2019年12月18日

聖火ランナー、湖北から5人

県実行委員会が 内定者53人を発表

 2020年東京オリンピック聖火リレーで県内を走行するランナーのうち、県実行委員会枠のランナーが内定し、17日発表された。湖北地域からは長浜市の女性消防士・杉本夏穂さん(24)ら5人が選ばれた。

 内定者は53人で、滋賀ゆかりの著名人は騎手の武豊さん(50)、ミュージシャンの西川貴教さん(49)、元プロボクサーの山中慎介さん(37)、ファッションモデルのSHIHOさん(43)、元フリースタイルスキー・モーグル選手で冬季五輪に3回連続出場した伊藤みきさん(32)らが選ばれている。また、バレーボールVリーグ女子の東レ・アローズの選手10人も聖火ランナーを務める。

 公募で選ばれた杉本さんは中学生時代の職場体験で消防署を訪れたのを機に救急救命士に憧れ、現在は湖北地域消防本部初の女性消防士として活躍している。聖火ランナーの応募にあたっては自身の生まれた故郷を守るため消防士を志したことなどを記したという。「防火意識の啓発や、救急知識をアピールする良い機会になれば。故郷を火災などから守る気持ちを込め、女性消防士の先駆者としてもしっかり走りたい」と話している。

 このほか、長浜市内からは長浜養護学校3年の福井響さん(18)が車いすで聖火リレーに参加する。

 米原市内からは、元中学校校長で健康運動指導士として活動する高畑律夫さん(70)ら3人が選ばれた。高畑さんは現在、「カイロプラティックらくらく堂」を運営しながら老人会へ健康指導に出向くなど、地域の高齢者の健康づくりをサポートしている。聖火リレーでは「私が走ることで高齢者や患者を元気づけ、地域の人の健康意識を高めるきっかけになれば」と話している。

 このほか、米原市内からは元県議会議長で県ホッケー協会会長の辻村克さん(79)、長浜養護学校3年の吉川葵さん(18)が選ばれている。

 

県内の聖火リレー 5月28、29日

 県内の聖火リレーは5月28、29日に行われる。28日はマキノピックランド(高島市)から出発し、県南部を中心に各市町をリレーした後、大津港業務用地(大津市)を目指す。29日は水口スポーツの森陸上競技場(甲賀市)を出発し、県中部・東北部の各市町を巡り、豊公園(長浜市)をゴールとする。高島市のメタセコイア並木、時代劇の撮影場所としてもよく使われる近江八幡市の八幡堀付近、国宝の天守をはじめ数々の重要文化財が現存する彦根市の彦根城など、それぞれの観光名所などを盛り込んでいる。

 米原市内は米原駅西口から中多良南交差点までの1・5㌔、長浜市内は長浜水道企業団から豊公園までの1・8㌔。どのランナーがどこを走るのかは決まっていない。

2019年12月17日

伊香高生が地元経営者・若者から学ぶ

湖北の宝、仕事に生かし

 伊香高校で17日、地元の経営者や若者から地域の良さについて学ぶ授業「長浜人に学ぼう」があり、2年生94人が今後の進路に役立てた。

 授業では地元企業の人事担当者や同校OB、長浜市地域おこし協力隊の元隊員ら15組が講師となり、「長浜の良さ」「経営内容」「地域での取り組み」「就職や進学に向けてのアドバイス」などを語り、生徒たちは5〜8人のグループに分かれ、3組の社会人から話を聞いた。

 ウッディパル余呉の運営、婚活、コンサートなど、さまざまな事業を展開しているロハス長浜・常務の前川和彦さん(47)は10年前、「賤ヶ岳や鶏足寺など地域の宝がいっぱいある」「あるものを使おう」と地域資源を生かした同社を設立した経緯を説明。「地域に愛着がないから若者は都会に出る。私たちは地元に住んでもらえるよう、仕事作りをしている」と述べた。

 また、自分の生き方を考える上で「外(都会)に出る体験も大切。やろうと思う人、気がある人は仕事ができ、上手くなる」とし「チャレンジして、自分が何をしたいか考え、自分自身の役割を果たしながら、チームワークを大切にしてほしい」とエールを送った。

2019年12月16日

日本一のスポーツメーカー目指して

米原出身の長谷川さん、ブランド立ち上げ

 米原市顔戸出身の長谷川直輝さん(25)がスポーツウェアメーカー「NHTH」を立ち上げ、ブランド「New Heights(ニューハイツ)」の商品展開を始めた。16日からJR長浜駅前のえきまちテラス長浜で展示会を開き、「まずは地元にこのブランドを根付かせたい」と話している。

