2021年8月10日

地の食材こだわり レストラン再開

ミシュラン一つ星シェフ押谷さん

 富山県内でレストランの立ち上げから運営までを担い、ミシュラン一つ星に輝いた長浜市出身のシェフ・押谷俊孝さん(38)が約2年ぶりに地元に戻り、八幡東町でイタリアンレストラン「PASSO」の営業を再開させた。

 2012年にPASSOを開店し、鹿肉などのジビエをはじめ、食材にこだわった料理を提供してきた押谷さん。「新しい食材や調理法を探求したい」と19年に店を休業し、国内の飲食店やイタリアのワイナリーを巡った。

 縁あって富山県立山町にある、美と健康をテーマにした複合施設「ヘルジアン・ウッド」でレストランの立ち上げに参加し、トップシェフとしてメニュー開発、食材調達、調理に腕を振るった。レストランはコロナ禍の中、昨年3月にオープン。富山の旬の食材や自家製ハーブを使った料理が評判を呼び、今年5月に発売された飲食店や宿泊施設の格付けガイド本「ミシュランガイド北陸2021特別版」で一つ星に選ばれた。「コロナ禍でどれが正解か分からない中で料理を続けてきた。信じられない思いと、報われた感があった」と振り返る。

 ミシュランの吉報から間もなく長浜市に戻り、7月にPASSOを再開させた。こだわりは地元でとれる湖魚や野菜、ジビエを食材とした料理。「地元の方も今は食べなくなったビワヒガイやカマツカなども扱います」と語る。伊吹の薬草を使った茶を提供するなど、立山町で知見を深めたハーブも料理に取り入れている。

 完全予約制。1日1組。予約はSNS(http://www.passo-os.com/)か℡(65)6255で。

2021年8月6日

太陽いっぱい浴び、好調

今荘観光ぶどう園、直売も始まる

 今荘町の今荘観光ぶどう園が5日、オープン。直売もこの日から始まり、好調な滑り出しを見せている。

 今荘ぶどう生産組合では約3㌶の畑で計15種を栽培している。長梅雨で生育が心配されたが、中盤の中休みや、ここ数日の日照りで糖度を一気に増しており、色艶がある大きな房もいっぱい実っているという。

 園には雨天でもブドウ狩りが楽しめる大型ビニールハウスを設置。暑さをしのぐ日陰を設け、「密」を避けた新型コロナウイルス対策やアルコール消毒などを徹底している。開園時間は午前9時から午後5時、入園料は中学生以上1300円、小学生1000円、3〜5歳700円。

◇        ◇

 園入口の販売所では同日から直売を開始。長蛇の列ができた。店頭にはしっかりした実のサマーブラックとベリーAが並び、甘さたっぷりのサニールージュやさわやかな風味が口いっぱい広がるアーリースチューベンなども順次、出始める。盆明けからは幻の高級種リザマートや大粒系の天山なども。1パック500円から。

 組合では「天候が良く、生育が例年と比べ早い。観光会社の間では『太陽ぶどう』の愛称で定着してきた。園、販売とも新型コロナの感染予防を徹底し、お客様を受け入れたい」と話している。

 9月下旬まで無休。問い合わせは今荘ぶどう生産組合℡(74)1322へ。

2021年8月4日

2団体36人 近畿大会へ

中体連 北中男子バレーは県優勝

 県中学校夏季総合体育大会がこのほど行われた。長浜北中男子バレーボール部が優勝するなど、長浜市内からは団体2チームと個人36人が上位入賞し、6日から兵庫県内で開かれる近畿大会への出場権を獲得した。

 4日、長浜市役所で近畿大会出場を激励する壮行会が行われ、藤井勇治市長が東京五輪で活躍する地元選手を紹介したうえで「スポーツは応援する人、見る人に希望や勇気を与える。日ごろの練習の成果を発揮し、長浜、滋賀の代表として近畿大会を全力で頑張って下さい」とあいさつ。板山英信教育長はアトランタ五輪女子マラソンで銅メダルに輝いた有森裕子選手の名言を紹介し、「近畿大会では、自分を誇りに思えるような、自分で自分を褒めたいと思えるような試合、レースを期待している」と語った。

 出場選手を代表して県大会で優勝した長浜北中男子バレーボール部のキャプテン・中上烈君(3年)は「仲間とともに苦しい練習を励まし合いながら乗り越えてきた」と振り返り「目標は全国大会ベスト16。近畿大会ではしっかりと勝ち進みたい。応援よろしくお願いします」と語っていた。壮行会後は互いの健闘を願って記念写真に収まっていた。

 陸上男子100㍍と400㍍リレーで準優勝した松居慶眞君(長浜西3)は「100㍍では自己ベストの11秒17を更新することが一番の目標」と語り、アンカーを務めるリレーでは「バトンミスをせずに、表彰台を目指して頑張りたい」と話していた。

 柔道競技で団体と個人の両方に出場する千田梨瑚さん(浅井3年)は「東京五輪の柔道選手はとても格好良かった。私たちも死ぬ気で頑張って、良い結果を出して帰ってきたい」と話していた。

 長浜市内の中学校から近畿大会に出場するチーム・個人と、県大会の結果は次のとおり。

 【長浜西】▽松居慶眞(3)陸上3年男子100㍍2位▽手崎真志(3)陸上男子走高跳2位▽本庄喬貴(3)陸上男子110㍍H3位▽古谷貫太郎(3)陸上男子4種競技3位▽松居・手崎・本庄・吉川大登(3)・宮川善貴(3)・川上昇大(3)陸上男子400㍍リレー2位▽葛西優希(2)・藤田瑛太郎(2)・馬場悠人(1)・北村澪音(1)・清水涼太郎(2)・西澤拓海(1)陸上男子低学年400㍍リレー3位▽川島海結(2)水泳女子200㍍背泳ぎ2位、同100㍍2位▽増谷颯人(1)相撲4位▽牧野光希(1)相撲5位▽尾田陽向(1)相撲6位。

