2020年4月6日

稲作専門「米と大地」、十里町にオープン

リゾット食べて、コロナに負けない元気を

 長浜の米専門農家「米と大地」(中島広哉代表)は十里町に新店舗をオープン。「コロナに負けない体力をご飯で」とバラエティーに富んだ米を生産、販売している。

 中島さんは11年前、脱サラし専業農家となり、現在、下坂中、永久寺、寺田町など約40㌶の圃場で稲作をしている。栽培しているのはコシヒカリ、みずかがみなど11種。従来種だけでなくイタリアと日本のハイブリッド種「和みリゾット」にも挑戦している。

 「和みリゾット」は通常の米に比べ、大粒で硬めに炊けてアルデンテ(歯ごたえが残る)に仕上がるので、リゾットやパエリアに最適。一般家庭でも本格的なイタリア料理が楽しめるといい、「米と大地」では「NOBUNAGA(信長)」ブランドで販売している。

 コシヒカリなどは集荷業者や農協、飲食店などに卸しており、「粒揃い」「きれい」と好評。一般消費者にも味わってもらおうと、空き店舗を借りて、週末のみの直販を開始した。

 中島さんは「日本の米文化を守るためにも、美味しい米を届け、米の楽しみ方を提案したい」と話す。近年、パン、パスタ人気やダイエットで米の消費量が減っているが「米には栄養がたっぷり。新型コロナウイルスに負けないためにも、しっかりご飯を食べて元気になってほしい」と語っている。

 玄米をその場で精米に加工できる。10㌔3500円。市内配達可。店舗はたこ焼き「八船」斜め向かい。問い合わせは℡090(8754)4568。

2020年4月4日

国友一貫斎の鳥型飛行機、詳細図発見

大空を夢見て試行錯誤か

 江戸時代に科学者としても活躍した国友村(長浜市国友町)出身の鉄砲鍛冶、国友一貫斎(1778〜1840年)が描いた飛行機設計図「大鳥秘術」の詳細図が見つかった。「国友一貫斎家資料」を調査していた市が詳細図を確認したことを発表した。

 一貫斎が考案した飛行機は中に人が乗り込み、人力で翼を動かす構造。一貫斎は江戸を訪れた際に西洋から持ち込まれた書物や道具にふれ、日本初の反射望遠鏡などを制作している。「阿鼻機流」はラテン語で小鳥を意味する「アヴィクラ」が語源と推測され、西洋の影響がうかがわれる。

 市は昨年度から2年計画で「国友一貫斎家文書」(市指定文化財)684点の再調査を実施しており、その過程で新たな資料197点を発見し、詳細図が確認された。

 詳細図は縦24・3㌢、横16・8㌢の冊子。翼や機体の構造、材料について10ページにわたって記録している。ヒノキ材で作った機体をなめし皮で包むなどの作り方を解説しており、一貫斎が実際に鳥型飛行機を制作しようと考えていたことがうかがえる。

 国立科学博物館産業技術史資料情報センター長の鈴木一義氏は「この図面にある飛行機が実際に飛べたかは疑問だが、そうした試行錯誤は科学技術の発展に欠かせない。西洋では空飛ぶ機械の始まりとして、レオナル・ド・ダビンチが羽ばたきコウモリ型飛行機の図を残しているが、一貫斎の鳥型飛行機も同様の視点で描かれており、航空史上、非常に貴重な資料といえる」とコメントしている。

2020年4月2日

バイオ大で入学式、300人決意新た

コロナ対策で規模縮小、20分に短縮

 長浜バイオ大学で1日、入学式が行われ、新入生が希望を胸に新たなスタートを切った。

 新入生はフロンティアバイオサイエンス学科など3学科に265人が入学、大学院の博士課程(前期・後期)に35人が進学した。

 蔡晃植学長は「本学での教育と研究を通して高い知識と社会的な教養、自ら問題を発見し、解決できる能力を培わなければならない」「すべての問題に正解があるという前提で勉強してきたと思うが、大学では答えが用意されていない問いにどのように対応するかが求められている」「自分を厳しく律して勉学に励む必要がある」などと式辞を述べた。

 新入生を代表して長浜北星高校出身の北川耀さん(18)は「世界には治療の困難な病気があり、人口増加による食糧の不足、地球の温暖化による森林の消滅や砂漠化の進行などさまざまな問題がある。バイオサイエンスはこれらの問題を解決する可能性を持った新しい知識、技術であることを知り、私たちはバイオ大で学ぶことを決意した」と語り、「自学自習の精神を忘れず、理論と実践を兼ね備えた専門性を身につける」と宣誓した。

 式典は新型コロナウイルス対策のため規模を縮小して実施し、約20分で終了した。なお、バイオ大では7日から開始予定の授業を20日に繰り下げ、夏期休暇の短縮で授業日を補う方針。

2020年4月1日

グランパレー京岩、出前メニュー始める

厚焼き玉子サンドいかが?

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため外出自粛を余儀なくされている家庭などに、ブライダルシーンで活躍するシェフと、老舗日本料理店の料理人の味を届けようと、グランパレー京岩(八幡中山町)が特別メニューを開発し、宅配を始めた。

 宴会場などを持つグランパレー京岩も新型コロナの影響で、3月の宴会予約の8割がキャンセルとなるなど打撃を受けている。一方で、結婚式場「LINEA」(神照町)は出席者の一部キャンセルがあるものの中止はないのが救いという。

 和田洋典社長(43)は「外に出にくい人たちのために、特別な料理を提供して、コロナに負けるなと応援したい」と、出前用のメニュー開発に取り組んできた。

 出前メニューは定食、どんぶり、寿司など40種類を揃えた。企業向けに先行して届けたところ、牛カツレツ定食(1500円、税別)などが人気という。

 

 

 一般家庭向けの出前をスタートするにあたって、LINEAのシェフが手軽に食べられるサンドイッチやカレーのメニューを開発した。サンドイッチは牛カツレツ(1200円)とタマゴ(1000円)の2種類あり(いずれも1日10食限定)、タマゴは老舗日本料理店の技術を生かしたふわふわの厚焼き玉子を挟んでいるのが特徴。また、カレーは「キーマカレー」(1000円)と「五穀米彩野菜カレー」(同)がある。

 なお、出前メニューは5個以上の予約で配達する。幕の内弁当やオードブルの配達も行っている。問い合わせはグランパレー京岩℡(62)2233へ。