市街地で着物園遊会、曳山巡行も
和装で市街地の散策を楽しむ「長浜きもの大園遊会」が14日開かれ、着物姿の283人が商店街でショッピングや茶席の体験などを楽しんだ。
長浜きもの大園遊会は、和装産業の振興と商店街の活性化を目的に1984年に始まり、今年で37回目を迎えた。大通寺では着物ファッションショーや滋賀出身のモデル高橋ユウさんのトークショーなどがあり、高級着物や宿泊券などが当たる抽選会もあった。
安浄寺で表千家流の茶席を楽しんだ千田玲菜さん(20)=田川町=と伊賀並優羽さん(20)=大路町=は母親が着ていた振り袖で参加。「みんなが良い着物だと言ってくれて嬉しい。洋服の時と違って背筋が伸びる気がする」と話していた。
市街地ではこの日、曳山博物館に収蔵する曳山を入れ替える「曳山交替式」もあり、若衆が息を合わせて曳山を引いていた。
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長浜きもの大園遊会はかつて1000人もの若い女性が参加し「日本一の着物イベント」をうたっていたが、近年は少子化に伴って参加者が減少。このため、昨年からは参加対象者を「振袖の16歳以上の女性」から「着物で参加できる方」へと変更し、老若男女が参加できるイベントに改めていた。
今年の参加者は昨年の624人の半分を割り込み、中でも振袖での参加者はわずか83人。1000人もの振袖女性で華やいだ時代と比べると隔世の感が出ていた。