 【長浜北】▽男子バレー1位▽宮本遥光(3)陸上男子3年100㍍3位▽戸高優稀(3)陸上男子共通200㍍3位▽北川裕基(3)陸上男子共通800㍍3位▽上坂飛嘉(3)水泳男子1500㍍自由形3位▽西島大晴(3)水泳男子100㍍背泳ぎ3位▽上坂・西島・羽渕真広(2)・竹原隆之佑(2)水泳男子400㍍リレー1位。

 【長浜東】▽本田柚希(2)柔道女子2位。

 【浅井】▽柔道女子団体2位▽大堀雄大(3)柔道男子90㌔超級2位▽岡みさと(2)柔道女子40㌔級2位▽吉村紅葉(2)柔道女子48㌔級1位▽南橋心晴(1)柔道女子52㌔級2位▽千田梨瑚(3)柔道女子63㌔級1位▽北村金太郎(2)相撲3位。

 【湖北】▽植田憐(3)陸上男子走高跳3位。

 【びわ】▽橋本環(2)水泳女子400㍍自由形2位、同200㍍3位。

 【虎姫学園】▽安田丈二(9)柔道男子90㌔超級1位。

 【木之本】岸本涼音(2)剣道女子ベスト8。

 【余呉小中】平野杏奈(8)水泳女子200㍍個人メドレー1位、50㍍自由形4位。

2021年8月3日

余呉町中河内 炭焼き、若者たちに継承

佐藤さん地域おこし協力隊へ託す

 余呉町中河内の佐藤登志彦さん(84)が長年していた炭焼きを地域おこし協力隊のメンバーが引き継ぐことになった。新体制による炭焼きの開始に合わせ、伊香高校の生徒たちが社会学習の一環で作業を体験している。

 昔、宿場町だった中河内では製炭が主幹産業で、「炭は硬くて火持ちがよい」と評判で敦賀や農協などに出荷していた。しかし、燃料革命により需要が減り、生産する人も減少。佐藤さんは20歳ごろから、炭作りをしていたが、35歳には廃業していた。

 町内で炭焼きを復活する動きがあり、佐藤さんは10年程前、田んぼを重機で掘り起こし、奥行き2・7㍍、幅1・9㍍のドーム型の1口窯を作った。コナラなど約4㌧を入れ、火入れ。窯の中を700℃以上にし、空気の量を調整しながら、5日から1週間ほど燃やし続けると400㌔程度の炭ができあがるという。

 しかし、炭焼きは重労働で危険。高齢の佐藤さんは昨年、引退を決め、後継者として同町上丹生で炭焼きをしている隊の子林葉さん(38)と堀田涼介さん(27)に中河内の炭窯を託した。

伊香高生が体験 地域の課題解決へ

 伊香高では地域を見つめ直し、地域課題を解決できるような生徒を養成するモデル事業に取り組んでいる。

 2日間の炭焼き体験には理系、地域文化コースの2、3年の延べ50人が参加。7月30日には佐藤さんや地元の若者らで作る「中河内の未来を考える会」のメンバーのアドバイスを受けながら、窯から約300㍍離れた山で伐採された広葉樹の枝を切って揃え、トラックに積載。汗だくになりながら、窯の近くまでの搬送を手伝った。佐藤さんは「若い人たちが手伝ってくれ、心強い。後継者ができ、これで安心。一人前になるよう指導してゆきたい」と話していた。

 4日に火入れする予定で、仕上がった炭は会や伊香高が販路を模索しながら、有効利用などを検討。地域のために活用してゆく。

 3年の浅田琉衣さんは「作業はしんどいが、したことがないことをするのが楽しい。昔の人たちはコンビニがなくても、自分達で何でも頑張り、生活をしていた」と話し、子林さんは「(生徒たちは)皆、集中して夢中になっており、希望が持てる。炭焼きは無理のない範囲で長く続けられるようにし、生業になれるような仕組みを作りたい」と語っていた。

2021年7月29日

山内さんの知恵、思い

寺田町出身の村山さん、自費出版

 寺田町出身のフリーライター・村山明子さん(東近江市)が新刊「山内さんの愛おしいもの・コト・昔語り」を自費出版。絶滅の危機に瀕していた伊吹大根を復活させた木之本町古橋の山内喜平さん(94)と妻・和子さん(93)の思い出話などをまとめている。

 村山さんは知人の紹介で2017年、山内夫妻と知り合い、2人から聞き取った地域の文化や風習などを18年1月から3年間、読売新聞に月1回、折り込みの情報紙「DADAジャーナル」に連載。1冊の本にまとめた。

 山内さんは県の農業普及員をしていた1977年、無くなりかけていた伊吹大根を唯一、育てていた米原市の女性を知り、種を分けてもらった。しかし、その種は交雑が進んでおり、苦労の末、約20年かけ、原種化した。

 村山さんは山内さん宅を訪問するうち、古橋の珍しい食文化や風習などを聞くようになり、メモを取った。地元には昔から栢(バイ)の実を食べる習慣があった。バイはピスタチオのようなアーモンド大の木の実。生のままでは食べられず、本ではバイの生態から収穫、処理の方法のほか、山から生活の糧を得ていた先人の暮らしぶりなどを紹介している。

