団体の部では73年ぶり、復活3年目で
今年で復活3年目を迎える長浜北星高校の相撲サークルが26日から沖縄県で開かれるインターハイに個人、団体の両部門で出場する。団体での全国大会出場は73年ぶりとなる。
同校の相撲部は長浜商業学校時代の1946年(昭和21)に全国大会に出場した記録が残っているが、いつ廃部になったのかは不明で、関係者によると少なくとも40年以上前に廃部となっていた。
2016年に幼少から相撲競技に取り組んできた田中英司郎君(3年)が同校に入学したのを機にサークルとして復活した。昨年には国体優勝・準優勝などの成績を残している日体大相撲部出身の教諭・橋本拓実さんが同校に赴任し、サークルの顧問に就任。さらに伊谷孝太君(2年)が入部した。
今年の県大会個人の部では田中君が優勝、伊谷君が3位となり、それぞれインターハイの出場権を獲得。また、3人制の団体の部にも、あらかじめ1試合を不戦敗として2人で出場。栗東と八幡工業のレスリング部を破り優勝した。
実は、団体の部では昨年も県大会で優勝したが、部員が2人しかいなかったため、5人制となるインターハイは出場を辞退するしかなかった。しかし、今年は当初マネージャーとして入部した松田悠靖君(1年)と高泉康生君(同)が急きょ選手としてインターハイに出場することを決意。2人とも長浜西中アメフト部員だったこともあり、体格は十分。目下、試合に向けて猛練習に励んでいる。
主将の田中君は身長180㌢の長身ながら体重は83㌔しかなく、100㌔超の選手がひしめく全国の舞台では小柄。スピードを生かして攻め続け、体格差を補いたい考え。「個人の部でのインターハイ出場は3回目だが、過去2回は予選突破できなかった。最後の大会なので決勝トーナメントを目指したい」と意気込んでいる。
また、団体の部には4人で出場するため1試合が不戦敗となる。先鋒を田中君、次鋒を松田君、副将を高泉君、大将を伊谷君が務め、田中君は「先鋒で勝利し、その勢いを後輩につなげたい」と話している。
顧問の橋本さんは「田中は体の使い方がさらにうまくなれば、体の大きい選手にも対抗できる。スピードがあるのが強み」と語り、「伊谷は真面目に愚直に取り組んでいる。押し相撲を貫いてもらいたい」と期待している。