余呉町柳ケ瀬で同級生8人が改修中
使われなくなった余呉町の旧柳ケ瀬郵便局を地元出身の男性たちが一念発起し、リフォームに着手。憩いのスペースに生まれ変わろうとしている。
改修している旧柳ケ瀬郵便局は地域の人口減などにより、余呉片岡郵便局に業務を集約、1994年から遊休施設となっていた。最後の局長だった鈴木春之さん(66)は昨年6月、「もったいない。何とか有効活用できないものか」と小中時代の同級生8人に呼びかけたところ、「仲間が集まれる憩いの場にしよう」ということで一致した。
メンバーは元教諭、郵便局員、市職員、電気屋など様々だが、皆、アイデアマンで大工仕事が大好きなのが共通項。さっそく築50年、約160平方㍍の建物の改造に取り掛かった。
局舎時代の窓口カウンターを生かしたまま、お客様ルームをキッチンに改造。事務スペースに自作の丸太ベンチや廃業したスナックのテーブル、もらったオーディオやテレビなどを置き、くつろぎのスペースにした。
また、電話交換室をカラオケルーム、書庫を昭和期の郵便資料室、郵便物の仕分け室をマージャンルーム、休憩室を寝室に改修。外壁も白からブルーに塗り替え、名称も「Harry House」と名付けた。
改修費や昼食代などはメンバーが出し合う数百円程度の協力金で補っている。コロナ禍で思うような活動ができないが、メンバーたちは自分の都合が良い時だけ、集まり作業を続けている。鈴木さんは「70%程度の仕上がり具合。ここを地域に開かれた情報発信拠点とし、気楽に集まれる場所にしたい」と話している。