長浜の曳山文化、身近に感じて!

博物館常設展示23年ぶり大幅リニューアル

 長浜曳山まつりの魅力を紹介・発信している曳山博物館(元浜町)は開館以来23年ぶりに常設展示を大幅にリニューアル。ショートムービーの上映やAR(拡張現実)を使った子ども歌舞伎役者との写真撮影などを通じて、身近に曳山文化を感じられる工夫が施された。

 展示替えのテーマは「曳山文化を身近に、分かりやすく」。映像制作費を含め約1100万円をかけ展示を見直し、20日にオープンした。

 展示室の大型画面(横3・8㍍、縦2・7㍍)ではショートムービー「ひーくんのお祭り」を上映。長浜開町450年を記念して曳山文化協会が制作したもので、15分の映像でまつりの臨場感を伝えている。地元の小学生の村崎蒼士さん、三ツ橋空音さんらが出演し、曳山まつりをテーマにした映画を制作している谷口未央さんが監督を務めた。囃子(しゃぎり)が大好きな男の子と曳山との絆を紡いだ物語で、ナレーションは滋賀出身の俳優・堀田真由さん。「囃子は曳山を囃し、人を囃し、町を囃す」などと優しい語り口調でまつりの魅力を紹介している。英語、中国語字幕の上映もある。

 正面入り口右側に設けたAR記念撮影コーナーではスマートフォンでQRコードを読み込んでからカメラを向けると今年の出番山・孔雀山の「神霊矢口渡 頓兵衛住家の場」に登場した頓兵衛がポーズをとって目前に出現し、一緒に撮影できる。

 このほか、曳山まつりの行事日程を分かりやすく紹介したパネル、長浜曳山祭囃子保存会の歩みを紹介する展示も新設した。

 曳山文化協会の北川賀寿男常務理事は「ショートムービーやARでまつりの良さ、魅力を感じてもらい、4月の曳山まつりに足を運んでもらうきっかけとなれば」と話している。

 開館は午前9時から午後5時まで。観覧料は大人600円、小人300円(長浜、米原市内の小中学生は無料)。

掲載日: 2023年11月21日