 高校生時代までサッカーに取り組んでいた長谷川さん。ユニフォームなどのスポーツウェアを研究し、中学生時代には「もっとスタイリッシュなスポーツウェアを作りたい」と、早くもスポーツブランドの立ち上げを夢見ていた。高校卒業後は服飾・ファッションの専門学校に進学し、その後、服飾関係の企業でOEM(相手先ブランドによる生産)に携わるなど、ブランドの立ち上げ準備を着実に進めてきた。

 社名「NHTH」は「New Heights. Tall Hopes」の略で、和約は「今よりさらに高みを目指す」。日本一のスポーツウェアメーカーを目指したいとの思いを込めた。

 展示会では、スポーツだけに限らず幅広いシーンでの着用を想定した機能的でシンプルなデザインにこだわったジャケットやカバンなど12品番を紹介している。「イヤーマフジャケット」は保温性を確保しながらも、ダウンのように着ぶくれしないデザインで、襟の部分を立てればイヤーマフのように耳や首筋を覆え、どんな顔の輪郭にもフィットするように試行錯誤したアイデア商品。「帆布ワークジャケット」は特産品の高島帆布を使った丈夫な作り。ポケットも6カ所に設け、「どんなハードな現場でも使える」と話している。

 長谷川さんを支えるのは、今年7月に結婚したばかりの妻の智子さん(24)。大手スポーツメーカーで水着のデザインなどを手掛けた経験があり、今後、水着やインナー、レディースの商品展開も目指す。

 夢の実現への第一歩を踏み出した長谷川さん。「きょうがスタート。これから認知度を上げて日本一のスポーツウェアメーカーを目指します。まずは地元の湖北地域でこのブランドを根付かせたい」と話している。

 えきまちテラスでは22日まで展示会を実施。来年1月15日からは東京・渋谷で展示会を行う。問い合わせはNHTH℡(80)9093へ。

2019年12月10日

酵素で長浜を元気に、近江バジル協会が普及活動

オーガニックバジルと発酵ドリンクを

 地元の人たちを健康にしようと新庄馬場町の近江バジル協会(寺本悦子代表理事)はオーガニックバジルと発酵ドリンクの普及に努めており、成果をあげている。

 多賀町に住む寺本さんは7年前、家族の健康を見直そうと、体に良いとされる酵素に着目。長浜バイオ大学の教授の指導で薬の効果がある山野草について学習。活動する中で、バジルに出会った。

 バジルはビタミンやミネラルなどを豊富に含んでおり、体調管理に最適な植物。イタリア料理には欠かせないハーブで、寺本さんらは3年前、バジルの良さを広めようと長浜を拠点に栽培しようと考えた。

 しかし、寺本さんたちには農業経験がなく、同大学の紹介で、長浜農業高校の元教諭・福永善吾さんの指導により湖北町小今の畑でバジル栽培ができるようになった。有機栽培の「近江バジル」は茶や発酵ドリンクに加工し、教室やイベント会場でPR活動をしている。

 

果実、野菜、木の実で。発酵ドリンク90種

 協会ではバジルの普及とともに、果物や野菜、木の実を利用した発酵ドリンク作り教室にも力を入れている。

 発酵に必要な酵素は人間の消化や代謝だけでなく、食品や医療など幅広いジャンルで応用されている。体内で働き続けている酵素は殺菌作用があり、有害な物質を分解、活動のエネルギー源を作る。

 寺本さんはこれらの作用に着目し、会員を対象にした教室や発酵ドリンク、バジルを使った料理の試食会を定期的に開いている。現在、ドリンクはリンゴ、パイナップル、生姜、トマト、マタタビ、アケビ、山ブドウ、ザクロなど約80〜90種。

 素材と同量の砂糖(てん菜)に少量のミネラルを加え、ブレンドし、常温で2カ月ほど漬け込むとできあがり。ヨーグルトにかけたり、サラダのドレッシングとして利用できるほか、炭酸水やウイスキーで割って飲んでもおいしいといい、会員からは「元気になってゲートボールや老人会に行けるようになった」「お腹の調子が良くなった」などの声も寄せられている。

 2年前、会員は150人だったが、現在は約300人。寺本さんは「毎日が勉強。皆さんと一緒に私たちも楽しい思いをしている。バジルや酵素で長浜の人たちが元気になれば」と話している。

