湖北初 弥高町に専門クリニック
関節に痛みや腫れが生じ、放っておくと関節変形などを引き起こす「関節リウマチ」。今年4月に弥高町に専門クリニック「リウマチ科みやもと」を開院した宮本茂輝さん(45)は「早期発見と早期治療が欠かせない」と訴え、市民にリウマチに対する正しい理解を呼びかけている。
宮本さんは市立長浜病院や長浜赤十字病院など県内の病院・診療所4カ所のリウマチ科に長年勤務した後、今年4月に独立・開業した。リウマチ専門のクリニックは全国的にも珍しく、県内2例目、湖北地域では初となる。リウマチによる炎症を超音波で確認する「関節エコー」など専門の器具を備えている。
リウマチは関節の内面を覆っている滑膜(かつまく)に炎症が起こる自己免疫疾患で、積極的に治療を行わないと関節が破壊され、変形などを引き起こす。国内で70〜100万人の患者がいるとされ、宮本さんは「決して珍しくない病気だが、正しく理解されていないことから治療が遅れる患者が少なくない」と指摘する。
リウマチは中年以降の女性に多いとされるが、10代や男性も発症する。「初期症状は手の指や手首、足の指がこわばる。朝方に手がこわばっている場合は、リウマチを疑ったほうがよい」と説明する。
関節痛などが発生した場合、まずは整形外科を受診するのが一般的だが、「明確にリウマチと診断するのが難しいケースもあり、十分な治療に繋がっているとはいえない」と指摘する。
リウマチの治療薬については日々進歩しており、早期に発見すれば投薬で進行を抑制することが可能という。「現状では適切な治療を受けていない方も多い。早期発見につながるよう、初期症状を知ってもらいたい」とし、「複数カ所の関節に痛みや腫れがあるなら、リウマチを疑い専門家を頼ってほしい」と呼びかけている。
問い合わせはリウマチ科みやもと℡(53)3887へ。木・日・祝と第2・4土曜は休診。詳細はHP(https://rheumatoid-arthritis-miyamoto.jp/)。