪予防などに用いられる場合もある。

 また、栽培する上で、サルやイノシシ、シカなどがショウガ特有のにおいを嫌うため、獣害に強いことがわかっており、中山間地での栽培に適している。

 長浜市とJAは近年、健康食品として需要が高く、収益が多いショウガの栽培を市内で普及させようと、獣害や過疎化による耕作放棄地が多くある余呉地域で実証栽培を行うことに。

 委託を受けた余呉地域づくり協議会は昨年、8軒の農家に呼びかけ、遊休農地など5㌃で栽培したところ、獣害を受けることなく、栽培地として有名な高知や千葉に匹敵する単位面積当たりの収量を得ることができた。

 今年は同地域内の11軒が6.1㌃で栽培しているほか、西浅井地域でも2軒の農家が挑戦。10月後半には収穫、出荷できる見通し。

 ただ、問題なのは出荷時の手間。土を落とす作業に時間がかかるため、洗浄の機械化が不可欠。同地域づくり協議会は▽出荷体制の整備▽地域内の定着と地域外を含めた広域的な取り組み▽JAを核とした安定的な出荷・販売の流れの確立▽誰でも参加でき、一定の収益が確保できるような体制づくりが必要としている。

 余呉地域には遊休農地が約13㌶あり、獣害による農作物の被害は約90万円。獣害により栽培意欲が薄れ、耕作放棄地になっているケースも。新たな特産品作りとして、ショウガのほか、赤ジソやエゴマ、バジルなど獣害に強い作物作りも進めている。

2021年5月11日

江戸時代の古民家で民泊とカフェ

セカンドライフ  自由を満喫 川北さん、宮司町に週末移住

 セカンドライフを自由に生きてみたい—と古民家を購入し、カフェや民泊運営を楽しんでいる男性がいる。愛知県日進市でサラリーマン生活を送ってきた川北登志雄さん(63)は定年退職を機に、長浜市宮司町の古民家で「古民カフェ&Innオハナ」を経営しながら「週末移住」を満喫している。

 古民家は文政11年(1828)以前に建てられ、茅葺き平屋の主屋と、2階建ての土蔵からなる。主屋は土間にテーブルを置いてカフェとし、8人程が座れるスペースだが、最大で土間2間、畳の1間に広げられる。

 主屋の手前にある土蔵は最小限の改装にとどめ、できる限り土蔵そのままの雰囲気を残した。バスルームは外付けした。江戸時代の土蔵に泊まれるとあって観光客から人気を呼び、今年のゴールデンウイークも予約が相次いだ。

 運営する川北さんは自動車メーカーに勤務していた50代から、定年退職後に田舎での「古民家カフェ」の開店を目指し準備を進めてきた。「ずっとサラリーマン生活を送ってきたので、定年退職後には田舎で、1人で自由に何かをやろうと思っていた」と振り返る。

 愛知からのアクセスが便利で歴史のある滋賀県で古民家を探していたところ、宮司町の古民家に行き着いた。2014年に購入し、週末に訪れては壁の塗り替えや建具の制作など建物の改修を少しずつ進めてきた。

 当初は週末のみ土蔵でカフェを経営していたが、民泊新法の施行を機に土蔵を宿泊施設に改装し、カフェを主屋に移した。カフェの営業時間は「無理のない範囲で」と、金曜・土曜の午後3時から3時間にとどめる。民泊は予約に応じて運営している。

 「これまでのサラリーマン生活とまったく違う人生は楽しい。何にも束縛されず自由にさせてもらっている」と語り、週末のみ長浜で過ごす「週末移住」のスタイルに「住む場所を日によって選べる。安い物件を見つければ、普通のサラリーマンでもできる」と勧める。

 今後はカフェをレンタルスペースとしても活用したい考えで「料理教室やギャラリー、落語、集客イベントなど、地域のコミュニティ拠点として使用してもらえれば」と話している。問い合わせは川北さん℡090(7114)4041へ。宿泊は民泊予約サイト「Airbnb」(https://www.airbnb.jp/)から。

2021年5月10日

ハイテク駆使した観光いちご園

ビニールハウスで太陽光発電

 米原市世継でビニールハウス上にソーラーパネルを設置するなど、ハイテク農業を実践している観光イチゴ園が今シーズンから営業を開始。先進的な試みが注目を浴びている。

 園は2月、同市顔戸で建築業を営む匠堂合同会社がオープンさせた。当初は地元自治会が所有している約9000平方㍍の遊休地を借り、太陽光発電をする計画だった。しかし、北村卓造社長(44)は「ありきたりのソーラーシステムでは面白くない」と、ビニールハウスの屋根を活用したイチゴ栽培をしようと考えた。

