2020年2月5日

川崎や、リニュアルオープン

支援金で修復、週末は記念イベント

 インターネットによる資金集め「クラウドファンディング」(クラファン)を活用して修復していた大宮町の多目的ハウス「川崎や」がリニュアルオープン。8、9の両日、記念イベントが開かれる。

 昭和後期まで、うどん屋として賑わっていた「川崎や」は空き店舗となり、その後、地元、商店街により、多目的イベントスペースに活用されていた。現在は「音楽と出会える場を」と私財を投じて清水眼鏡店の清水正伸さん(63)が管理している。

 ところが建物は老朽化や一昨年9月の台風21号の影響などで、東側の土壁が崩落。建物が密接する地域のため、予想以上の工事費用が必要となった。清水さんは昨年11月、資金70万円の提供を求め、クラファンを開始したところ、わずか1カ月半ほどで、目標額を大幅に上回る113万1500円(110人、161%)が集まり、ライブ会場に設けた募金箱にも22万円が寄せられた。

 支援金で損壊していた壁を修理したほか、音漏れする玄関のアコーディオンカーテンドアを二重ガラスの扉に変更。通り沿いの壁面にも防音壁を設けた。

 目標が達成でき、うどん屋由来の看板のマークもギターの絵柄にリメイクした清水さん。「僕以上に『川崎や』のことを大切に思ってくれている人がたくさんいた」と笑顔で語っていた。

 記念イベントは8日午後7時15分から、音楽デュオ「リーファ」のライブ(入場料一般2000円)。9日は女性5人による着物ファッションショー(カンパ制)。2月は毎週末、コンサートを開催するほか、今後、特別ゲストによるライブなども計画している。

2020年2月4日

ありがとうの手紙コンテスト、北村さんが最優秀賞

「大好きな弟へ」、ファミリーマートが募集

 コンビニチェーン「ファミリーマート」が小学生を対象に募集していた「ありがとうの手紙コンテスト」関西ブロック中学年の部で、最優秀作品に湯田小4年・北村千維さんの「大好きな弟へ」が選ばれた。

 コンテストは「ありがとう」の気持ちを考えることで、子どもたちの表現力や心の豊かさなどを育もうと開いており、今回で11回目。審査員長はジャーナリストの池上彰さん。2019年度は全国から4万0130通が寄せられ、関西ブロックの同部には約2800通の応募があった。

 北村さんの作品は県内唯一の最優秀賞。病気の弟への思いを誕生から現在までの出来事とともに丁寧に描いており、審査員からは「ともに成長していこうという決意と愛情が伝わってくる」と講評を受けた。

 湯田小で3日、表彰式が開かれ、北村さんは中川浩一校長から「人と人が言葉を交わし、ふれあう基本となるのは家族。この原点を大切にしたい」と称えられ「嬉しい。弟には元気でいてほしい」と感想を述べていた。

 北村さんの母・千秋さん(47)によると、弟・諒君(5)は1万人に1人という難病ヒルシュスプルング病(巨大結腸症)で、生まれつき小腸や大腸の神経がなく、排便がうまくできなかったり、栄養摂取が困難なため、手術や入退院を繰り返しているという。

 千維さんが諒君の排泄処理やトイレの清掃、食事の世話などをしており、諒君は「いずれは自分でできるよう頑張りたい。4月から一緒の学校に通うのが楽しみ。いつも僕のことを気にかけてくれていて嬉しい」と謝意を述べていた。

 なお、受賞者の名前を記載したポスターは全国約1万7000店に掲示されているほか、受賞作は店内放送で3月10日から16日まで流れる。

2020年2月1日

伝統の湖東焼、絵付けを体験

慶雲館で毎週水曜、入江さんが指導

 かつて彦根や長浜で生産された「湖東焼」の絵付けを体験できるワークショップが毎週水曜、慶雲館で開かれている。

 湖東焼は江戸時代中期から彦根藩の「藩窯」で生産された。青みを帯びたと、ち密で繊細な模様や画風が特徴で、明治期には長浜でも医師・西村善吾が自宅に窯を築いて生産した。明治中期に途絶えその技術が失われたが、1986年以降、彦根市の有志が復興に取り組んでいる。

 ワークショップは同市芹川町の絵付師・入江由紀子さん(34)が指導。入江さんは湖東焼を再興させた中川一志郎さんに師事し、彦根の「一志郎窯」を拠点に湖東焼の制作や普及に取り組む。

 ワークショップでは磁器の皿やマグカップに梅の絵などを描く。鉛筆で下書きしたうえで、筆を使って絵を仕上げる。あらかじめ転写できる下絵も準備しているので、初心者でもチャレンジしやすい。描き終わった作品は入江さんが持ち帰り、窯で焼いて後日、送付する。入江さんは「長浜にも縁のある湖東焼を、絵付けを通して知ってもらい、普段使用している絵皿がどのようにして作られているのかを体験してもらえれば」と話している。

 ワークショップは皿やマグカップに描く基本コース(午前10時、午後2時から2時間、5000円)と応用コース(午前10時から6時間、8000円)がある。いずれも慶雲館で開催中の長浜盆梅展の入館料込み。申し込みは「ハマダイ」のホームページから。定員に余裕があれば当日参加も受け付ける。3月4日まで(2月19日は休講)。