納屋改修し、地域交流の場「笑福」
米原市小田に卓球などが楽しめるカフェ「テキナハウス」ができ、人々の交流の場として賑わっている。
元市役所職員のオーナー・竹腰裕紀さん(66)は昨年、コロナ禍で運動不足となっている人たちのために空いていた築50年以上の農業倉庫を卓球場にしようと考えた。
譲り受けた卓球台2台並べ、内外装をセルフリノベーションしたところ、子どもから大人までが利用するようになった。高齢者支援をより充実させようと、お茶の間サロンを開設。現役時代からの夢だったカフェにするため、厨房を設けた。
伊吹山が目前に見える木造平屋のカフェは今年1月オープン。解体後の旧柏原小学校体育館の木組みを流用しており、落ちついた雰囲気。広い客間は自由にレイアウトができ、絵画などを展示できるギャラリーやライブハウスとしても活用できる。
カフェ自慢のメニューは海外経験豊かな地元の料理人から教わったインド・パキスタン仕込みの本格カレー。スパイシーで後から来る辛さが病みつきになる、と評判だという。
竹腰さんは「時にはカフェ、時にはピンポンハウス、時にはギャラリーと『〜的な』いろんなことがやりたかった。地域の人に支えられながら、地域の人に笑顔をプレゼントしたい」と話している。
鈴木さんの昆虫展 出雲さんのレジンも
「笑福」で25日まで、地元の住職・鈴木清見さん(64)の昆虫展が開かれている。
鈴木さんは子どもの頃から虫が好きで、高校時代には伊吹山の昆虫をレポートにまとめ、蝶や蛾を研究する「日本学会」に入会。1985年、学会の一員として18日間、南米ペルーに赴き、1000匹を採集した。
昆虫展ではペルーの源流域で採集した色鮮やかな蝶や蛾をはじめ、子どもに人気のアルキデスヒラクワガタやアトラスオオカブトなど約1500点の標本を展示している。
鈴木さんは「自分の身の周りにどれだけ命があるか、知ってほしい」と話している。このほか、レジン作家の出雲滋子さんの作品展も開催。昆虫をモチーフにしたレジン、プラバン約50点を展示販売している。
営業時間は午前10時から午後4時、会期中は無休。問い合わせは笑福℡090(5004)8586へ。