 建築士や電気工事士の資格を持つ北村さんはソーラーパネルを積載でき、風雪に耐えられるようなアルミ建材によるハウス4棟(約4000平方㍍)を建設。「ベンチアップ」と呼ばれる高床式で、イチゴを栽培することに。

 屋根の両側にパネルを設置したことによる日照不足を補うため、LED照明を設置。光合成を促進させる二酸化炭素を苗に局所的に当てるチューブを高床に這わせた。

 現在、2棟のハウスで紅ほっぺや章姫など6種、約1万本を栽培しているが、室温やCO2、液肥などは電子制御で集中管理しているので、省力化につながっている。また、ソーラーシステムで作られた最大320㌔㍗は売電している。

 イチゴ狩りに訪れた観光客からは「色形も良く、甘い」と好評。LEDを完備しているため、ナイター営業もできるというメリットも。北村社長は「ソーラーシェアリングをしたイチゴ園は全国的にも珍しいのでは。将来的には合理的な農業、6次産業化の促進で県の産業振興につなげ、日本の食糧受給率を上げたい」と話している。

 なお、「七夕いちご園」は6月末まで開園。現在、カフェを建設中。問い合わせは北村社長℡090(5050)1093へ。

2021年5月7日

医療従事者に栄養ドリンクを

「フードバンクながはま」が提供求む

 「感謝の気持ちとパワーを形にして届けたい」—市民ボランティア「フードバンクながはま」は医療従事者に差し入れする栄養ドリンクの寄付を呼びかけている。

 代表の村山さおりさん(48)とメンバーの前田智博さん(28)は数年前から独自に余剰食品廃棄の解消と生活困窮者(児)の援助を兼ねたフードドライブや子ども食堂などを展開。「人と人のつながりをさらに広げたい」との思いから、2018年2月、市民グループを発足し、貧困学生らの弁当支援や炊き出しなどを行ってきた。

 2人は活動を行う上で必要な食材を市民や関係機関の協力により集めたが、その中で自家消費しきれない栄養ドリンクの提供が目立つことに気がついた。

 コロナ禍により、現在、大阪、東京などに3度目の緊急事態宣言が発令され、滋賀県でも第4波が襲来。医療崩壊や医師、看護師不足の激務などがメディアで報じられている。2人は「医療現場を支えることはできないが、感謝の気持ちを形にして届けたい」とドリンクの差し入れを思いついた。

 対象は賞味期限が1カ月以上あるもの。バラでも可。募金の場合はドリンクを購入する。食品の提供も募集中。受付は5月の毎週土曜、午前11時半から午後2時。さざなみタウン調理室。回収したドリンクは市内の医療従事者に届ける予定。問い合わせは村山さん℡090(4038)8899へ。

2021年5月6日

黒壁スクエア 観光客大挙

GW 人出はコロナ前の30%止まり

 新型コロナウイルス感染拡大を受けて複数の都府県で緊急事態宣言が発出される中、ゴールデンウイーク(GW)期間中の人出は自粛ムードが強かった昨年に比べ大幅に増加。黒壁スクエアでも「ここしばらく、あれだけの観光客が来ることはなかった」(黒壁)という人出で、飲食店にはコロナ前を思わせる行列ができていた。

 今年のGWは全国的に人出が戻った。NTTドコモは携帯電話の位置情報から全国主要都市の人出を分析。滋賀県唯一の調査地点となっているJR草津駅西口では、コロナ前の一昨年に比べ1日で6.7%減、5日で15.4%減となったものの、昨年と比較すると1日で40.0%増、5日で27.0%増となった。

 一方、黒壁によると、黒壁スクエアの4月27日から5月5日までの人出は、コロナ前の一昨年と比べると約30%にとどまったが、北国街道や大手門通り商店街は多くの観光客で賑わい、飲食店には観光客が列を作った。

 黒壁では京都や大阪で緊急事態宣言が発出されている影響で滋賀に観光客が集中することを想定。ガラス館内に二酸化炭素測定器を設置して換気ができているか可視化し、消毒や検温などを徹底した。ガラス館では入場制限を行うには至らなかったが、検温や消毒のため入り口に行列ができた。また、黒壁体験教室のうち、吹きガラスやステンドグラス体験は事前予約で定員オーバーとなり、当日受付を断った。駐車場は北陸や東海、近畿ナンバーの車が目立った。

 黒壁では「久しぶりにゆっくりと散策できたという声を頂いた。皆さん検温や消毒など感染症対策に気を配られていました」と語っている。昨年、黒壁はGW期間中、全店舗を休業し、黒壁スクエアは閑散としていた。

2021年4月28日

どうなる?お産 ⑤-⑥

⑤施行が迫る働き方改革 県内の医師数は足りるのか?