 元教員の和子さんは地元の習わしに詳しく、野辺送りの際、女性が羽織った黒打掛などや葬儀の時の装束について解説。「(最近は)コロナ禍で家族葬も増え、弔いの形が急激に変わっている」と語っている。

 また、山内夫妻は伝統食にも精通しており、オコナイのメニューや山菜のゼンマイ、発酵食の小鮎のへしこや鮎寿司の成り立ち、レシピなどを紹介。先人の知恵や思いなどが温かみのある方言を通して、伝わってくる。

 村山さんは「山内夫妻はいろんなことに感謝し、昔のことを大事にしている。今の私達にはないことであり、自分が納得したことを伝えたかった」と話している。

 A5判、175ページ。あいたくて書房、己高庵、高月観音の里歴史民俗資料館、長浜みーな編集室、伊吹山文化資料館で販売。1650円。

2021年7月28日

どうなる?お産 ⑯-⑰

⑯世界共通の「ポジティブな出産」の定義とは?

 世界保健機関(WHO)は2018年、22年ぶりに正常出産ガイドラインを改定した。その翻訳版のタイトルは「WHO推奨 ポジティブな出産体験のための分娩期ケア」(医学書院)という。各紙の過去記事を検索してみたが、WHOがガイドラインを改訂したことを伝える報道は少なかった。そこで、今回はガイドラインをそのまま紹介してみたい。

 WHOが定義する「ポジティブな出産」とは、「女性がそれまで持っていた個人的・社会文化的信念や期待を満たしたり、あるいは超えたりするような体験。臨床的にも心理的にも安全な環境で、付き添い人と、思いやりがあって技術的に優れた臨床スタッフから、実際的で情緒的な支援を継続的に受けながら、健康な赤ちゃんを産むこと。これは、ほとんどの女性は生理的な出産を望んでおり、意思決定に参加して個人的な達成感やコントロール感を得たいものだ、という前提に基づく」。この定義は、20カ国における37件の研究を元に導き出されているという。

 ガイドラインの監訳を担った元WHO職員で国立国際医療研究センターの永井真理さんは「医療従事者が女性に正確な情報を十分に提供し、相談に乗り、それを基に女性自身が自らの価値観に基づいて判断する機会があり、その判断を医療従事者が尊重する。こうした一連の流れを通して、『できるだけ安全で、かつ、できるだけ喜ばしい』妊娠出産が実現される。妊娠・出産は長い人生からみると一瞬で過ぎてしまう通過点であるが、『色んな情報を基に、相談しながら、最後は自分が決める』ポジティブな体験は、女性にとっても非常に大切である。その経験は、『子どもをどう育てるか』『自分はどう生きるか』『産むか産まないか』など、パートナーや子どもや社会との関係性にも影響を与える。そして、その後の人生を精神的に自立して歩むことにつながるだろう」(6月7日、週刊医学界新聞)。

 私はこの取材を始めるまで、お産に「ポジティブ」や「ネガティブ」があると意識したことがなかった。だから、「ポジティブ」と言われてもピンとこなかった。研究では「女性は産婦を尊重したケアを求めている」ということが世界中で一貫していると分かったという。私の周産期はどうだったか。赤ちゃんが順調に成長しているか、何事もなく産めるかに夢中で、「自分が尊重されたケアがされているか」を考えたことがなかったかもしれない。

 

(7月19日掲載)

 

⑰望めば変わる 各地で継続ケア事業開始

 私はこれまで「お産は命がけだ。赤ちゃんが無事に生まれてくれるなら、私がどんな経験をするかは二の次だ」と思っていた。でも、取材を通して出会った女性たちに「それは違う」と諭された。「妊娠初期から産後を通して、お母さんが大切にしたいと思っていることを大切にされたと思えたら、お母さんは赤ちゃんを大切にできる」と言う。「自分が尊重された経験がなければ、人を尊重できない」と言われた言葉が胸に刺さった。

 話をしてくれたのは、すべての妊婦がポジティブな出産を経験することを目指す「出産ケア政策会議」の皆さん。共同代表を務める日隈ふみ子さん、古宇田千恵さん、ドーリング景子さんは、それぞれニュージーランドで同一の助産師による産前出産産後の継続ケア制度(LMC制度)について取材、調査研究した経験がある。3人は2016年、日本でもLMCの制度化に向けた検討を始めた。翌年には政策的な視点を持って具体的に活動する会員を全国に募り、助産師や母親ら計24人で同会議を発足した。会員は、今では約100人に増えた。 

 会議は、これまでに先行するモデル事業の発掘・紹介、一般向けウェブサイトやリーフレットの制作、国や地方議員、自治体首長へのロビイング、自民党若手議員の勉強会へ参加してきた。

 LMC制度を実現するためには、助産師のケアの質や経験値の底上げも課題の一つだ。日本で働く助産師の多くは病院や診療所に勤務し、継続ケアの経験が少ないという。会議では、助産師に継続ケアの経験を積む機会を提供したり、講座を実施するなど人材育成にも努めているが、構造的な改革の必要性を訴える。

 日本では教育においても、資格や働き方においても、看護師と助産師の役割の違いが明確になっていない。世界では助産師専門の教育機関を卒業し、「助産師」として働くのが一般的で、本来の業務に集中できる環境があるという。G7の中でそうでないのは日本だけだそうだ。同会議は「日本の助産師は看護も担当せねばならず、助産に集中できていない」と言う。

 現状では、妊産婦の99%が診療所か病院で出産し、残りの1%だけが開業助産師による継続ケアを受けている。会議が目指す変革はとても難しいことだ、と思う。でも、実際に彼女たちが働きかけた結果、兵庫県の2市町では一部の妊産婦を、大阪府寝屋川市では全妊産婦を対象にした、助産師による産前産後の部分的な継続ケア事業が始まった。自民党では「こども庁」創設案に参考とすべき仕組みの一つとして、LMC制度が示された。社会は少しずつ、変わり始めている。

