アマビエでコロナ乗り越えよう

かまぼこ製造「カネ上」が給食に無償提供

 平方町のかまぼこ製造会社「カネ上」(樋口豪一社長)が、疫病を鎮めたとの伝承が残る妖怪「アマビエ」をデザインしたかまぼこを開発・製造し、「一緒にコロナを乗り越えよう」との思いを込めて、長浜市内の学校や園の給食に無償提供している。

 同社では業務用のかまぼこを製造し、学校給食にも食材を収めている。新型コロナの影響で生産量が落ち込む中、総務部長の上田仁さん(49)が「かまぼこ屋なので薬もマスクも作れないが、かまぼこなら」と、アマビエをデザインしたかまぼこの開発を提案。生産部の有留英介さん(44)がデザインや金型製作を担当した。

 アマビエは長い髪とくちばし、うろこで覆われた体を持つ妖怪。江戸時代に肥後国(熊本県)の海から現れ、疫病が流行した際には自身の姿を描いた絵を見せると疫病が鎮まるとの予言を残したとの伝承があり、新型コロナの沈静化を願って一躍注目を浴びている。

 アマビエは江戸時代後期に刷られた瓦版に横顔が描かれているが、有留さんは正面から見た顔を想像し、つぶらな瞳とくちばしでアマビエの特徴を表現。「子ども達に食べてもらいたいので可愛くなるようデザインし、髪型は妖怪っぽくなるようにギザギザにしました」と語っている。

 長浜市内の保育園、認定こども園、小中学校、養護学校の子ども達約1万2500人分のかまぼこを作り、順次、届けている。22日には認定子ども園などの給食で牛丼と一緒に提供された。六荘認定こども園では、職員が「みんなが元気に過ごせるようにアマビエ様のかまぼこを作ってくれました」などと紹介すると、子どもたちは大喜びで口に入れ、練り物が苦手な園児も頑張って食べていたという。

 24日には長浜南部学校給食センターがかまぼこ入りの親子丼を作って24校園の給食で提供された。上田さんは「子ども達が喜んで食べていると聞いて従業員の励みになり、こちらが元気をもらった気分です」と話していた。