 2024年に施行が迫る医師の働き方改革。地域医療はどう変わるのか。「地域医療構想」を考える県医療政策課で話を聞いた。

 県は「二次医療圏」を、保健所の管轄地域ごとに7ブロック(大津、湖南、甲賀、東近江、湖東、湖北、湖西)に設定している。最も充実するのは大津、湖南のブロックだ。ここに県内の病院57施設、一般診療所1089施設のうち、約5割が集中する(18年10月)。県内の医師は3386人で、うち医療機関の勤務医は3214人。県民10万人当たり239・8人(全国32位)で、全国平均(258・8人)より少ない。大津ブロック以外は、全国平均を下回っている。

 一方、国の「医師偏在指標」で、滋賀は医師「多数」県とされ、ブロック別でも「少数」はない。比較的若い医師が多いためだ。

 しかし、県の担当者は「滋賀医科大の臨床系教員、大学院生501人が含まれる。24年に全国で1万人不足するとされ、県内でも医師は不十分」と言う。

 県内の産婦人科医に注目すると、15〜49歳の女性10万人あたりの医師数は39・3人で、全国平均の44・6人を下回る。

 県は、周産期(妊娠22週〜出生後7日未満)医療については、すでに医療資源の集約を進め、7ブロックをさらに4ブロック(大津湖西、湖南甲賀、東近江、湖東湖北)とする体制をとっている。

 それでも、産婦人科医の偏在指標では全国32位の「少数」県。東近江、湖東湖北ブロックは全国的にも特に「少数」地域とされる。

 産婦人科医には女性が多く、病院勤務医の47・9%を占める。その66・7%が20、30歳代だ。産休・育休、復帰後の時短勤務の統一した仕組みは未整備で、医療機関ごとに診療体制を維持するために、同僚が過重労働を強いられることも問題になっているという。

 日本産科婦人科学会によれば、女性医師の占める割合は08年まで全体の約3割だったが、20年で5割弱にまで増加した。その半数近くは妊娠、育児中という。学会は「彼女たちが働きやすい職場づくりが、産婦人科医療を維持する重要な要素」と宣言している。

 加えて、県内でのの約6割を占める診療所の医師は、半数以上が60歳超と高齢化。分娩を扱う診療所は27(12年)→17(現在)、病院は14(12年)→10(現在)と減る一方だ。

 分娩を休止した施設に行く予定だった妊婦が駆け込む先の医療体制が心配になってきた。

(4月21日掲載)

⑥地域の医療体制は守れるのか 現場で働く医師の環境も心配

 県内で分娩を扱う施設は、2012年に比べ診療所27→17、病院14→10に減っている。診療所の医師の高齢化や、医師不足による医療資源の集約化が原因という。分娩を休止した施設に行く予定だった妊婦が駆け込む先の医療体制は大丈夫なんだろうか。

 例えば、湖東湖北ブロック(彦根・多賀・甲良・豊郷・愛荘・長浜・米原)。

 県の関係者によると、19年、ブロック内では計2425件の分娩があった。

 このうち、3月までにお産ができなくなった施設(彦根市立病院、佐藤クリニック=長浜市、市立長浜病院)での分娩は658件。今後、これを残る4施設(彦根市の神野レディスクリニック、同アリス、長浜市の長浜赤十字病院と橋場レディスクリニック)で受け入れることになる。

 19年、この4施設での分娩は1767件。県の調査に対し、21年は2180件の受け入れが可能と答えている。

 2019年と同じペースで、女性が妊娠すれば、お産ができなくなった施設からあふれる妊婦658人のうち、245人の受け入れ先がない、という計算になる。

 県の医療関係者は「今年はコロナ禍で妊婦が少ないのでなんとか大丈夫だろう」。しかし、綱渡りの状況は今後も続く。

 現場で働く医師の環境も心配だ。働き方改革を勉強して、現場の医師はこれまでもギリギリで働いてきてくれてきたことが十分にわかった。それなのに、彼らにさらに過重な負担が寄せられるのではないか。

 例えば、長浜赤十字病院の産科・婦人科の医師は6人(21年3月末)。医師の構成は、男性2人(1994年卒、96年卒)、女性4人(2016年卒2人、17年卒2人)。女性4人は初期臨床研修を終え、専門的研修プログラムを実践中だ。

 元公立病院事務部長の幸地東さんは「若く経験が少ない医師が4人なので、上級の医師の負担は大きいだろう。夜間当直がこの体制では、現場はかなりきつい。あと2〜4人は確保したいところだ」という。

 長浜病院から引き上げた産婦人科医を、長浜赤十字病院に回してもらえないのか。長浜保健所の担当者は「長浜病院は滋賀医科大医局からの派遣。赤十字は京都大から。派遣元が異なり、調整がなかなかうまくはいかない。県は京大に増員を依頼しているところ」と教えてくれた。

