城下町遺産 みんなで選んで!

今年10カ所選定 市民投票呼びかけ

 長浜市街地に残る歴史的風景などを「長浜城下町遺産」として選定する取り組みが始まった。長浜城下町まちづくり勉強会(渡辺浩之会長)が企画したもので、さざなみタウンで遺産候補のパネル展を開いて、市民の投票を呼びかけている。

 勉強会は近世城下町ふるさとまつりで「城下町トークライブ」や「城下町サミット」を開催している運営委員会交流会部会のメンバーが城下町についてより知見を深めようと2018年に結成し、会員10人が長浜城の築城以来450年の町の歴史について調査。その成果として長浜城下町の「日本遺産」認定を目指してきた。日本遺産認定が叶わなかったことから、市民自らが町の遺産を選定して保存活用を進めようと、「長浜城下町遺産」を新設した。

 毎年10カ所、5年間で計50カ所程度の選定を目指し、市内外に情報発信することで新しいまちづくりに生かしたい考え。初選定となる今年は▽秀吉遺産▽町屋遺産▽景観遺産▽産業・近代化遺産の4つのジャンルから候補25件をノミネートし、市民に投票を呼びかけている。最終的には市民の投票結果を参考に、勉強会、市、長浜観光協会、長浜地区地域づくり連合会、黒壁などで組織する選定委員会で10件を選び出す。

 27日からはさざなみタウンで候補25件のパネル展が始まり、写真とその歴史を紹介している。「長浜タワー」「長濱浪漫ビールと米川」など広く知られている観光スポットから、「慶雲館の力士像」「下郷共済会のガス灯」「朱印地境界石柱」「浄国寺の竜宮門」などややマニアックな場所まで幅広い。投票は展示会場に掲示のボードにシールを貼るか、城下町遺産のホームページ(https://nagahama.net/jyoukamachi/)にアクセスして投じる。展示は来月9日まで。ホームページでの投票は選定委員会の開催日(12月13日)の前日まで受け付ける。なお、12月7日に候補25カ所を巡る街歩きを催す。午後1時半にさざなみタウンに集合。申し込み不要。問い合わせは市歴史遺産課℡(65)6510へ。

掲載日: 2021年11月29日