ボリビア出身 八幡中山町でカフェ経営
ボリビア出身の日系3世の男性がコーヒー豆の産地から淹れ方にまでこだわったカフェ「エル・マナ」を八幡中山町でひっそりと経営している。
コーヒーを淹れるのはヤマモト・メサ・ホセさん(49)。29年前に20歳で来日し、市内の工場勤務を経て2016年2月にカフェをオープンさせた。
近くの長浜キリスト教会の元牧師が所有する倉庫を改修してカフェに仕立てている。約35平方㍍のこぢんまりとした店内にはテーブル席とカウンター席を設け、ホセさんが豆の産地、栽培、焙煎、挽き方、ドリップなどに徹底的にこだわったスペシャルティコーヒーをはじめ、中南米の豆を揃えたプレミアムコーヒーなどを提供している。
故郷のボリビアでは自宅の農園で母親がコーヒー豆を栽培していた。ホセさんも農作業を手伝い、母親が一日に何度もコーヒーを飲んでいたのが記憶に残っている。
来日後は、コーヒーを飲むのがホセさんのリラックスの時間となった。「良いコーヒーを淹れたい」と独学で豆選びや焙煎、ドリップ方法などを勉強。自身で楽しむだけでなく、多くの人に「良いコーヒー」を知ってもらうためカフェをオープンさせた。
中南米ではコーヒーに砂糖を入れて飲む習慣があるというが、ホセさんは「本当に美味しいコーヒーなら砂糖はいらない」と語る。カフェで砂糖が欲しいという客がいれば、「最初の三口はそのままで試して」とお願いするそうだ。「飲んだら、砂糖は絶対にいらない、ってなります」とコーヒーに自信を見せる。
「コーヒーを淹れると自分が幸せな気分になりますが、お客さんが美味しいと言ってくれたら最高です」と語るホセさん。今後、ワークショップを開催するなどして「コーヒーの世界を多くの人に知ってもらいたい」と話している。
パンやケーキも置いている。営業時間は水〜金曜が午前10時〜午後6時、土曜が午前8時半〜午後6時、日曜が午後0時半〜同6時。月・火曜、第1日曜定休。場所は長浜キリスト教会北側。