教室の断熱改修、生徒の手で

伊香高でワークショップ、大工ら手ほどき

 冬は暖かく、夏は涼しい教室にしようと、室内を断熱改修するワークショップが14日、伊香高校(大森文子校長、生徒247人)で行われ、2年生の自然環境コースを選択する生徒が地元の大工の手ほどきを受けながら断熱材を壁にはめこむ作業などに取り組んだ。

 入学定員割れが続く同校では昨年度から魅力化推進事業に取り組み、2025年度の新学科「森の探究科」(仮称)の設置に向けて地域と連携した学びの場の創出を模索している。

 学校の教室を生徒自ら断熱改修するワークショップは、気候変動対策や環境教育、学習環境の向上、キャリア教育などの視点から全国で徐々に広まっている。伊香高でのワークショップは県内初の取り組み。

 エネルギー関連の取り組みをコーディネートしている団体「エネシフ湖北」(清水広行代表)が企画、運営を担い、全国で同様のワークショップを開催している建築家・内山章さんを指導者として招いた。同窓会や地域の工務店、大工が協力した。

 この日は生徒25人が4班に分かれて作業に取り組んだ。電動ドライバーやガイド定規など大工道具の使い方を教わりながら、窓枠にはめ込むポリカーボネート製の二重窓を組み立てたり、断熱材を切断して壁にはめ込んだりした。藤高愛斗さん(2年)は「工具を使った作業は新鮮で楽しい。断熱改修で教室がどれくらい快適になるのか気になる」と話していた。作業は15日も行われる。

掲載日: 2023年12月14日