近江牛カレー、沸騰中

欧風食堂ビストロさくらYOGO

 「どこにもない味を」—余呉町下余呉の欧風食堂「ビストロさくらYOGO」(内田喜代美オーナー)は食材にこだわった家庭料理を提供。グルメをうならせている。

 男性のベテランシェフは1970年の大阪万博をきっかけに料理の道に入り、その後、大阪のリーガロイヤルホテル、都ホテルなど一流ホテルで約20年間、腕を磨き、独立。料理店や食品会社などを経営していた。

 しかし、仕事に追われる毎日や都会の雑踏から逃れたいという願望、自給自足の生活と「奥琵琶湖」という響きに憧れ、10年前、内田さんともに余呉に移住。2年前、空き家を改修して同店を開業した。

 木の温もりを感じる店内ではフレンチ出身のシェフが地元の有機栽培、無農薬の野菜や米を使い、ロールキャベツやハンバーグなどの家庭料理を提供。近くの余呉湖を訪れる観光客やリピーターらの人気スポットに。

 メニューでイチオシなのが「近江牛カレー」(1600円)。肉は「トモバラ」の部位を使っており、フォンドボーをベースに隠し味の果物や野菜などを入れ、コリアンダーなど20種のスパイスをブレンド。赤ちゃんを育てるように、愛情を込め、やさしく煮込んだり、寝かしたりして約1週間かけ、熟成させる。

 オーブンで焼いたカレーを陶板皿に盛って出すため、マグマのように表面が「グツグツ」した状態で、熱々。陶板が遠赤外線を発しているので、スパイシーなカレーがまろやかな風味になっている。

 内田さんは「見た目より辛くなく、女性や子どもでも楽しめる。どこにもない味が自慢。ジビエやコース料理もあり、ゆったりくつろいでしてほしい」と話している。営業は午前10時から午後3時、金土日と祝日。問い合わせは同店℡(50)4134へ。

掲載日: 2021年03月02日