資源を有効活用、体にやさしい食事を
体にやさしい食事と木の温もりを提供する「キテハ食堂」が高畑町にオープンした。
小谷上山田町で「どっぽ村」を立ち上げ、大工を営む清水陽介さん(64)は、かつて庄屋で「横山百貨店」という名で商売を営んでいた築100年余りの空き家をリフォームし、建築とエネルギーの技術養成学校を作ろうと、「キ=材料、テ=技術、ハ=刃(道具)」を意味する「キテハ」と名付けた。
学校開設に伴って、寮の食堂を作ることになり、長女の林ひかるさん(34)が「寮母役」(店主)を務めることに。父の影響を受けた林さんは「あるものをできる限り活用する」ことをポリシーとし、自身の健康や子育ての経験などから、無農薬・無化学肥料で栽培した野菜などを利用した料理を提供している。
先行オープンした食堂は木材チップを利用したバイオマスボイラーで床暖房。自然に還る土壁や無垢材を多用し、小上がりなど24席を設け、「お帰りなさい」と家族を迎えられるような温もりのあるスペースにしている。
提供するランチは季節の野菜や体にやさしい食材を使った「豆腐ハンバーグの大葉おろしポン酢」や「鶏肉と季節野菜の天ぷら」などのメイン料理と手間ひまかけた小鉢2品付きの日替わりプレート(1000円、税別)など。デザートにはロールケーキとチーズケーキがあり、提供したものは、どれも食べ残しがなく、返ってくるという。
「ただのリノベーションしたカフェに埋もれたくない」と語る林さん。「安さや高級感より、もっと大事なことがあるのでは。できる限り、目に見える安心を」と訴える。
2階のキッズスペースや中庭の芝生でのイベントなども計画中。営業は午前11時から午後2時半(ラストオーダーは2時)。火曜から金曜まで。問い合わせはキテハ食堂℡(50)6647へ。