Bookcafeすくらむ 廃野菜をエコ利用、脱プラスチック
木之本の女性グループ「ブックカフェすくらむ」(藤谷法子代表・11人)は廃野菜で染色したエコな「自然染めミツロウラップ」を開発。10月1日から販売を開始する。
グループは5年前、食と本で人をつなぐまちづくりを展開しようと、地元の古民家を改修し、飲食スペースを開設。週末や祝日、コミュニティの場としてカフェや本に関するイベントなどを開いてきたが、コロナ禍による緊急事態宣言で活動の休止を余儀なくされた。
長い休業の間、主婦目線で食にまつわる新たな活動を模索。エコな観点から、ごみ減量化と脱プラスチックを兼ねたミツロウラップの開発を思いついた。
ミツロウラップは100%コットンの布を野菜くずの煮汁で染色し、蜜蝋(みつろう)を染み込ませたもの。ミツバチが作る天然のワックス蜜蝋には抗菌・防カビ効果があり、鮮度を保ちながら、食品などを包むことが可能。水洗いして繰り返し使えるので、環境にも優しい。
メンバーたちは調理の際に出たタマネギやニンジン、栗の皮などで染め、通販で取り寄せた蜜蝋をアイロンで溶かして、布に染み込ませる作業を各自で分担。試行錯誤の末、最も使い勝手の良い15㌢〜31㌢角の3サイズで自然な風合いの6色のミツロウラップを完成させた。
ミツロウラップは手の温かみで固まる性質があり、容器のフタ代わりになるほか、蜜蝋がハンドクリームのように手に保湿感を与えるメリットも。ただ、熱に弱く65℃で溶けるため、電子レンジでは使用できない。
藤谷代表は「マイクロプラスチックによる環境汚染が世界的に問題になっている。これは脱プラスチックで土に還るエコなラップ。ごみ削減に貢献したい」と話している。
自然染めミツロウラップはLOCO(えきまちテラス長浜)、ふれあいステーションおかん(木ノ本駅)で販売。1枚350円から。