 私もそうしたいと望み、動けば、社会を変えていけるのかもしれない。まずは地元の仲間たちとどんな産前出産産後ケアを受けたいと思うのか、自分事として語り合ってみたいと思う。

 

堀江昌史

(7月28日掲載)

 

2021年7月28日

アルプホルンを自作、演奏

内保町の笹尾さん、岐阜まで通い

 内保町の笹尾朗さん(57)はアルプホルンに魅了され、岐阜県美濃加茂市の愛好家団体に入り、楽器の自作、演奏を楽しんでいる。

 オーケストラなどでホルンを担当していた笹尾さんは動画投稿サイト・ユーチューブでアルプホルンの「素朴な音」に惚れ、楽器を自作している演奏団体があることを知り、2013年、「みのかもアルプホルンクラブ」(渡辺寿一会長)に入会した。

 伝統楽器のアルプホルンはスイスなどで牛や羊を呼ぶために使われた。長い円すい形で先端が牛の角のように曲がっており、長さは3・4㍍もある。

 同クラブでは森林保全のため、地元、東濃地区のヒノキの間伐材を活用し、楽器を製作している。笹尾さんは週末、岐阜の工房まで通い、専用工具や手作業により約3カ月半かけ、アルプホルンを完成させた。

 楽器にはマウスピースが取り付けてあるだけで、指で押さえるボタンや穴がなく、吹き方により音階を調整する。笹尾さんは仲間12人と岐阜県を中心に演奏活動をしていたが、コロナ禍で活動を休止。23日の「伊吹山ユウスゲまつり」で1年半ぶりに演奏を披露した。

 笹尾さんは「長浜も周囲が森林に囲まれている。楽器の製作や演奏できる環境が整い、仲間ができれば嬉しい」とアルプホルンの普及を呼びかけていた。

2021年7月27日

滋賀シスターズJr 急成長で躍進 近畿準優勝

長浜の小学生で構成 今週末全国大会

 長浜市内の小学生で構成する女子ソフトボールチームの滋賀シスターズJrが24、25日に草津市で開かれた近畿大会で準優勝した。31日からは宮崎市での全国大会に出場する予定で、活躍が期待されている。

 滋賀シスターズJrは長浜小の児童による「長小シスターズ」として長年活動していたが、他校の児童の参加が増えたことから、チーム名を改めた。毎週末、長浜小グラウンドで練習している。

 11チームが出場した近畿大会はトーナメントで競い、初戦の福知山ブルーファイターズ(京都府)を22対2で下すなど順調に勝ち上がった。決勝の相手は県大会でも対戦した強豪の草津レインボーガールズで、0対18で敗れた。

 今年のチームは経験の浅い選手が多く、5月に行われた県大会(3チーム出場)では1勝もできなかった。それが近畿大会で決勝まで勝ち上がる快挙に、中川由紀夫監督は「県予選で一番弱かったチームが急成長し、ここまで頑張ってくれた。私自身びっくりしている」と振り返る。

 31日から8月3日まで開かれる全国大会には42チームが出場し、トーナメントで頂点を目指す。滋賀シスターズJrは31日の初戦で深谷ジュニアソフトボールクラブ(埼玉県)と戦う。中川監督は「地道に練習に打ち込んできた成果。全国大会でもそれぞれの力を発揮して欲しい」と語る。

 キャプテンの近藤絆さん(長浜小6年)は近畿大会準優勝に「皆で頑張った結果。これからも練習してもっと強くなりたい」と語る。現在、開催中の東京五輪の女子ソフトボール競技では日本代表が決勝戦に駒を進め、27日夜にアメリカ代表と対戦する。近藤さんは「私たちも五輪選手みたいに諦めず、全国大会を精一杯がんばりたい」と話している。近畿大会出場選手は次の皆さん。

 近藤絆(長浜6)、畑中紬希(同)、浅井玲香(同)、小谷美珠稀(同5)、板谷一花(虎姫5)、高筒莉乃(湯田5)、八田佳音(長浜北5)、松井百花(虎姫5)、瀧上咲萊(長浜南4)、川瀬智奈(長浜北4)、林百花(長浜南4)、岩崎ゆめ(長浜北3)、武井里咲(同)、渡辺陽葵(同)、縣茉歩(同)。

2021年7月26日

異種金属の接合技術を追究

大橋鉄工 「摩擦圧接」で脱下請け目指す

 ステンレスとアルミ、耐熱鋼とチタンなど、従来の溶接技術では難しい異種金属や非鉄金属の接合に、産業用機械部品メーカー「大橋鉄工」(三ツ矢町)が特殊な技術を用いて挑戦している。

 一般的に金属を接合する場合は「機械的結合」(ボルト締めなど)、「材質的結合」(溶接など)、「化学的結合」(接着など)の3種類の方法に大別でき、同社が取り組むのは材質的結合。ただ、従来の溶接技術では異種金属や非鉄金属を強固に接合するのは困難で、そこで同社が目に付けたのが「摩擦圧接」と呼ばれる技術。金属を高速回転させることで発生する摩擦熱と強圧力を利用して金属同士を一体化させる。

 例えば鉄金属のニッケルと、非鉄金属のアルミを接合する場合は片方の金属を分速2500回の高速回転で約1・5秒間回して、接合面を摩擦熱で660度まで上昇させたうえ、そこに1平方㌢当たり70㌔という強圧力を加える。こうすることで、双方の金属を瞬時に接合できる。