 医局同士の連携も簡単ではないらしい。保健所の担当者は「産婦人科医の不足は全国的な問題。滋賀医科大でも、医師が余っているわけではない。引き上げたら、他に補填したい場所があるのだろう」。         

(堀江昌史)

 

(4月28日掲載)

 

2021年4月28日

本場の味、ハンデ乗り越え

パティスリー プティのケーキ人気

 米原市高溝の洋菓子店「パティスリー プティ」は、さまざまなハンデを克服して、開業3周年目を迎えた。フランス仕込みの本場の味が反響を呼び、リピーターも増えている。

 店主の米田愛さん(32)は高校卒業後、本場、フランスで洋菓子の基礎を学ぼうと、留学。言葉の壁にぶつかりながらも、1年半学んだ後、同国の小さなケーキ店でパティシエの腕を磨いた。

 店は地元の素材を利用してパウダーなど、一から作ることが基本。リキュールやムースにより、本場の味を演出していた。また、同国は労働時間に厳しいため、効率よく、味にこだわった調理に徹底しており、米田さんは仕事に対しての姿勢を学んでいった。

 帰国後、神戸の一流店や個人店で約3年間、修業を重ね、東京に移って8ヵ月後、突然、原因不明の病に冒され、車いす生活を送ることに。米原に帰って5年間、休んでいたが、母の玲子さん(61)の同僚にケーキ作りを依頼され、知人のバースデーケーキなどを焼くようになった。

 「やっぱり、店を持ちたい」と思った愛さんは自宅前の庭に3坪の工房を設け、2019年1月、洋菓子店「パティスリー プティ」をオープンさせた。

 しかし、車いすのため、1人で思うように動き回れない。自宅も住宅街の中にあり、人目につかない。厨房が狭く、冷蔵庫の容量も限られており、玲子さんと作る生産量(作り置き)も限られた。そこで愛さんは一般的なケーキ屋のようにショーケースなどを設けず、予約のみの販売に限定。見本の写真をインスタグラム(インスタ)に掲載し、LINEや電話で注文を受け付ける形態をとった。

 インスタには季節の食材を使った12種のプティガトー(ショートケーキ)やホールケーキ、お祝い事用の特注ケーキや自然素材を生かした焼き菓子などを掲載。多賀の養鶏場産の卵黄と米粉を使ったロールケーキは生地がきめ細かく、ふわふわ。あっさりしながら、しっかりと素材のうまさを表現。添加物を一切使っておらず、「インスタ映え」するようケーキの断面にまで気を配っている。

 SNSの発信や口コミにより、話題となり、「うちの子はここのケーキしか食べない」という客など、リピーターも増えている。多くの顧客の要望に応えるため、月1の販売会や近江まなびあいステーション(旧近江公民館、第2、4火曜午後1時〜)で出張販売も開くように。愛さんは「お客さんの笑顔や『おいしい』という声に励まされている。今が精一杯。長く継続することが夢かな」と笑顔で話していた

 完全予約制。営業時間は午前11時から午後6時、水木曜定休。問い合わせはパティスリー プティ℡090(1899)2988。

2021年4月27日

自分の催しをこの地で開けることが嬉しい

西川貴教さん、米原公演前に市長訪問

 滋賀ふるさと観光大使のアーティスト・西川貴教さん(50)が27日、デビュー25周年を記念して文産会館など県内を巡るツアーを催すのを前に、公演会場がある米原市の平尾道雄市長を表敬訪問した。

 ツアーは5月13日のびわ湖ホールを皮切りに、12月23日の県立文化産業交流会館まで県内10市で25公演を予定。新型コロナウイルス対策を講じた上で、総動員数は1万6000人を見込む。

 この日、米原庁舎を訪れた西川さんは祖父の実家が長浜にあり、県のキャンペーンなどで、たびたび米原を訪れていることを説明。完成したばかりの新庁舎を見て「新幹線駅と直結しているかのよう」と賞賛した。

 平尾市長から特産品の伊吹そばと地酒「花乃伊吹」をプレゼントされると「中学校に入って最初の行事が伊吹山登山。身近に感じることが多かった」「改めて自分の催しをこの地で開けることが嬉しい」と述べた。

 西川さんはこの日までに県内10市を訪問。ツアーの開催について「他の市も含め、皆さん、前向きに考えてくださっている」と話すと、平尾市長は「(コロナ禍は)しっかり向き合わなくてはいけない。変に萎縮しないこと。対策を講じ『人が集まっても安心ですよ』ということを是非、立証してほしい」と今回のツアーにエールを送った。

