伝統の「こだかみ茶」復活へ

長浜農高、無農薬「玄米茶」開発に挑戦

 木之本町古橋の名産「こだかみ茶」の復活を目指し、長浜農業高校の生徒たちが自家栽培の有機米を使った「ほうじ玄米茶」の開発をしている。

 こだかみ茶は国内流通量がわずか3%しかない在来種の一種。ほんのりとした香りとすっきりしたのどごしが楽しめる。無農薬・有機栽培にも取り組んでいるため、「昔ながらの味がする」と好評で、長浜市の第3セクター会社「ふるさと夢公社きのもと」は2016年11月、市民ボランティアの力を借り、茶所として有名だった己高山(こだかみやま)の一帯で亀山茶畑を再生。3年前から「こだかみ茶」を販売している。

 同校食糧生産分野の生徒たちは研究課題の一環として、伝統茶葉こだかみ茶の復活と普及に向けた活動を今年度から実施。校内では農薬・科学肥料を使わない「環境こだわり米」を栽培しており、この米をブレンドした玄米茶の開発を目指している。

 2、3年の生徒たちは現在、亀山茶畑の除草や茶木の剪定などに取り組んでおり、今後、玄米の煎り方や茶葉との配合具合を試しながら、来年3月までの完成、販売を目指している。

 担当の小森恒夫教諭は「茶、米とも無農薬栽培なのが特徴。シンプルな味に仕上げたい」と話している。

掲載日: 2021年11月25日