 同社は2008年から摩擦圧接の研究に取り組んでいる。回転数、温度、圧力は接合する金属によって異なることから、試行を繰り返しては、強度の評価を龍谷大理工学部・森正和研究室に依頼している。

 同社は産業用エンジン部品や自動車部品の下請けメーカーとして70年余りの歴史を持つが、なぜ、ここにきて摩擦圧接を追究するのか。大橋正明社長(67)は「下請けだけでは、我々小さな製造業は生き残れない。独自性のある商品や技術が必要」と語る。

 異種金属を強固に接合するこの技術では、負荷のかかる部分には耐久性のある高価な金属を、それ以外の部分には安価で軽量な金属を用いることが可能となり、部品の耐久性、低コスト化、軽量化を図れることが大きなメリットという。例えばニッケルとアルミを接合すれば、軽量さと硬さを両立させた部品を実現できる。

 ただ、異種金属を接合するこの技術は広く知られていないため、マーケットの広がりは未知数。大橋社長は「今後は展示会などで技術を広め、顧客を開拓したい」と話し、摩擦圧接を研究する製造部の赤尾文彰さん(38)は「まだ実現していない金属同士の接合もあり、その技術を確立させたい」と話している。

2021年7月21日

イエモン・吉井さんと長濱蒸溜所が共作

ウイスキー2種 8月19日から数量限定販売

 長浜浪漫ビールが運営するウイスキー蒸溜所「長濱蒸溜所」は、日本を代表するロックミュージシャン・吉井和哉さんとの共作「YAZŪKA(ヤズーカ) World Whisky」2種類を商品化。8月19日から数量限定で販売する。

 THE YELLOW MONKEYのボーカルとしても知られる吉井さんは、レコーディングやライブでスコットランドを訪れた際、スコッチウイスキーの味に衝撃を受け、その魅力に傾倒。「いつか自身の人生を投影したウイスキーを作りたいという気持ちが強くなっていた」という。

 趣味の釣りで日ごろ訪れている琵琶湖の近くにウイスキー蒸留所があることを知ったのが、今回のウイスキー誕生の縁となった。吉井さんが味のテーマ設定に始まり、ブレンディング、テイスティング、樽選定にまで徹底的にこだわって仕上げ、長濱蒸溜所のオリジナルモルト原酒をベースに、海外産のモルト原酒やグレーンウイスキーをブレンドした。

 ウイスキーの名前は楽曲のタイトルから引用し、父親への思いを馳せた「Father」と、スコットランドでジャケット撮影を行った「BEAUTIFUL」の2種類。吉井さんは「どんな酒にもストーリーがあるはず。僕の曲を聴いてくださるように、このウイスキーを味わっていただけたら嬉しい」とコメントしている。

 各700㍉㍑、8800円。各6000本を販売。問い合わせは長浜浪漫ビール℡(63)4300へ。

2021年7月19日

神明浜に新ビーチリゾート

OUMI WAVE、22日オープン

 米原市宇賀野の神明浜に22日、今、話題の水上スポーツやテントサウナなどが楽しめるビーチリゾート「OUMI WAVE(オウミウェーブ)」がオープンする。

 グリーンパーク山東やグランスノー奥伊吹を運営する奥伊吹観光(草野丈太社長)が旧神明キャンプ場を改修し、若者向けにプロデュース。「遊ぶ、くつろぐ、食べる」をコンセプトに目前の琵琶湖と大自然を感じながら、非日常空間を体験できる。

 遠浅で松林に囲まれた湖岸約100㍍の砂浜をきれいに整備し、屋根付きのウッドデッキや木製ベンチ、バーベキュースペースなどがあるシェードテラスを設けた。

 ご当地グルメやB級グルメ、カフェメニューや本格バーガーなどが味わえるキッチンカーを配置。人気のテントサウナやパドルを漕いで湖面を進むボード「SUP(スタンドアップパドルボード)」、カヤックなどが楽しめる。

 同社は旧神明キャンプ場を管理していた地元老人会から「若者向けの施設を」という要望を受け、今までに無い新スタイルの水泳場を企画。地元との「共存共栄」を基本に掲げており、「ここまで若者向けに特化したビーチリゾートは県内ではないのでは」(同社)と話している。

 営業は午前10時から日没、9月26日(遊泳は8月31日)まで。入場料は大人500円、子ども300円。駐車料、施設利用料、各種持込料は別。問い合わせはグリーンパーク山東℡(55)3751へ。

 

 

2021年7月14日

カフェ&卓球&サロン

納屋改修し、地域交流の場「笑福」

 米原市小田に卓球などが楽しめるカフェ「テキナハウス」ができ、人々の交流の場として賑わっている。

 元市役所職員のオーナー・竹腰裕紀さん(66)は昨年、コロナ禍で運動不足となっている人たちのために空いていた築50年以上の農業倉庫を卓球場にしようと考えた。

 譲り受けた卓球台2台並べ、内外装をセルフリノベーションしたところ、子どもから大人までが利用するようになった。高齢者支援をより充実させようと、お茶の間サロンを開設。現役時代からの夢だったカフェにするため、厨房を設けた。

 伊吹山が目前に見える木造平屋のカフェは今年1月オープン。解体後の旧柏原小学校体育館の木組みを流用しており、落ちついた雰囲気。広い客間は自由にレイアウトができ、絵画などを展示できるギャラリーやライブハウスとしても活用できる。

 カフェ自慢のメニューは海外経験豊かな地元の料理人から教わったインド・パキスタン仕込みの本格カレー。スパイシーで後から来る辛さが病みつきになる、と評判だという。

 竹腰さんは「時にはカフェ、時にはピンポンハウス、時にはギャラリーと『〜的な』いろんなことがやりたかった。地域の人に支えられながら、地域の人に笑顔をプレゼントしたい」と話している。

