2年ぶり新春賀詞交歓会

長浜商議所「デジタル革命を」

 長浜商工会議所主催の新春賀詞交歓会が5日、北ビワコホテルグラツィエで開かれ、湖北地域の経済、政治、行政関係者ら約200人が年始のあいさつを交わした。

 冒頭、あいさつに立った大塚敬一郎会頭は「昨年の嬉しいニュースは湖北工業が東証2部に上場されたこと」と振り返ったうえで、目下の課題として、日本経済の低迷を取り上げた。米企業のアップルの時価総額が3兆ドル(約345兆円)を超え、電気自動車メーカーのテスラも114兆円で、トヨタ自動車(約34兆円)を大きく上回っていることを例にあげ、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と呼ばれた時代から逆転している現状を指摘。日本の就業者1人当たりの労働生産性がOECD加盟38カ国中28位となっていることも取り上げ「我々は単に生産性を上げるのではなく、根本的に内容を変えないと、勝ち残っていけない」と語った。

 「このままではゆでガエルになる」と危機感を訴え、国の支援を活用したDX(デジタルトランスフォーメンション)を呼びかけ「長浜でデジタル革命を起こし、子や孫が帰ってきたいと思えるまちにしましょう」と語った。

 来賓の上野賢一郎衆院議員は、戦後最大の補正予算を組んで、中小企業支援や労働者の処遇改善に取り組んでいることを紹介し、「長浜は明治の初め、滋賀県で最初に銀行、小学校をつくり、最初に鉄道に民間投資を行った進取の気性に富んだ地域。長浜の経済界が厳しい環境を乗り越え、千里を走る勢いが続くよう皆さんの活躍を期待します」と語った。

 賀詞交歓会は昨年、コロナ禍で中止となっており、開催は2年ぶり。小鑓隆史、嘉田由紀子両参院議員、藤井勇治市長、川島隆二、柴田清行両県議、地元市議らも出席し、年頭のあいさつを交わしていた。

掲載日: 2022年01月05日