「ゆいま〜る」できるお店に

孤立の寂しさ、原動力に—真境名さん、えきまちで期間限定の沖縄料理店

 えきまちテラス長浜1階のレンタルスペースで、手軽な沖縄料理を提供する期間限定の「ゆきねぇのティーダ食堂」がオープンした。出店者の眞境名(まじきな)由樹さん(27)=相撲町=は「将来は、みんなの居場所になれるようなお店を出したい」と話している。

 沖縄県与那原町出身の眞境名さんは15歳で長浜市に移住した。現在は3人の子育てをしながら障害者福祉施設で介護士としても働いている。コロナ禍で自宅にこもって子育てしていた3年前、世間から孤立している寂しさを感じ、15歳で知らない土地に来た不安や、仕事を通じて知り合ったハンディキャップを抱える人たちの生きづらさにも共通していることに気付いた。「きっと同じ思いの人が多いはず。だったら、そんなみんなの居場所をつくりたい」と、自身のルーツである沖縄の料理を提供し、誰もが気軽に集える店づくりを思い描くように。

 長浜市パートナーシップ推進協議会が主催する起業セミナーに参加するなどして準備を進め、本格的に店舗を構える前にえきまちテラス長浜のレンタルスペースで出店することになった。

 メニューはタコライス(600円)、タコス(2個入り、650円)、沖縄そば・大(800円)など。また、外国人の友人に教えてもらった世界各国の料理を週替わりでサプライズ提供する予定。

 店のコンセプトは「食を通していろんな人がゆいまーる(※)できて、ちょっと幸せになれる場所」。眞境名さんは「このお店で毎日、違う出会いがあり楽しい。もっとたくさんの人に来てもらい、帰って来たいと思える場所にしたい」と話している。時間は午前11時から午後5時。火・水曜定休。営業は12月まで。

※=沖縄の方言で「人と人とが繋がる」「助け合う」の意味。

掲載日: 2022年09月30日