母の振り袖で晴れの表彰台に
米原市米原西の宮川佳奈さん(24)が「全日本きもの装いコンテスト」世界大会(4月24日、東京)に出場。祖母が母にプレゼントした振り袖を装い、世代を超えて着物文化を伝えることの大切さをアピールし、女王、準女王に次ぐ1位に輝いた。
コンテストは全日本きものコンサルタント協会の主催。振り袖、留め袖、カジュアルなど6部門あり、鏡を見ずに一人でいかに美しく装えるかを競う。
宮川さんは4年前から松田陽子さん(49)=米原市上多良=の指導で着付けを学び、子ども向けの着物教室を手伝ったり、米原中学校で浴衣の着付けを教えたりしている。
1月に奈良県で開かれたコンテスト関西大会の振り袖の部で2位に入賞し、世界大会への出場権を獲得した。各地区の代表28人が出場した世界大会では、祖母が母親の成人式のために購入した着物で臨み、スピーチでは次の世代に着物を伝えることの大切さを訴えた。
宮川さんは「初めて母の振り袖に袖を通し、母も祖母も喜んでくれた。母の着物で表彰台に上がれて、すごく嬉しかった」と話し、母の典子さん(54)は「指導をしてくださった松田先生のおかげ」、祖母の久保川操さん(85)=木之本町木之本=は「嬉しいとしか言いようがない。着物が娘、孫へと受け継がれたのは幸せです」と喜んでいる。