 協会の会費は無料だが、教室参加には材料費(一式3800円)が必要。問い合わせは寺本さん℡080(3716)5257へ。

2019年12月9日

ちびっ子力士が熱戦

長浜市相撲連盟が西黒田で大会

 幼児から小学生までのちびっ子力士が参加する長浜市長杯・長浜市相撲連盟会長杯(同連盟主催)が8日、西黒田まちづくりセンターで開かれた。

 2024年の国民スポーツ大会で長浜市が相撲競技の会場となることから、相撲競技人口を増やして、大会に向けて機運を高めるのが大会の目的。

 4回目を迎える今年は65人が出場し、リーグ戦、トーナメント戦で熱戦を繰り広げた。会場いっぱいに保護者や地域住民が集まり、子どもたちの取り組みを応援。土俵際で押し合いでは「頑張れ」などと大きな声援が飛んでいた。結果は次の通り。

 【年中児】①北川廉(とらひめ認定こども園)②今村太晴(同)③宇津野来幸(長浜南幼稚園)【年長児】①浅見昴(湖北幼稚園)②高木渉(南郷里幼稚園)③此和泰都(しらやま保育園)【小学1年】①馬渕稀吏(びわ北)②中川天寧(南郷里)③辻聡太(同)【2年】①北村隼人(速水)②平津勇剛(長浜北)③此和侑志(南郷里)【3年】①北村透真(速水)②山田松太郎(神照)③中川詠太(長浜南)【4年】①清水蒼生(長浜南)②川上大知(長浜)③馬渕廉悠(びわ北)【5年】①増谷颯人(長浜)②千田詠斗(湯田)③牧野光希(長浜)【6年】①北村金太郎(湯田)②大多和紀香(神照)③武田琉斗(長浜南)。

2019年12月7日

ながはまコミュニティカレッジ、開幕

市民が先生 、趣味生かし。ダンス、DIY、歴史講座など多彩に

 市民が趣味や特技、知識を生かして「先生」を務める「ながはまコミュニティカレッジ〜学びでつながるウィンターフェス」が7日、さざなみタウンの文化福祉プラザで始まった。

 学びを通して楽しみながら地域に関心や繋がりを持ってもらおうと、市民有志による実行委員会、長浜市、ながはま市民協働センターが初めて企画した。

 施設内の会議室や音楽室、工作室、和室、多目的ホールなど10室を教室に見立て、公募で集まった市民が先生となって授業を行う取り組み。

 午前10時の1限目から続々と市民が訪れ、思い思いの授業を受けた。多目的ホールで開かれた「みんなで踊ろう!おしりたんてい」の授業では、人気テレビ番組のダンスを通して子ども達が音楽に合わせて体を動かす楽しさを体験(写真下)。漆喰塗りの授業では左官職人らの指導で親子が漆喰を塗る作業に挑戦し(写真左上)、明智光秀と長浜の関係に迫る授業では歴史愛好家らが専門家の分析に耳を傾けていた(写真右上)。

 また、西浅井を拠点に活動するまちづくりグループがおにぎりと豚汁を振る舞ったり、ピアノとフルートのミニライブが開かれたりもした。

 コミュニティカレッジは8日も開かれ、「お天気質問教室」「クセになる!脱力系仏像めぐり」「ケンダマ教室」「おいしい日本茶の淹れ方体験」など30講座が開かれる。1限目は午前10時から、最終の4限目は午後2時10分から。1コマ50分。希望者は当日会場へ。受講無料(一部で要材料費)。

2019年12月5日

ライオンズクラブ、国際平和ポスターコンテスト

川村紗季子さんら入賞

 長浜ライオンズクラブが湖北地域の小中学生から募集した国際平和ポスターコンテストの表彰式が4日、北ビワコホテルグラツィエで開かれた。

 コンテストは子ども達に世界平和を考えてもらおうと全世界のライオンズクラブを通して行われている。世界共通のコンテストであることから文字や数字の使用を禁じ、絵画だけで平和を訴えるが特徴。

 この日は長浜クラブ管内の入賞者10人の表彰式が行われた。最優秀賞に輝いた川村紗季子さん(長浜西中1年)の作品は335C地区(京都・滋賀・奈良エリア)7Rリジョン・チェアパーソン賞にも輝いた。五輪の聖火や人と動物が仲良くしている様子を描き、川村さんは「世界がもっともっと平和になりますようにという思いを、世界が繋がるオリンピックをもとに描きました」と話している。

 入賞、入選各10点は9日から24日まで長浜信用金庫本店ロビーで展示する。

 このほかの入賞者は次の皆さん。

 【会長賞】本田実夢(米原中2)【副会長賞】本田苺美(県立河瀬中1)【幹事賞】上羽礼皇(長浜小6)【広報委員長賞】松宮愛純(長浜小6)【優秀賞】平山志菜(長浜小6)、出路悠羽(びわ中2)、平野心晴(長浜北中1)、中井真緒(同)、山田あすか(同)。