鈴木さんの昆虫展 出雲さんのレジンも

 「笑福」で25日まで、地元の住職・鈴木清見さん(64)の昆虫展が開かれている。

 鈴木さんは子どもの頃から虫が好きで、高校時代には伊吹山の昆虫をレポートにまとめ、蝶や蛾を研究する「日本学会」に入会。1985年、学会の一員として18日間、南米ペルーに赴き、1000匹を採集した。

 昆虫展ではペルーの源流域で採集した色鮮やかな蝶や蛾をはじめ、子どもに人気のアルキデスヒラクワガタやアトラスオオカブトなど約1500点の標本を展示している。

 鈴木さんは「自分の身の周りにどれだけ命があるか、知ってほしい」と話している。このほか、レジン作家の出雲滋子さんの作品展も開催。昆虫をモチーフにしたレジン、プラバン約50点を展示販売している。

 営業時間は午前10時から午後4時、会期中は無休。問い合わせは笑福℡090(5004)8586へ。

2021年7月13日

メロンの出荷、販売開始!

作ったら売れる、小谷城メロン スマートIC農場は14日から収穫

 梅雨明け間近の長浜市内の農場で、メロンの出荷、販売が始まる。

 小谷城スマートインターチェンジ栽培実験農場で栽培している「(仮称)小谷城メロン」はあす14日から収穫を開始。市内の道の駅などで販売される。

 農場では今シーズン、ビニールハウス計3棟、約60㌃で、緑の果肉のアールスミラノ春Ⅱを1160本栽培。700〜800個の出荷を予定している。

 栽培法として発泡スチロールに土を入れ、水やりや液肥を自動的にする装置を導入。ミツバチによる自然交配などをしている。13日には近くの小谷小3年生12人が社会科の一環として、農場を訪問。湖国農産の脇坂良平農場長からメロンの育て方や流通などを学んだ。

 脇坂さんは高級マスクメロンを栽培する理由として「消費者ニーズが多く、作ったら確実に売れる」と説明。市農林政策課の星野美音さんは「メロンが終わった後もキャベツやミニトマト、キュウリなどを栽培するため、畑が空っぽにならない」と話した。

 この後、児童たちはメロンの葉や果実にふれ、試食。松橋花穏さんは「かなり甘い。買って食べてみたい」と話していた。

 なお、収穫されたメロンは市内の道の駅や産直施設、コープなどで販売される。

 

戦っている農家の結晶 たかつきメロン、16日から発売

 夏の味覚「たかつきメロン」の販売が16日から、高月町高月の農産物販売所「ゆめまる館」で始まる。

 販売する緑色の果肉、アールス系2種のメロンは上品でさっぱりとした甘みが特徴。今年は大きさ、甘さとも平年並み。

 栽培しているJA北びわこ高月施設園芸部会の部員は高齢化などで山口哲生さん(52)と横川雄一さん(47)の2人だけになってしまったが、昨年4軒の農家が栽培していた2000平方㍍、7棟のビニールハウスを維持。前年比106%、2540個の出荷を予定している。

 栽培歴7年の山口さんは三ツ矢町からの「通い農家」。経験と実績を頼りに、玉を大きくしたり、きれいな網目を出すため、高温のビニールハウスの中で連日、奮闘しており「メロンは戦っている農家の結晶」「手間ひまかけて、栽培しているから自信がある」と語っている。

 毎年、1週間ほどで完売する人気ぶり。今シーズンはより多くの人に味わってもらおうと、予約販売を中止。店内の混雑を避けながら、対面販売のみとする。

 1個入り2000円〜2200円、2個入り3800〜4100円。宅配可。午前9時半から午後4時まで。無休。なくなり次第終了。問い合わせはゆめまる館℡(85)6033へ。

2021年7月8日

どうなる?お産 ⑭-⑮

⑭NZお産体験「LMCは頼もしい存在」

 リスクや出産場所に関係なく、産前・出産・産後を通して同じ専門家からのケアを受けられるニュージーランド(NZ)のLMC制度。昨年、その制度を利用して出産した知人に体験談を聞いた。

 長浜市出身の愛さん(35)は、2017年4月にNZに移住。19年3月ごろに、かかりつけの家庭医で検査を受けて妊娠が確定した。その際、医師から「助産師を探してね」と言われ、自然に助産師を選ぶことになったという。

 愛さんは助産師を探すために「Find Your Midwife」というサイトを利用した。このサイトでは、自分の暮らす地域で活動する「midwife」(助産師)の経歴や言語、空いているスケジュール、選べる出産場所などを確認することができる。日本と同じように口コミや知人の紹介で選ぶ人が多いという。

 しかし、愛さんは出産予定日が年末に近かったため休暇を取る助産師が多く、担当助産師を見つけるのに大変苦労した。10人以上に連絡を取り、スケジュールの空いていた中国人の助産師に決めた。妊娠発覚から5、6週間が経ち、決まるまではとても心配したという。愛さんは「クリスマスやイースターホリデー付近は助産師を見つけるのが大変。選んだ後に相性が合わない場合担当を変更することはできるが、出産時期に近づくほど助産師を見つけるのは難しくなると思う」と話す。

 妊婦健診は妊娠中期までは月1回、36週以降は週1回、バースケア(助産師主導の出産施設)の健診スペースで受けた。内容は尿検査や体重、腹囲、胎児の心音のチェックなどで約30分。健診の度に気になることを話し、アドバイスを受けることができて安心した。また、愛さんはLMCに「自然なお産がしたい」とバースプランを事前に伝え、助産師からも「へその緒を夫に切ってもらうか」などいくつかのチェックリストを渡されて希望を確認しあったという。

