外国籍児童生徒の増加に対応、小中学校に貸出
外国籍の児童・生徒が増加している長浜市で、世界74言語に対応する携帯翻訳機「ポケトーク」を導入した日本語指導が2月から始まる。
長浜市教委によると、日本語指導が必要な児童・生徒は281人で年々増加傾向にあり、長浜北小学校では児童の約1割にのぼるという。市教委では小中学校に外国語を話せる指導員と支援員計9人を派遣しているが、対応言語はスペイン、ポルトガル、中国、タガログ(フィリピン)の4言語に限られる。このため、教育現場では、近年、増加しているベトナム語やネパール語の子ども達とのコミュニケーションに苦慮しているという。
ポケトークは名刺サイズで持ち運びに便利で、使う際は「日本語と英語」などと2つの言語を選び、一方の言語で話しかけると、ポケトークがもう一方の言語に翻訳して読み上げる。文章を写真で撮影して翻訳する機能もある。
市教委では7台を導入し、今後、市内の小中学校から貸出申請を受け付け、2月から運用を開始する方針。市教委は「児童・生徒、保護者と教員がコミュニケーションを図るための一手段として活用したい」としている。
長住建設が3台寄贈
長浜市教委が導入したポケトーク7台のうち、3台を長住建設(大戌亥町)が寄贈した。
同社では毎夏開いている「木の香まつり」の収益金を活用して、教育支援に取り組んでおり、今回は市教委のリクエストに応じてポケトークをプレゼントした。
23日には市役所で贈呈式があり、松居慶浩社長からポケトークを受け取った板山英信教育長は「通訳がいない言語は対応に苦慮している。外国籍の子どもの担任にとって何よりも手助けになるグッズ。有効に活用していきたい」と話していた。