参拝続々、4年ぶり千日会

高月町の赤後寺で、小学生も

 高月町唐川の赤後寺の千日会法要が10日営まれた。4年ぶりとあって、朝から多くの参拝客が訪れ、観音様に手を合わせていた。

 赤後寺は国重要文化財の千手観音立像と聖観音立像を本尊とし、災い転じて利となす「転利(ころり)観音」として信仰を集め、3回参拝すれば長患いせずに極楽往生できると言われている。

 この日にお参りすると千日分の御利益を得られるという千日会法要は毎年7月10日に営んでいるが、過去3年間はコロナ禍で中止となっていた。

 4年ぶりとなったこの日は、県内外の参拝客だけでなく地元の七郷小学校の児童も参拝。氏子総代の一人、野瀬謙治さんから、姉川合戦や賤ケ岳合戦の戦火から守るために村の住民が観音像を持ち出して土の中に埋めたり川の中に隠したりした歴史や、千日会の御利益などの説明を受けていた。小野玄翔さん(6年)は「観音様は手が無くなったり、形が崩れたりしているけど、昔の人が頑張って守ってきたことが分かった。きょうは千日分の御利益があるので、絶対にお参りしたい」と話していた。

 唐川の住民約40人が参拝客をもてなし、氏子総代の代表を務める杉山弘さんは「前日は大雨警報が出たので気がかりだったが、無事に法要をできた。嬉しい反面、4年ぶりなので準備が大変でした」と振り返った。

掲載日: 2023年07月10日