春日山、成田市で歌舞伎披露

「釣女」再演へ子ども役者、稽古でおさらい

 長浜曳山まつりの春日山が25、26日に千葉県成田市で開かれる「成田伝統芸能まつり春の陣」に招待され、子ども歌舞伎を披露する。18、19日には山組の詰所に子ども役者が約1カ月ぶりに集い、稽古を通じて感覚を取り戻していた。

 成田伝統芸能まつりは、初代市川團十郎が信仰した成田山で歌舞伎や舞踊を繰り広げるイベント。今年は千葉県誕生150周年、成田市制70周年を記念して大々的に開かれる。長浜曳山まつり子ども歌舞伎のほか、石川県小松市の子ども歌舞伎、埼玉県秩父市の秩父歌舞伎、成田市の伊能歌舞伎などの上演のほか、歌舞伎俳優・中村隼人さんのトークショー、お練り行列などがある。

 成田市から長浜曳山祭總當番を通じて春日山に公演依頼があり、4月の曳山まつりで奉納した「釣女」を再演することに。

 公演は成田山総門前広場の特設舞台であり、舞台幅は約9㍍と曳山の約2㍍に比べ広い。このため、19日に行われた稽古では振付師の立花志十郎さんが子ども役者の立ち位置などを繰り返し指導していた。

 「釣女」は恵比須さんから授かった釣竿で大名が美女を、従者の太郎冠者が醜女を釣り上げるユーモラスな演目。大名役の村井翔永さん(13)は「曳山より舞台が大きく、場所の取り方が難しい。都会なので人がいっぱい来ると思うので、いろんな人を楽しませたい」、醜女役の村井大翔さん(10)は「芸はだいたい覚えていた。頭から抜けているところもあったけど、練習で取り戻した。面白い芸にしたい」と話していた。

 春日山の出番は26日午前11時から。子ども役者らは前日に成田市入りし、舞台に備える。

掲載日: 2024年05月20日