大東中で歴史学習、生徒体験も
米原市立大東中学校で15日、国選択無形民俗文化財の朝日豊年太鼓踊について学ぶ教室が開かれ、生徒たちが太鼓演奏を体験した。
大東中では昨年11月に当時の1年生向けに朝日豊年太鼓踊を教える学習の時間があったが、今回は全校生徒245人が参加。朝日豊年太鼓踊保存会のメンバー31人が来校し、最初に馬渕雅典会長らが映像で歴史や踊りの内容について解説した。
その後、全校生徒たちが見守る中でメンバーが勢ぞろいし、太鼓、鐘、笛、音頭、旗手など8役に分かれて、踊りを披露。最後には各クラス代表の生徒14人が節に合わせて太鼓などの演奏を体験した。
中学3年の森田伽音さん(14)は「朝日豊年太鼓踊を初めて見た。いろんな楽器があるのに一つにまとまっていてすごかった。学校でも体育祭や文化祭があるので、みんなで一つになってがんばりたい」と話していた。
この日は米原市立大原小学校でも創立150周年記念として、朝日豊年太鼓踊の鑑賞会が開かれた。
【朝日豊年太鼓踊】米原市北部の大原地域の姉川の分水を水源とする16カ所の村で続いていた雨ごいの踊りの一つ。朝日豊年太鼓踊は現在、毎年10月上旬に行われ、赤い緋小手とカルサンの伝統衣装をまとい、締め太鼓を腹に付けた大人と子どもが笛や鐘の音に合わせて地元の八幡神社まで練り歩き、神社境内では円陣を作って太鼓を打ち鳴らしながら踊りが奉納される。その起源は約1300年の古代や賤ケ岳の戦いから始まったとの説がある。