 西川さんは彦根市生まれで、野洲市育ち。1996年に「TM.Revolution」の名でデビューし、数々のヒット曲を生み出している。

 米原公演は5月15、16、12月22、23日の計4日間。詳細はオフィシャルサイト(http://tmrv.net)。

2021年4月26日

ポニーとのふれあいも

スポーツ複合施設「ビッグ・ブレス」 5月1日に 牧場オープン

 フットサルコートなどを備えた米原市大野木のスポーツ複合施設「ビッグ・ブレス」に5月1日、ポニー牧場がオープンする。バーベキューブースも3倍に増え、スポーツやアウトドアを楽しめる場所として家族連れなどから人気を呼びそうだ。

 同施設はヤマムログループの「サンファミリー」が運営し、フットサルコート5面(屋外3、屋内2)を備えた「イブキサッカースタジアム」を核としている。新たにスタジアムの南側約1万5000平方㍍を開発し、ポニー牧場を設けたほか、ウッドデッキでゆったりとくつろげるカフェを開設。また、従来3カ所あったバーベキューブースを9カ所に増強した。牧場ではポニー4頭を飼育しており、餌をやったり一緒に施設を散歩したりと、触れ合いを楽しめる。

 マネージャーの渡邊裕記さん(29)は「兄弟がサッカースクールに参加している間、小さい子どもが家族と楽しめるような場所にしたかった」と語り、今後、スケートボード場、バスケットコート、バッティングセンターも順次開設する予定で、渡邊さんは「憩いの場として地域の方々に集っていただければ」と話している。

 バーベキューの予約などの問い合わせはビッグ・ブレス℡(56)0695へ。

2021年4月23日

米原市統合新庁舎が竣工

米原駅東口に44億円かけ整備

 米原市がJR米原駅東口に建設を進めていた統合新庁舎が完成し、23日、竣工式が行われた。5月6日から新庁舎で業務を開始する。

 同市では2005年の旧坂田郡4町合併以降、旧4町の庁舎を使用した分庁方式をとっているが、機能分散による業務効率の低下、各庁舎の老朽化、耐震性などが課題となっており、機能を集約した統合庁舎の整備を進めていた。

 新庁舎は鉄骨5階建て延べ約9220平方㍍。1階に市民保険課や税務課、高齢福祉課、2階に教育委員会事務局、3階に都市計画課や農林商工課、4階に市長室や総務課、5階に議場や委員会室などを置く。また、1階にはイベントやシンポジウムに利用できるコンベンションホール(最大300席)、3階には市民活動スペースや観光案内所、4階には遊具やテーブルを備えた屋上広場などを整備した。随所に市産材を利用したぬくもりのあるデザインとなっている。駐車場は立体180台、平面35台分を整備した。総事業費は約43億8000万円。

 竣工式は新型コロナウイルス感染防止のため規模を縮小して実施。平尾道雄市長は現状の分庁方式について「市民の皆さんに移動のご不便をかけている」などと問題点を指摘したうえで、統合新庁舎の建設を「合併協定の集大成となる大事業」とし、「新幹線駅である米原駅前の立地特性を生かして、庁舎機能に加えて人や情報が交流する、誰もが気軽に利用できる、賑わいを増幅させることができる交流エリアとしたい」などと語った。

 来年度には米原駅と庁舎を結ぶ連絡通路が整備される予定で、関西初の新幹線駅直結の市役所になるという。

 5月6日の本庁業務開始以降、山東庁舎は山東、伊吹地域を支える支所に、近江、伊吹庁舎は総合窓口や自治会との連絡調整を担う市民自治センターとなる。

2021年4月22日

プライベートな時間楽しんで

奥伊吹にキャンプ場&ドローン練習場

 米原市上板並の「木の駅いぶき」に初心者でもキャンプとドローンが楽しめるスペースが誕生した。

 ひとりで楽しむソロキャンプが空前のブームとなっている。一番の魅力は自由さと解放感。誰かと予定や意見を合わせる必要もなく、思い通り気ままにキャンプを楽しめることが最大のポイント。川のせせらぎや鳥のさえずりに耳を傾けたり、焚き火や星空をのんびり眺め、時間や予定に縛られることなく、自分自身と向き合える贅沢で非日常的なひとときを味わえる。

 ラジコンヘリ、ドローンは最近、個人で購入できるような安価で小さな機種が増えたこともあり、趣味で飛行や空撮を楽しむ人が増加。農薬散布や災害時などにも活用されている。

 山林、林業を活用し地域おこしをしている市民団体「里山を守り生かす会」(伊賀並正信代表)は管理する伊吹山麓の約1000平方㍍にプライベート空間を整備。キャンプ場とドローン練習場を設けた。

