連休、長浜市街地でイベント多彩に
長浜市街地で8、9日、秋の恒例行事「長浜きもの大園遊会」や「長浜火縄銃大会」、「豊公まつり」が開かれた。新型コロナウイルス禍で中止となっていた晴れやかな行事が次々と復活し、3連休と相まって多くの見物客が訪れた。
長浜きもの大園遊会
市街地を着物姿でそぞろ歩くきもの大園遊会は8日開かれた。和装産業の振興と商店街の活性化を目的に1984年に始まった。台風やコロナ禍で4年ぶりの開催となった今年は、参加資格を従来の振り袖の女性から老若男女に広げ、計624人が参加した。
参加者は商店街でショッピングや食べ歩きを楽しんだり、町家で茶席を体験したりと、優雅な秋の一日を過ごした。写真愛好家も大挙し、女性にポーズをお願いするなどしてレンズを向けていた。また、花魁(おいらん)の練り歩きもあり、モデル役の女性が気さくに記念写真に応じていた。
母親が成人式に着た振り袖で参加した市内の女性(26)は「着物を着ると新鮮な気持ちになります。祖父母に会いに行ったら、綺麗になったねと喜んでもらえました。きょうは黒壁スクエアの散歩を楽しみたい」と話していた。
曳山交替式
市街地では8日、曳山博物館に収蔵する曳山の交替式があった。来年の長浜曳山まつりで子ども歌舞伎を奉納する出番山4基が博物館から引き出され、市街地を巡行して各山組の山蔵に収められた。また、新たに4基が曳山博物館に引き入れられ、揃いの法被姿の若衆らが力を合わせていた。
長浜火縄銃大会
長浜城歴史博物館の前庭では8日、長浜火縄銃大会が行われた。1983年の同博物館の開館を記念して始まり、地元の国友鉄砲研究会や火縄銃文化を受け継ぐ各地の保存会が参加して演武を披露。鉄砲の歴史を今に伝えている。
今年は国友、彦根、堺、西之表市の4団体が参加し、順番に火縄銃や大筒などを発砲。「ドーン」と体に響く轟音とともに白い煙が舞い上がり、見物客はその迫力に圧倒されていた。
豊公まつり
羽柴秀吉らの賤ヶ岳合戦の凱旋行列を再現した豊公まつりは9日開かれ、観光客であふれる市街地を武者行列が練り歩いた。合戦は織田信長の後継をめぐる秀吉と柴田勝家の争いで、これに勝利した秀吉は天下人へと大きく歩みを進めた。同まつりは秀吉や合戦で活躍した加藤清正、福島正則ら「賤ヶ岳七本槍」の武者行列を再現し行われている。
この日は大人と子どもの武者行列が豊国神社と長浜八幡宮を往復。道中、ポーズを決めたり、勝どきの声を上げたりすると、沿道の観光客から拍手が送られていた。