伊吹山ふもとに「宇宙図書艦」

数学や宇宙など2000冊  5月開設へ

 伊吹山のふもと、米原市春照に今年5月、さまざまな分野の本を並べる私設図書館「宇宙図書艦 Hull_Terrace」を、東近江市内でリラクゼーションサロンを経営する安川美佐子さん(50)がオープンさせる。現在、クラウドファンディングで改装費の支援を募っている。

 安川さんは数学塾を経営していた父親の岡本礼二さん(故人)の影響で、数学や宇宙など約5000冊の本に囲まれた生活を送ってきた。このまま眠らせておくのはもったいないと、7年前から「宇宙図書艦プロジェクト」と題した私設図書館の整備を計画。適した場所を探していたところ、リラクゼーションサロンの利用客が所有する農業倉庫の紹介を受けた。

 農業倉庫は2階建てで、釣り天井や床板の設置、断熱施工などの改装を行い、5月15日にオープン予定。父親から譲り受けた数学や宇宙などの専門書をはじめ、小説、実用書、漫画など計約2000冊を並べる。このほか、ギャラリーやマルシェ、ライブなどに利用できるマルチスペース、ミシンや楽器などを置くシェアルームも整備する。

 図書館名は、春照の訓読み「はるてらす」の音の響きから英語で「Hull」(船体)、「Terrace」(遺構)と表現した。安川さんは「皆さんに宇宙人の気分になってもらえるよう、楽しく作り上げていきたい。多くの人に本を読んでもらえたら、父も嬉しいと思う」と話している。

 改装費を募るクラウドファンディングは3月30日まで「キャンプファイヤー」で実施。目標額300万円。リターン品はオリジナルブレンドアロマ、宇宙図書艦一日貸し切りチケット、フレンチレストランのパーティーなど。詳細はキャンプファイヤー(https://bit.ly/3JC4FlX)へ。

掲載日: 2022年02月10日