2019年12月4日

「生木のスプーンいかが? 」

佐々木文具店で展示と手作り体験

 米原市春照の佐々木文具店は9日からの毎週月、火曜、生木の手づくりスプーンの展示販売をする。

 同市甲津原で生木専門の木工所「スーパー生木ラボ」を営む鈴木孝平さん(30)は2年前、地域おこし協力隊として京都市から移住。地元の山に作業道をつけるなど、自伐型林業に取り組んでいた。

 道を切り開く上で不要となった広葉樹の有効活用や雪深く山に入れない冬の仕事として1年前から、欧米などで流行している「グリーンウッドワーク」をするようになった。

 グリーンウッドワークとは生木の加工。材料が柔らかいため、削りやすく電動工具などが不要で、小ぶりの斧やナイフがあれば女性でもでき、個性豊かなものづくりが楽しめる。

 材料は身近にある桜や柿、ユズやクルミ、ナラなど。丸太を割って、斧で荒削りし、専用のフックナイフなどで丸く削る。ペーパーで仕上げ、クルミオイルやエゴマ油などでコーティングする人もいるが、鈴木さんの場合は木の色味を大切にしており、これらの加工は施さない。

 鈴木さんは「脱サラで林業を始め、グリーンウッドワークも我流。いずれもゼロからのスタート。家の中で落ちついてできる作業。数をこなせば誰でもうまくなる」と話している。

 展示は9、10、16、17、18、23、24日の午前11時から午後4時。スプーン、器など約25点を並べる。ワークショップは18日午前10時から。効率的な削り方をアドバイスする。参加費4000円(昼食、材料、道具使用料込み)。問い合わせは佐々木文具店℡080(1506)1580へ。

2019年12月2日

産業文化交流拠点「さざなみタウン」竣工

まちづくりの新拠点が誕生

 長浜市と長浜商工会議所などが旧市役所跡地で整備を進めていた産業文化交流拠点施設「さざなみタウン」で1日竣工式が行われ、テープカットなどで完成を祝った。

 施設は図書館やまちづくりセンターなどが入る「ながはま文化福祉プラザ」と、長浜商工会議所会館・長浜ビジネスサポートセンターからなる。

 長浜図書館、長浜まちづくりセンター(旧長浜公民館)、長浜商工会議所の各施設が老朽化し建て替えが迫られていたことから、旧市役所本庁跡地を活用して複合施設の整備を進めてきた。

 文化福祉プラザは鉄骨造3階建て延べ5350平方㍍で、図書館、まちづくりセンター、市民協働センター、地域福祉センターなどの機能が入っている。長浜商議所会館と長浜ビジネスサポートセンターは鉄骨造2階建て1419平方㍍。

 竣工式には市や商議所の関係者をはじめ、上野賢一郎衆院議員、嘉田由紀子参院議員ら来賓を含め約370人が出席。藤井勇治市長は「中心市街地の東の核として、新たな人材の育成、賑わいの創出、市民生活や地域経済の活力を高めるものとして全国から注目される施設」「今後、この施設で多様な人々が集い、出会い、交流する中で、新たなまちづくりが始まるきっかけとなれば」と式辞を述べた。

 長浜商工会議所の大塚敬一郎会頭は「長浜に子や孫が帰って来たいと思えるようなまちにするため、これから長浜商工会議所と長浜ビジネスサポート協議会が一体となって進んでいきたい。今日はその出発点」などとあいさつし、西邑定幸議長は「市民が互いに刺激し合い、長浜スタイルの産業・文化を創造・発信し、新たなまちづくりが展開される拠点となるよう大きく期待している」と語った。

 式典後はテープカットを行い、オープンを祝った。

2019年11月30日

ながはま文化福祉プラザ 12月1日オープン

長浜図書館 蔵書30万冊

 長浜市や長浜商工会議所などが旧長浜市役所跡地で建設を進めていた産業文化交流拠点施設「さざなみタウン」が12月1日オープンする。

 跡地を賑わいの拠点とするために6年前からプロジェクトをスタート。9187平方㍍に、図書館、長浜まちづくりセンター、市民協働センター、地域福祉センターなどからなる「ながはま文化福祉プラザ」と、長浜商工会議所・長浜ビジネスサポートセンターを整備した。

