徳源院の三重塔、屋根修復へ

京極家の菩提寺、CFで資金募る

 戦国武将の京極高次ら京極家の菩提寺として知られる米原市清滝の清滝寺・徳源院の三重塔の一部が損傷し、同寺は修復費用の一部をクラウドファンディング(CF)で募っている。

 徳源院は京極家初代の氏信が1286年(弘安9)に建立。鎌倉幕府に仕えてバサラ大名として知られる京極道誉や、豊臣秀吉や徳川家康に仕えた京極高次ら歴代25代の当主をまつっている。

 三重塔は、讃岐丸亀藩主だった京極高豊が1672年(寛文12)に京極家先祖の墓石を集めて供養塔として建立。高さ約15・5㍍のこけらぶきの屋根で、親柱を設けずに水平材を直角に交わらせて作った柵「組高欄(くみこうらん)」などの構造が特徴。

 1977年(昭和52)に改修されたが、台風や大雪などの影響で屋根のこけらぶきがはがれ落ちたり、屋根の一部が破損し、「このまま放置すれば手の付けられない状態になりかねない」(山口光秀住職)。

 三重塔は県指定の文化財だが、補助金だけでは修復費を賄いきれないため、100万円をCFサイト「READY FOR(https://readyfor.jp/projects/118212)」で募集。返礼品は同寺の拝観券、京極家武将印状、三重塔修復工事の見学など。受け付けは6月20日まで

 山口住職は「このCFを機に、米原に歴史的な徳源院という寺があることを知ってもらい、ご来院いただけたら」と話している。

掲載日: 2023年05月10日