合唱・器楽15団体 動画を制作し
長浜音楽祭実行委員会は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となった昨秋の音楽祭に代わって、インターネット上に各団体の演奏や歌唱のようすを公開する「リモート音楽祭」を企画。24日から動画共有サイト「ユーチューブ」と、えきまちテラス長浜内のモニターで動画を披露したところ、「演奏者の表情が良くわかる」「工夫を凝らした動画が面白い」と好評だ。
長浜音楽祭は毎年、湖北地域の合唱団や吹奏楽団など約30団体が一堂に集い、日ごろの練習の成果を発表している。2020年は11月14、15日に長浜文芸会館で開催する予定だったが、出演予定団体がコロナ禍で満足に練習できず、特に合唱や吹奏楽の団体は飛沫感染のリスクがあるとして活動自体を休止していたところもあり、従来のステージ発表型の音楽祭を中止。実行委員会では単に中止するのではなく、今後も継続して開催するために違う手法を模索し、動画制作に行き着いた。
11、12月に市民交流センターで各団体の演奏の様子を撮影したほか、独自に撮影・編集した動画を持ち込む団体も。参加は15団体と例年に比べ半減したものの、替え歌でコロナ禍の克服を願ったり、県内各地を巡って撮影したりと、リモートならではの工夫を凝らした演出が見どころともなっている。
動画は3つに分けて、それぞれ25分程度に編集している。長浜市民コーラスがえきまちテラスで開いたコンサートで披露した「宙船」で始まり、神照ヴィーナスエコーは市民交流センターで「やさしさに包まれたなら」などを歌い上げた。VOCEはバイオ亭長浜(奥村忠一さん)の「証城寺の狸囃子」の替え歌を、身振りを交えて歌い上げ、「負けるな負けるなコロナに負けるな マスクだ手洗いだソーシャルディスタンス」とメッセージを込めた。
歌声サークル「みんぐる」は「陽気に行こう」を歌い、「喜びの朝もある 涙の夜もある 長い人生ならさあ陽気に行こう 陽気に行こうどんな時でも 陽気に行こう」と、コロナ禍の閉塞感を吹き飛ばそうとのエールがにじむ。
よし笛アンサンブルマイレイカは昨年、サークル結成から10周年を迎えたのを記念して「琵琶湖周航の歌」の歌碑がある県内7カ所を巡って演奏したようすを動画で配信している。
実行委員会事務局の長浜文化スポーツ振興事業団は「コロナに負けないとの意気込みが込められている。各団体の思いのこもった演奏を楽しんでください」と呼びかけている。
動画は http://www.biwa.ne.jp/~bunspo/ongakusai/remote-ongakusai.htmlで視聴できる。