 キャンプは基本1日1組限定。水道やトイレ、電源、WiFIなどのほか、ドローンの夜間練習用も兼ね、ナイター設備も完備した。

 ドローン初心者はベテランオペレーターが使い方などをレクチャー。FPVゴーグル(3Dメガネ)で自分が飛んでいるかのような没入型飛行も体験できる。

 このほか、近くで渓流釣りや山菜採りなどを楽しむことができ、伊賀並代表は「密を避けながら、プライベートを保て、広いところでドローンを飛ばすこともできる。日常から開放され、自由、気ままに楽しんでほしい」と話している。

 キャンプは1グループ5000円、ドローン体験1時間5000円。利用者にはキャンプ薪をプレゼント。

 問い合わせは伊賀並代表℡090(3055)0208へ。

2021年4月20日

長浜でワクチン接種始まる

新型コロナ  高齢者施設で優先的に

 高齢者施設の入所者らを対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が20日、長浜市内で始まった。この日、加田町の介護老人保健施設「長浜メディケアセンター」では入所者と医師、看護師の計20人が接種を受けた。

 長浜市では感染者の重症化やクラスター(感染者集団)の発生防止の観点から、高齢者施設での接種を優先している。

 長浜メディケアセンターではこの日、79歳〜102歳の入所者17人と医師1人、看護師2人が1回目のワクチン接種を受けた。入所者は基礎疾患などについて事前に問診票で回答。接種の際には医師が「新型コロナの予防注射をしますね。体調にお変わりありませんか」などと声をかけ、利き腕と反対側の腕に注射針を刺していた。その後、体調に異変がないか、30分ほど健康観察を行い、職員が「皆さん、気分は大丈夫ですか」と声をかけていた。2回目の接種は3週間後に行う。接種を受けた北村知江子さん(81)は「少し安心しました。コロナが早く終わって欲しい」と話していた。

 同センターでは事前に計3回のシミュレーション訓練を実施して緊急時の対応などを確認して、この日の接種に臨んだ。センター管理者で医師の山口珠緒さんは「高齢者は重症化しやすいので早く接種できてよかった。皆さん、家族との面会は1年以上オンラインで我慢している。ワクチンが早く全国に行き渡って欲しい」と話した。また、施設で働く職員についても「私たちも感染に十分に気を付けているが、ウイルスを持ち込まないか、買い物の際にも常にビクビクしている。早く職員にも接種したい」と話していた。

2021年4月16日

どうなる?お産 ③-④

③医療政策を決めるのは県だった。自分の町だけ見ていちゃだめなんだ

 分娩中止を発表した市立長浜病院と長浜市。話を聞くと、両者とも「残念だがどうしようもない」と同じ回答だった。

 湖北の医療構想をまとめる長浜保健所に行くと、担当者が日本の医療政策のプロセスを丁寧に教えてくれた。

 日本の医療政策は中央と地方にまたがって構成されている。診療報酬額の決定、医師資格といった医療専門職の資格付与などは国が担う。

 一方、医療資源の配分や医療提供体制の調整は、多くの権限が都道府県に与えられている。都道府県は、人口や面積を勘案した上で2次医療圈(※図参照)を設定する。

 設定した医療圏ごとに、地理的条件や交通環境、高齢者が多い、働く世代が多いなど、住民ニーズの特性を反映した医療資源配分や財政措置を検討し「地域医療構想」を立てる。

 滋賀県では2次医療圏を保健所のある7つのブロック(大津、湖南、甲賀、東近江、湖東、湖北、湖西)に設定している。このブロックを基準に、医師の偏在を大学の医局と交渉したり、病院の再編計画を進めたりといった、医療資源の配分を進めている。

 市町村の主な役割は、予防接種や健康診断を呼びかけるといった医療サービスとなる。

 では、長浜病院の産婦人科の医師引き上げは、県や保健所の計画なのか。保健所の担当者は「医師の引き上げには関与していない。しかし、医師の働き方改革の実現に向けた動きとは言える」と言う。

 「医師の働き方改革」とは、長時間勤務が常態化している医師の労働衛生環境を整えようと厚生労働省を中心に検討が進んでいる国全体の政策で、2024年4月施行を目指している。それが地域医療に及ぼす影響は「2024年問題」とも言われ、現場で大きな話題になっていたらしい。

 恥ずかしながら、そんなことはこの身に及ぶまで実感がなかった。働き方改革は必要だ。確かに、これまでが恵まれすぎていたのかも…。それでも、医療体制の収縮を目の当たりにすると、不安がこみ上げた。   

(4月7日掲載)

