山路酒造で93年前の新聞

「山東出兵」など軍事色濃く エジソン現役で発明に熱中

 木之本町木之本の「山路酒造」で93年前の新聞が見つかった。1面には日本が中国に派兵した「山東出兵」に関する記事や、横浜港に入港する「陸奥」「長門」などの戦艦の写真が掲載され、当時の軍国主義が色濃く出ている。山路祐子さん(60)は「戦前の日本の姿を知ることができる新聞」と、近く店内で公開する予定。

 家族が今月4日、長年使用していなかった部屋を片付けタンスを移動させたところ、タンスの裏に誰も知らなかった押入れがあり、その中の布団の下に新聞が敷かれていた。

 新聞は昭和2年(1927)6月8日付の大阪朝日新聞。やや黄ばんでいるものの保存状態は良好で、8ページすべての記事を読むことができる。

 蒋介石率いる南京政府と、軍閥・張作霖が実権を握る北京政府との軍事衝突に関するニュースがトップ記事で、双方の対立に日本帝国軍が介入した「山東出兵」により、武漢などで排日の声が高まっていることも報じている。

 また、ロンドンからの「至急報」として、アメリカのパイロット・チェンバレンがニューヨークからドイツへの無着陸の大西洋横断に成功したもののプロペラを破損し、コトブス(ベルリン南方)の沼地に不時着したことを伝えている。

 日本雄弁会講談社(現在の講談社)の広告欄では「発明王エヂソン大立志傳」として、当時80歳のエジソンが現役で発明に熱中していることをうかがわせる宣伝文を掲載している。このほか、菊池寛や吉川英治らの小説も紹介しており、山路さんは「エジソンがまだ現役だったり、過去の小説家が現役で作品を書いていたり、歴史上の1日を感じとれる」と話している。

 山路さんのブログ「酒蔵女将奮闘日記」でも写真入りで新聞の一部を紹介しており、「その当時のことを知る貴重な新聞」「歴史を感じる」などと反響を呼んでいる。