曳山祭、資料が一堂に

長浜城歴史博物館と曳山博物館で

 曳山博物館開館20周年を記念した特別展「長浜曳山祭—世界が認めた長浜の至宝」が、同博物館と長浜城歴史博物館で開かれている。江戸時代の古文書や曳山の装飾品、祭で用いられる笛や三味線などを一堂に集めて公開し、祭の歴史と伝統を発信している。

 曳山祭は約400年の歴史があり、2016年には全国32の山・鉾・屋台行事とともにユネスコ無形文化遺産に登録されている。

 長浜城歴史博物館では彦根藩から各山組に贈られた12点の能面や現存最古の歌舞伎台本など81件を展示。面は彦根藩主・井伊直中の60歳を祝った1825年(文政8)の公演の際に下賜されたもの。江戸時代には2度、歌舞伎が彦根藩主に披露されており、曳山を解体して船で彦根に渡った。

 現存最古の歌舞伎台本は猩々丸が1742年(寛保2)に演じた「忠勤熊野物狂」。この資料から18世紀半ばには歌舞伎が演じられていることが分かるが、現在のように子どもが演じていたのかは不明という。

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 曳山博物館では曳山の装飾品など37件を展示。壽山の舞台桁に据え付けられた錺金具「桐に鳳凰」は、鳳凰を象った錺金具と桐文様の金具が配置されている。七宝がふんだんに使われているのが特徴。壽山が大規模修理に伴って解体されていることから展示が実現し、博物館では「間近で見られるのは今だけ」としている。

 


 

 翁山の後部に飾る見送幕はベルギー製のタペストリーを仕立て直したもので重要文化財に指定されている。1995年に復元新調し祭礼で使用している。特別展では新旧を展示しており、見比べることができる。

 両博物館では「過去から現在へ長浜曳山祭がいかに受け継がれてきたのか、世界に誇る祭の素晴らしさを紹介することで、秋の開催に向けて祭を支えるすべての人々の応援になれば」と、来場を呼びかけている。

 特別展は5月10日まで開かれ、4月20日に展示資料を入れ替える。会期中無休。入館料は長浜城歴史博物館が大人410円、小中学生200円、曳山博物館が大人600円、小中学生300円。2館共通券(780円、特製クリアファイル付き)も販売している。