④医師の過酷な勤務 頼りすぎを反省

 分娩中止が相次ぐ産婦人科事情を調べていたら、医師の働き方改革における「2024年問題」に行き着いた。

 医師の働き方改革とは?年問題が地域医療に及ぼす影響とはなんだろう。18年3月28日付の厚生労働省「医師の働き方改革検討部会」の資料を読んだ。

 「医療は、医師の自己犠牲的な長時間労働により支えられ」「『自殺や死を毎週又は毎日考える』医師の割合が3・6%との調査もある」「女性医師の割合が上昇し(中略)、育児等を行いながら就業を継続したり、復職したりできる環境を整え(中略)なければ、多様な人材の確保が困難となる」などとある。

 至極当然のことばかり。「医師の自己犠牲的な長時間労働により成り立っていた」という事実に申し訳ない気持ちになった。現状では多くの病院で年1860時間超勤務する医師がおり、中には年3千時間を超える時間外労働をこなす医師もいるという。

 働き方改革では、24年までに時間外労働を960時間、または1860時間以内(例外あり)とし、次の勤務まで9時間、当直後は18時間空けるという制限をつけ、医師の労働環境を守ろうという計画だ。

 実施されると、具体的にどんな影響があるのか。湖北地域の医療構想を管轄する長浜保健所の担当者が説明してくれた。「現在、勤務医の多くは午前9時までに出勤し、当直後は翌日夕方まで働いている。24年以降は、当直後は翌日昼までとなり、当直明け日勤の医師が不足する。医師1人の診療科なら、当直翌日は科を開けない」。

 分娩は朝夜を選ばない。急患もある。何人もの分娩を扱い、当直翌日の夕方まで外来に対応している産婦人科医の現状は、過酷すぎたのだとわかる。

 滋賀医科大が長浜病院に派遣していた産科医を引き上げる理由について、保健所の担当者はこう話した。「働き方改革に向けて医療資源の集約化が求められている。近くの長浜赤十字病院は、県の地域周産期母子医療センターに指定されている。滋賀医科大にすれば、湖北の産科医療は長浜赤十字に任せ、産婦人科医という限られた医療資源を、他に分配したいと考えたのかもしれない」。

 長浜保健所が管轄する湖北医療圏では、19年に「湖北圏域地域医療構想調整会議」がスタートしている。医療機関と市が県の方針に沿って医療構想の調整を図る会議で、機能分化と連携強化を話し合っている。どうやらこの会議が、今回の問題の核心のようだ。

(堀江昌史)

(4月16日掲載)

2021年4月15日

子ども歌舞伎 華やかに

2年ぶり長浜曳山まつり  出番山が奉納

 長浜曳山まつりは15日、ハイライトの本日(ほんび)を迎え、出番山の青海山(北町組)、諫皷山(御堂前組)、春日山(本町組)が子ども歌舞伎を奉納した。

 一番山の青海山の舞台では、子ども歌舞伎の上演に先立ち、速水寛大君(10)が三番叟の舞を披露。扇を優雅に掲げ、鈴を振り鳴らして歌舞伎奉納の幕開けを告げた。

 青海山の演目は「伽羅先代萩 御殿の場」。西岡逢音君(11)と拓音君(8)の兄弟が幼き主君を守る母子を演じた。二番山の諫皷山は創作歌舞伎の「新竹取物語」を披露。月の掟を破ったため姿をウサギに変えられたかぐや姫を朝日岳君(12)が美しくも物悲し気に演じた。

 市民や観光客、写真愛好家らが観覧に訪れ、絢爛豪華な曳山の舞台で華やかな衣装をまとった子ども役者が堂々とした演技を見せるたびに大きな拍手を送っていた。

 新型コロナウイルス感染防止のため、曳山の前に間隔を空けてイスを並べて立ち見客が密集しないようにしたり、マスク着用を呼びかけるプラカードを掲げたりと、それぞれの山組が対策を講じていた。

 曳山まつりは昨年、新型コロナの影響で中止となり、2年ぶりの開催。曳山巡行を取り止めたことから、歌舞伎は長浜八幡宮境内ではなく、それぞれの山組の町内で演じられた。16日も終日、歌舞伎が上演される。

独自に「夕渡り」 母親も付き添い

 今年の長浜曳山まつりは長浜八幡宮への曳山巡行がなかった影響で、役者が八幡宮から町内へと列を組んで練り歩く「夕渡り」が中止となったが、出番山では独自に夕渡りを企画。14日夕方、商店街のアーケードなどを役者が練り歩いた。

 夕渡りは御幣使や役者が行列を組んで、若衆に守られながら町内へ帰る行事。休憩を挟みながら遅々と練り歩き、沿道からのリクエストに応えて子ども役者がを切るなどし、曳山まつりの名物のひとつとなっている。

