丹部さん イタリア料理コンテストで準グランプリ

 大井町出身で名古屋市のイタリア料理店のシェフを務める丹部優(ゆう)さん(34)が1月30日、東京で開かれた「イタリア料理コンテスト」(日本イタリア料理協会、カゴメ主催)で準グランプリを受賞した。初出場での快挙。

 丹部さんは京都調理師専門学校を卒業後、京都で就職したが、突然、小麦粉アレルギーを発症。地元、滋賀に戻って体調を整えながら、和食、中華などオールジャンルで料理を学び、2013年、イタリア料理の道へ。名古屋のレストランで修業を重ね、19年、渡伊。ルッカの1つ星「リストランテ・インブート」で郷土料理などを学び、1年足らずでセクションシェフまで昇り詰めた。

 帰国後は名古屋市の新規店舗の立ち上げなどに関わるほか、湖北地域で料理教室を開催。現在、イタリア料理店「セルジョ」(名古屋市)のシェフを務める。昨年は若手料理人の登竜門「シェフワングランプリ」(吉本興業、朝日放送主催)に初応募。461人の中、イタリア料理部門でベスト5に選出されていた。

 4回目となる同コンテストはベテランまで参加でき、「冷凍イタリア産グリル野菜」をテーマに作品を募集。約150人のうち6人が決勝に進出し、イタリアンの巨匠・片岡護さんら4人が審査した。

 丹部さんは冷凍ズッキーニを用いたオリジナル料理「トルタ ディ ズッキーネ」で勝負。ズッキーニを冷凍のまま、パン粉、粉砕したグッシーニ(細長いパン)、パルミジャーノ(チーズ)、ニンニクを効かしたオリーブオイルなどと混ぜ合わせ、オーブンで香ばしく焼き上げるという「加熱解凍調味法」で頂点を目指した。

 結果は埼玉県のシェフ・羽鳥雅晴さんに次ぐ2位。丹部さんは「素直に評価されたことが嬉しい。デモンストレーション中のアクシデントが逆に評価に繋がり、それが無かったら勝てなかった。さらに上を目指したい。応援してくだった皆さんに感謝したい」と話している。

掲載日: 2024年02月02日