メーカーから受注「増産体制」を応援
新型コロナウイルスの感染拡大によるマスク需要の高まりと製造設備の増設を受け、機械メーカー「湖北精工」(東上坂町)では、関連機械の製造に追われている。
1942年創業の湖北精工は様々なメーカーの製造ライン・設備をオーダーメイドで設計から組立まで一貫して生産し、カップ麺やヨーグルトの容器などに絵や文字を印刷する曲面印刷機の製造では国内トップのシェアを誇っている。
東上坂町の本社では8棟からなる組立工場で多彩な機械を製造している。同社を支えるのは様々な技能を持つ職人。国家試験「技能検定」1級の資格を持つ従業員がおり、「機械を作ることは、機械を作る人間を育てること」と、人材育成を企業のモットーとしている。
目下、急ピッチで製造しているのはマスクの袋詰機。愛知県内のマスク製造会社から受注し、マスク3枚を1組にして包装し、1分間で42袋の袋詰めが可能。2009年の新型インフルエンザの流行を機に、メーカーからの依頼でマスク袋詰機の製造を始めた。今回、新型コロナの影響によるマスク増産のため2月中旬に受注。メーカーの増産を後押しするため急ピッチで製造し、きょう2日に納品にこぎつけた。今後も2基の製造を控えており、小川孝史社長(51)は「マスクそのものを作る機械は製造していないが、マスク増産体制を早急に築くために短納期での製造に取り組んでいる。少しでも、今の世の中の役に立てば」と話している。