 春日山の夕渡りでは御幣使、舞台方、役者の順に浜京極商店街を練り歩き、いつもは参加が認められていない母親が付き添った。「義経千本桜 吉野山道行の場」で佐藤忠信を演じる竹花慶人君(11)が威勢よく見得を切ると、沿道の若衆から「よくできました」「かっこいい」と声がかかっていた。

 長浜信用金庫本店前に据えられた曳山の前では若衆筆頭の磯崎真一さんの司会で役者インタビューもあり、静御前を演じる野坂陽君(11)が「コロナ禍の中で見に来て下さっている方のため、悔いのない演技を頑張りたい」と語ると、若衆から「ヨイサー」と声が上がっていた。

2021年4月14日

初の「女城主」 福井さん

長浜城歴史博物館の第14代館長

 長浜城歴史博物館の第14代館長に福井智英さん(48)が就任した。同館初の女性館長で「一国一城の主」となった福井新館長に抱負などを伺った。

—就任おめでとうございます。着任の感想は?

福井 まずは驚いた。重責を感じており、不安な面も多い。

—長浜城のイメージは?

福井 市民の寄付で建てられた博物館。長浜のシンボル。社会教育施設というだけでなく、観光面でも重要な役割を持っている。3階にはいつ来ても戦国時代にタイムスリップでき、秀吉に会えるような常設展。2階には湖北の歩みがわかる企画展を設けており、地域に根付いている。

—セールスポイントは?

福井 ○○周年(メモリアルイヤー)に注目した展示や市の重点施策と連携した企画、旬な話題を追っている。

—コロナ禍の影響は?

福井 団体客を中心に来館者が減っているので、SNSなどを活用した広報戦略を打ち出している。北近江歴史大学や湖北学講座など教育普及事業は回数や定員を減らし、事前予約制にした。

—8月から来年3月まで耐震工事のため、休館となるが?

福井 東京長浜観音堂の開設や市外での所蔵品の出張展示など、外に向けた活動を展開したい。

—地元の子どもたちへの思いは?

福井 是非、足を運んでもらい、教科書に掲載されている戦国時代の舞台であり、信長や秀吉が活躍した長浜に、自分たちが住んでいることに誇りを持ってもらえるようにしたい。自由研究コンクールH1グランプリで歴史に興味がある子が多いことに驚いた。昨年はコロナ禍でできなかったが、今年は実施できるよう学校にお願いしたい。

—今後の方針は?

福井 まず市民には愛され続ける博物館作りを目指したい。地域の誇り、愛着がある長浜城。どんどん、その魅力を発信したい。先輩たちから引き継いだものを大切にしながら、新体制により、少し違うカラーを出してゆきたい。単なる博物館としてだけでなく、城に来た感覚を演出できるようにしたい。また、観光サイドと連携を持って、より多くの人に足を運んでもらえるようにしたい。

 

 【福井智英さん】 奈良県生まれ。天理大学を卒業後、旧虎姫町の学芸員となり、文化財を担当。地元出身の元三大師について見識が深い。合併後は市文化財保護センターを経て、長浜城歴史博物館、一筋。企画やサポート団体、長浜城歴史博物館友の会事務局などを担当。現在は浅井歴史民俗資料館、高月観音の里歴史民俗資料館の館長も兼任している。

2021年4月9日

役者健康など祈願「羽織参り」

長浜曳山まつり  「裸参り」に代わり

 長浜曳山まつりの成功などを祈願する、出番山の「羽織参り」が9日、始まった。例年は上半身裸の若衆が弓張り提灯を手に隊列を組んで長浜八幡宮へ参拝する「裸参り」として行っているが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため紋付き袴姿で少人数での参拝となった。

 青海山は負担人と若衆の計5人がこの日の午前、元浜町の詰め所から長浜大手門通り商店街などを経て長浜八幡宮へ参拝。拝殿で祈祷を受けた後、順番に玉串を奉納し、子ども役者の健康、本日(15日)の晴天、コロナ禍収束などを祈願した。

 子ども歌舞伎を奉納する順番を決める「籤取り式」(13日)に参加する会社員・石地順一さん(31)は赤い鉢巻で参拝し、「一番籤」を願った。

 裸参りは例年、出番山の若衆が長浜八幡宮などへ4夜連続で参拝する。手水舎に肩まで浸かって身を清めるシーンなどが知られ、若衆同士がまつりの成功を目指して結束を確認する場でもある。

 石地さんは「裸だろうが、羽織だろうが、願い事は変わらない。裸参りをできないのは少し寂しい思いもあるが、各地でまつりが中止になる中、まつりをさせてもらえるのはありがたい。拝殿での祈願も新鮮だった」と語った。

 羽織参りは12日まで続き、諫皷山、春日山は裸参り同様、夜に行う。