 出産場所は、高齢初産が気になり病院を選んだ。陣痛が始まり入院するとLMCが駆けつけ、病院の産科医と勤務助産師も立ち合ってお産が始まった。陣痛の間は自由に動くことができ、産む体制も選べる。陣痛から26時間が経過し、病院の助産師が「このままでは帝王切開」と告げた際に、LMCが「あなたは帝王切開しなくても産めるはず!大丈夫!」と手を握って励まし続けてくれたという。

 結局、35時間かかって無事に経腟分娩が叶った。愛さんは「LMCの存在がなければ、病院側の帝王切開の進言を拒めなかった。LMCが間に入り、私の希望を尊重してくれたのは、それまで築いてきた信頼関係があったからこそだと感じた」。

 その後も1カ月間、LMCは愛さんの自宅を訪問し、親身に相談に乗ってくれた。愛さんにとってLMCは「医学的にも精神的にも支えてもらえる頼もしい存在。もし2人目が出来たらぜひ同じ助産師にお願いしたい」と語った。

愛さんと赤ちゃんの介助をしたLMC助産師=愛さん提供

(7月2日掲載)

  ⑮助産師主導のお産の 安全性のエビデンス

 産前出産産後を通して、同じ専門家から継続的なケアを受けられるLMC制度。その効果は、産後うつや育児不安の予防だけではないという。

 世界保健機関(WHO)は2018年2月、22年ぶりに正常出産ガイドラインを改定した。56項目のうち、分娩全体にわたって推奨される4項目のケアの一つとして「助産師主導の継続ケア」が挙げられている。日本語版翻訳に携わったドーリング景子さん(京都大大学院医学研究科助教、助産師)によれば、ガイドラインは世界の臨床研究を系統的にまとめる最新のコクランレビューが明らかにしたエビデンスなどに基づいて定められているという。

 そのうち、オーストラリア、カナダ、アイルランド、英国における1万7674人の女性を対象とした15件の研究をまとめたレビューによれば、助産師主導の継続ケアを受けた産婦は他のケアと比べて、流産が19%、出産前後の赤ちゃんの死亡が16%、早産が24%減少していたことが分かった。また、帝王切開の割合に有意な差は無く、むしろ会陰切開の割合、吸引分娩・鉗子分娩の割合が減り、自然な経腟分娩が増えることが示された。助産師主導のケアが、他のケアに劣るという結果は特になかった。また、他のケアに比べ費用効果が高いことを明らかにした研究もある。

 ドーリングさんは「すでに医療の発達している国においても、これだけの効果が出るということが分かった。助産師による継続ケアは母子の安全や命をこれまで以上に守ることができる」と説く。

 私はこのエビデンスを示されて、天地がひっくり返る思いだった。これまで正直、助産師主導のお産は「安全性が低く危ない」とどこかで思っていた。その根拠として良く見聞きしたひとつが「戦後、自宅分娩から施設分娩へと体制が変化したことで妊産婦、周産期死亡率が劇的に改善した」という定説だ。

 そこで、人口動態統計を記録に残る1899年からの妊産婦死亡率を表にしてみて、驚いた。死亡率は戦前のずっと前、明治時代から下がり続けていた。1868年に出産介助者を定めた「産婆取締規則」が交付され、全国各地に産婆学校が設けられたことが貢献しているという(2015=中山まきこ、同志社女子大)。また、死亡率の低下は施設化のみならず、社会におけるインフラの整備、栄養状態の向上、健康教育への取り組みなど環境因子の改善によるところが大きいという研究もある(2002=マースデン・ワーグナー、元WHO母子保健局長)。周産期死亡率の統計からも、病院出産と周産期死亡率の低下に相関関係は見られなかった(1995=松岡悦子、旭川医科大)。

 だが当然ながら、病院は絶対に必要だ。ハイリスクのケースに対処できるのは医師だけであり、すべての出産が助産師だけで可能なわけではない。リスクの見極めが的確にされ、病院と助産師の連携が取れる環境がしっかりと整うなら、助産師の継続ケアを受けた分娩も不安ではない、と私は思った。

堀江昌史

(7月8日掲載)

2021年7月7日

入場無料継続へ活動資金募る

長浜プロレスがクラウドファンディング 返礼品はレスラーの個人レッスンなど

 湖北地域を舞台に無料でプロレス興行を行っている団体「長浜プロレス」はクラウドファンディングで活動資金を募っている。今後も、入場無料の興行を続けるためで、寄付者には同団体を代表するレスラー、エル・ヒキヤマによる個人レッスンなどユニークな返礼品を用意している。

 長浜プロレスは、プロレスを通じて長浜の街と曳山まつりを盛り上げようと、2019年に市民有志が立ち上げたご当地プロレス団体。同年秋の旗揚げ大会を終え、20年からは興行を重ねて知名度アップを図る予定だったが、新型コロナの影響で予定されていた公演がすべて中止に。それでもメンバーは地道にトレーニングを続け、昨年11月に旗揚げ1周年興行を行って再始動ののろしを上げた。

 長浜プロレスの大会は多くの市民にプロレスの魅力を伝えようと入場料を無料とし、Tシャツなどのグッズ販売で活動資金をまかなっているが、リングの修繕費や大会運営費、米原市内に設けた道場の設備投資、レスラーのマスクやコスチュームなど費用の捻出が課題となっている。

 コロナ禍でイベントが次々と中止となり、「商店街や地域の施設に元気がまったくない。自分の大好きな長浜が変わってしまっているのを黙って見ていられない」と語るのはエル・ヒキヤマ。「今こそプロレスの精神で、『何度でも立ち上がる』を体現し、プロレスを通じて地域を再生する」と意気込み、市民に協力を呼びかけている。

 寄付金額の目標は150万円。金額に応じてステッカー、Tシャツ、マスクをプレゼントし、企業向けにはリングの鉄柱への広告掲載がある。また、エル・ヒキヤマから筋トレやプロレスの個人指導を受けられる権利もある。詳細はクラウドファンディングの「キャンプファイヤー」(https://bit.ly/36BdR8O)で。

2021年7月2日

古民家で地域の活性化は?

