フェイスシールドを開発

西上坂町の開伸  自社技術生かし 5月から販売

 透明プラスチックケースの製造を手掛ける「開伸」(西上坂町、橋本久司社長)が新型コロナウイルス感染拡大で品薄状態が続くフェイスシールドを新しく開発し、大量生産に乗り出す。まずは最前線で患者と向き合っている地元の医療機関から優先して納品したい考え。

 同社はプラスチックシートの特殊加工で多くの特許を持ち、透明ケースの生産などで知られる。「脱プラスチック」でプラスチック包装の需要が減少傾向にある中、新型コロナ禍による取引先からの受注減が直撃。この苦境を克服しようと、営業課長の戸島章裕さん(39)や主任の青井昌樹さん(28)らが中心となって8人で企画開発グループを組織し、自社技術を活用した新型コロナ対策グッズの開発に取り組んでいる。

 新商品の第1弾として完成したのが飛沫防止用のフェイスシールド。患者などの飛沫が顔に付着するのを防ぐ道具で、新型コロナ禍に伴う需要の急増で、マスクなどとともに医療機関で備蓄が不足している。

 同社が在庫として豊富にストックしている透明PETシートを利用して開発した。PETシートを型抜きし、切込みを入れただけのシンプルな構造で、誰でも簡単に組み立てられ、アジャスター機能付きで頭の大きさに合わせて装着できる。医療関係者に試作品を使ってもらって改良を重ねた。

 自社の生産ラインをフル活用することで大量生産する体制を整え、5月から販売する。なお、同社では飛沫防止のパーテーションなども開発中で、戸島さんらは「自社の専門技術や知識を生かして、今の世の中に役立つ商品を作りたい」と話している。フェイスシールドに関する問い合わせは同社☎(68)0870へ。

◇   ◇

 開伸では新型コロナの感染拡大を受けて、マスクなどの対策グッズ購入のため従業員に「コロナ対策費」を支給したり、「体力を付けて」と国産牛を配ったりと社内で「コロナに負けるなキャンペーン」を展開。小さな子どもを持つ従業員への「特別有給」の付与や子連れ勤務のための託児スペースの開設などにも取り組んでいる。