 文化福祉プラザは鉄骨造3階建て延べ5140平方㍍。コンセプトは「人・文化・産業を創造する知の拠点」。その核となる長浜図書館は開架18万冊、閉架12万冊の計30万冊の蔵書。幼児や児童向けの「けやきっ子の本棚」、ヤングアダルト世代向けの「YAの本棚」など子ども向けコーナーを充実させている。このほか、「対面朗読室」「サイレントルーム」「おはなしのへや」「ビブリオルーム」「ボランティアルーム」などがある。図書の貸出はICタグを読み込む自動貸出機を導入し、利用者自らがタッチパネルを操作する。また、予約資料受取コーナーも設け、自分で予約本の受け取りと貸出手続きができる。

 まちづくりセンターはコンサートや軽スポーツなどに利用できる多目的ホール、防音の音楽室、音楽演劇活動室、調理室、工作室、和室、会議室などからなる。

 総工費は30億7000万円。設計は久米設計、建築は岐建・材信工務店のJV、機械設備は大崎設備工業(守山市)が電気設備はノセヨが手掛けた。

先生は市民「ながはまコミュニティカレッジ」

 さざなみタウンのオープンを記念して12月7、8日、市民が趣味や特技、知識を生かして講師を務める「ながはまコミュニティカレッジ〜学びでつながるウィンターフェス」が文化福祉プラザで開かれる。

 学びを通して楽しみながら地域に関心や繋がりを持ってもらおうと、市民有志で組織する実行委員会、長浜市、ながはま市民協働センターが主催して初めて企画した。

 「みんながセンセイ、みんながセイト」をキャッチコピーに、公募で集まった市民が先生となって授業を行う。施設内の会議室、音楽室、工作室、和室、多目的ホールなど10室を教室に見立て、授業は1限目(午前10時〜)から4限目(午後2時10分〜)まであり、1コマ50分。

 「あなたも釣れる!エギング講座」「明智光秀は長浜で何をしたか」「コツを知って楽しむスマホカメラ講座」「ドッグトレーナーによる犬語講座」「親子でびっくり!不思議サイエンスマジック」「お天気質問教室」「長浜の歴史的要素と景観形成30年の歩み」「現役司会者が伝授する好感を持たれる話し方」など57講座を開く。

 同センターでは「長浜に楽しい人がたくさんいることを知ってもらうきっかけにして欲しい」と参加を呼びかけている。受講は当日、先着順で受け付ける。受講料は原則無料で、一部、材料代など有料。問い合わせは市民協働センター℡0749(65)6525へ。

2019年11月29日

青岸寺でライトアップ開始

国の名勝庭園、「経画」などイベントも

 米原市米原の青岸寺で29日から、名勝庭園の紅葉ライトアップが始まった。点灯期間中は日本画の展示やコンサートなどが催される。

 寺院は南北朝時代に京極道誉によって創建。焼失により、慶安3年(1650)に再興された曹洞宗の禅寺。庭園は三世・興欣和尚が井伊家の家臣で彦根の玄宮園、楽々園を造園した香取氏に命じて造らせた回遊式枯山水庭園。

 太尾山の石を使った大きな石組みは圧巻。通常、川や池を表現する白砂の代わりに杉苔を用いており、山水画を思わせるような美を表現している。雨が降ると湧き水が流れ、水を張り巡らせる池泉庭園となる二面性を持つ。江戸時代後期の近江を代表する名庭園といわれている。

 婿養子となった永島匡宏さん(34)は4年前まで、住職の傍ら、外に勤めに出ていたが、拝観者にも十分な対応ができず、「住職は寺にいるべき」と、昨年10月、寺の一部をリフォームしてカフェ「」をオープン。訪れる人が茶を楽しみながら、語らえる場を設けた。

 永島さんは素晴らしい庭園をより多くの人に見てもらいたいと、クラウドファンディングを活用し、ライトアップを企画。目標額を上回る資金が集まった。

 

 

 照明の設置にはクラウドファンディングの仲間たちが協力。色鮮やかな紅葉や趣のある雪吊りが妖艶な姿で浮かび上がる。また、建物内の随所に、ほのかな灯りの行灯を灯している。点灯期間中には市内在住の日本画家・西川礼華さんの作品8点を並べた個展、シタール演奏家・南沢靖浩さんやアカペラグループEMUシンガースのコンサート、お経と画を融合させた法要「経画」パフォーマンスを企画している。

 永島さんは「寺離れが進んでおり、このままでは、という危機感を感じた。住職に専念し、地域に根ざした情報を発信できれば」と話している。午後6時から8時半、12月15日まで。拝観料は一般600円(昼間300円)。問い合わせは青岸寺℡0749(52)0463へ。