余呉で「お知恵拝借」意見交換会

 「古い空き家を改修したが、どうやって活用、展開してゆけば?」—古民家の有効活用を参加者に考えてもらうというユニークなセミナーが1日、余呉町上丹生の「城楽邸」で開かれ、参加者が古民家と地域資源を生かしたまちおこしについて意見交換した。

 会場となった「城楽邸」はオーナーの城楽直さん(64)の生家で、130年前に建てられた。10年前から空き家となり、4年前の台風で屋根が損壊したことを機に「地域の活性化に役立てたい」とリフォームを決意。典型的な余呉型古民家で、骨格部分の太い梁や土間など、昔の佇まいを残しながら、時代に合わせた内外装や水廻りに改修。農家民宿をしようと考えた。

 しかし、城楽さんは民泊経営のノウハウを持っておらず、地域特性化に取り組む「丹生の里暮らし協議会」に相談。地域の人たちや有識者の知恵を「拝借」することに。

 セミナーでは米原市大久保で田舎体験民宿「大門坂」、そば屋「久次郎」などを経営している谷口隆一さんから体験談を聞いた上、参加者22人が意見交換した。

 谷口さんは伊吹大根やヨモギなど地域素材を活用し、特産品を生産。インターネットやマスコミによる情報発信などにより、ファンを獲得していることを説明。「途中でやめることは失敗。自分が好きなことを始めたのだから、信念を貫き、地域に愛着を持って、継続することが大切」などとアドバイスした。

 参加者からは「余呉ではシソやショウガ、丹生ごぼう、アユ、茶わん祭りなどがあり、新たな工夫、仕掛けを作れば」「コロナ禍で田舎が見直されている。余呉の素晴らしさを再認識し、おもてなしができるようにすれば」「高齢化率0%の新集落を作れば、ニュースとなり、人を呼び込むことができる」などの意見が出ていた。

2021年6月29日

長浜のセイキン醤油 海を越え

ベルギーで評判  3回目の出荷

 創業179年の清金(せいきん)醤油店(八幡東町)の醤油が昨年11月以降、ベルギーに輸出され、日本の調味料として評判を呼んでいる。現地のスーパーでは在庫切れの状態で、きのう28日には3回目となる出荷を行った。

 清金醤油店は天保13年の創業で、地元では「セイキンさん」として親しまれている。店内には代々使用してきた木桶が並び、昔ながらの「セイキン醤油」をはじめ、長浜産の大豆と小麦で仕込んだ「湖北のめぐみ」などを作っている。家庭料理を作る機会の減少、減塩志向、調味料の多様化などを受けて、国内の醤油消費量が減少する中、伝統の味を守ってきた。

 そんな長浜産の醤油がなぜ、遠く離れたベルギーの地へ輸出されることになったのか。縁となったのが6代目・清水金幸さん(61)の長男・金洋さん(31)。金洋さんが以前勤めていた自動車部品メーカーで同僚だったベルギー人のマース・アナベルさん(36)がベルギーに帰国後、人口1万人ほどの地方の街ミューレベーケで日本の茶と調味料を扱うWEBショップ「kaori」を創業。それを知った金洋さんが、実家が醤油店であることを伝えたところ、「清金の醤油が欲しい」と話が進んだ。

 創業以来、海外への輸出は初めて。金幸さんは「何も分からないので、ジェトロ(日本貿易機構)に相談したりした。一番、困ったのは言葉。ベルギーでは、オランダ語とフランス語を使っていますが、どちらもまったく分かりません」と振り返る。

 ベルギー国内で受け入れられやすいように容器のデザインを変更し、醤油瓶は陶器をイメージした白いガラス瓶に。「セイキン醤油」などの日本語をそのままに、オランダ語とフランス語で商品名を併記した。

 昨年11月に1㍑入りと150㍉㍑入りの計500本を試験的に輸出したところ好評で、今年2月には倍となる1000本余りを出荷した。ベルギーでは寿司などの日本食文化が定着し、醤油は日本食だけでなく家庭料理の味付けにも浸透しつつあるという。

 また、今年1月、アナベルさんのWEBショップが高品質の日本食材を仕入れているとして、現地の新聞で取り上げられ、その時、アナベルさんが手に持って写真に写ったのも、セイキン醤油だった。現地のスーパーではセイキン醤油が品切れとなり入荷の催促を受けている状態で、きのう28日には1700本余りを出荷した。

 金幸さんは「国内消費が頭打ちする中、醤油業界は輸出に力を入れる方向にある。しかし、うちのような小さな醤油店は輸出のノウハウがなく二の足を踏んでいる。今回、ご縁があって輸出できた。今後も海外に目を向ける必要があるかもしれない」と語っている。

 ベルギー輸出のきっかけを作った金洋さんは兵庫県内で醤油づくりの修業に励んだ後、今年から店を手伝っている。「ベルギーへの輸出をきっかけに、他の国にも醤油が広がれば」と希望を膨らませている。