アルプホルンを自作、演奏

内保町の笹尾さん、岐阜まで通い

 内保町の笹尾朗さん(57)はアルプホルンに魅了され、岐阜県美濃加茂市の愛好家団体に入り、楽器の自作、演奏を楽しんでいる。

 オーケストラなどでホルンを担当していた笹尾さんは動画投稿サイト・ユーチューブでアルプホルンの「素朴な音」に惚れ、楽器を自作している演奏団体があることを知り、2013年、「みのかもアルプホルンクラブ」(渡辺寿一会長)に入会した。

 伝統楽器のアルプホルンはスイスなどで牛や羊を呼ぶために使われた。長い円すい形で先端が牛の角のように曲がっており、長さは3・4㍍もある。

 同クラブでは森林保全のため、地元、東濃地区のヒノキの間伐材を活用し、楽器を製作している。笹尾さんは週末、岐阜の工房まで通い、専用工具や手作業により約3カ月半かけ、アルプホルンを完成させた。

 楽器にはマウスピースが取り付けてあるだけで、指で押さえるボタンや穴がなく、吹き方により音階を調整する。笹尾さんは仲間12人と岐阜県を中心に演奏活動をしていたが、コロナ禍で活動を休止。23日の「伊吹山ユウスゲまつり」で1年半ぶりに演奏を披露した。

 笹尾さんは「長浜も周囲が森林に囲まれている。楽器の製作や演奏できる環境が整い、仲間ができれば嬉しい」とアルプホルンの普及を呼びかけていた。

掲載日: 2021年07月28日